L→R ぽん、小島英也

L→R ぽん、小島英也

【ORESAMA】『アリスと蔵六』の曲で
もあり、私たちの曲でもある

再メジャーデビューとなるシングル「ワンダードライブ」は、アニメ『アリスと蔵六』のオープニングテーマ。カラフルなポップセンスに新しい一面を加えた同作は、彼らの今の想いが伝わる歌心強い作品に仕上がっている。
取材:山村哲也

まずは再びメジャーで活動することになった今の心境を聞かせてください。

小島
話が決まってからすごいスピード感で進んできたので、このCDが出来上がって良い作品が作れたなという安心とか達成感はあるんですけど、“よし、再メジャーデビューだ!”っていう気持ちは正直まだちょっと薄いんです。今は発売に向けて制作を1回リセットするという意味で、音楽を断食するみたいに聴いていなかったり、音楽ソフトもリセットしていて、そこから自分の脳みそに何が沸き出てくるのかを確かめている時期なんですよ。これから曲を作っていく上で、自分が作るものや個性ってどんなものなのかを実感したくてそういうことをしているんですけど、それが僕のメジャー移行への準備でもあって、自分を理解した上で、メジャーで勝負していきたいと思っているんです。実は「ワンダードライブ」を作っている途中からすでにそういう状況だったので、この曲は周りからの情報をシャットダウンした中で出来上がりました。
ぽん
私も頭では理解しているし、覚悟もできているんですけど、店頭で作品が並ぶまでは実感がまだ沸いてこないので、そこはファンのみなさんと一緒に発売日をドキドキしながら待とうかなって思っています。でも、再メジャーを選んだのは、今までいた場所でも少しずつですけど一緒に楽しんでくれている人が増えてきているなって気はしていたけど、よりたくさんの人に届いてほしいとか、一緒に楽しめるライヴがしたいっていう想いがすごく大きかったからなので、そこに突き動かされているとは思いますね。

以前のメジャー契約が切れたあと、ぽんさんは音楽SNSアプリ『nana』での投稿活動をしていましたが、それも多くの人に歌を届けたいという想いからだったのですか?

ぽん
契約がなくなったり、小島くんが他のアーティストに楽曲提供をし始めたりとかして、自分の歌じゃダメなんじゃないかって思った時期があって、あの時は名前を伏せた何者でもない私の歌は聴いてもらえるのか?という挑戦でもあったんです。だから、あの場所で“かわいいね”とか“上手いね”、“きれいだね”っていう何も知らない人からもらった、歌に対する純粋な言葉はすごく嬉しかったですね。『nana』はもともと歌を諦め切れないって想いから始めたんですけど、その“もっと歌っていたい!”っていう気持ちが投稿していた半年間でさらに強くなりました。

昨年発表された、ぽんさんの歌への想いが込められたような楽曲「ねぇ、神様?」が今作に収録されているのも、そういったここまでの経緯をCDとして多くの人に聴いてほしいという気持ちからだったりするのでしょうか?

小島
そうですね。インディーズでの苦悩とかを経験した中で、この曲は僕らにとってものすごく大事な曲になっていたんです。なので、記念すべき再メジャーデビューのシングルにぜひ入れようって。
ぽん
この曲があったから今があるし、再メジャーデビューするけどこういうことがあって、ちゃんと前を向いて走っていくよっていう、これまでを知ってくれている人たちへのメッセージでもあるのでぜひ入れようという話になりました。

表題曲の「ワンダードライブ」の歌詞にもここまでのおふたりの気持ちと、この先に向かっていく力強さを感じました。

ぽん
アニメのオープニングに選んでいただいたんですけど、この作品の中のシーンと今の私たちの境遇がとても重なって見える箇所があって、歌詞はそこをベースに書き始めました。主人公の紗名ちゃんが決意を持って施設を飛び出すんですけど、私たちも決意を持って再メジャーに挑戦するとか、そういうシンクロする部分が作品の中に多かったから、これは『アリスと蔵六』の曲でもあり、私たちの曲でもあるんです。だから、オープニングに選んでいただいた結果、この曲が生まれたっていうのはすごく運命的なものを感じますね。

サビ頭のイントロから4つ打ちで明るく広がっていく構成が、聴いていてワクワクしました。

小島
テンポは速いけど4つ打ちでガンガン引っ張っていく感じとか、シンセサイザーの音がキラキラしていてとか、具体的なイメージが原作を読んだ時に頭の中に浮かんできたので、今回はそれをかたちにしていったんです。そういう最初に感じたことを崩さずに、どうやって表現の仕方を変えていくかというのを考えながら何曲か作ったんですけど、この「ワンダードライブ」ができた時に自分のイメージと表現の仕方が合致しました。

ベースとなる曲からアレンジを変えて数曲作るのではなく、まったく違う曲をいくつか作ったということですか?

小島
そうです。アレンジを変えていく方法だと自分の中での初期衝動がどんどん薄れていくので、軸は変えずにまったく違うテイストの曲を作りました。いつも曲は頭(イントロ)から流れに沿って作るんですけど、それは最初にサビを作り上げるよりも結果的に曲として流れが良くなりやすいっていう僕のやり方で、最初にすごい分量の音を使ってイントロだけ作って、そこでのリフや音色が定まった瞬間にその曲の全体像が開けてくるんですよ。前から“パソコンを使わずに頭を使え! 楽器が便利になった分、頭を使わないとそのうち作れなくなる!”って思っていたので、それを実践している感じなんです。

なるほど。今作が発売になった先の展望もすでに見えていたりするんでしょうか?

ぽん
「ワンダードライブ」はこれまでで一番速い曲だし、ORESAMAってバラード曲がほぼないんですけど、「SWEET ROOM」というバラードも今回収録されているので、このCDでは今までとは違うことをしているんです。そういう進化した新しい私たちのポップスを今までのファンの方とも、リリースで初めて出会う方とも楽しみたいので、私はみんなで一緒に楽しめて遊べて踊れるライヴをもっと追求していきたいと思っています。
「ワンダードライブ」2017年05月24日発売Lantis
    • LACM-14609 1296円
    • ■三方背スリーブ
ORESAMA プロフィール

オレサマ:渋谷から発信するふたり組ユニット。80'sディスコをエレクトロやファンクミュージックでリメイクしたミュージックを体現! その新感覚はイラストレーターうとまる氏のアートワークやミュージックビデオと相乗効果を生んで新世代ユーザーの心をとらえている。2018年4月には待望のメジャー1stアルバム『Hi-Fi POPS』をリリースした。ORESAMA オフィシャルHP

OKMusic編集部

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