Shlomi Aber&Electric Indigo、ダブルヘッドライナーで渋谷VISIONに降臨
イスラエルの最重要人物 & アヴァンギャルドな電子音楽界の草分け的存在、Shlomi Aberが来日する。
Cocoon RecordingsやBpitch Control、Drumcodeなどからリリースを重ね、DJ/プロデューサーとして高い評価を受けるShlomi Aber。ダンスミュージック界における最高の名誉「DJ Award」にも度々ノミネートされている。彼が主宰するBe As OneImprintも、イスラエルの最重要レーベルだ。Aber自身もそこから作品をリリースするが、2018年はより象徴的な年であった。
Shlomi Aber名義の3枚目のフルアルバム『Linear Equations』=「一次方程式」と名付けられた本作は、まさにシーンの基盤となるような1枚に仕上がっている。様々なレーベルからリリースを重ねてゆくうちに、彼のトラックはどんどん洗練されていったが、本作はその集大成と言ってよい。ベン・クロックのように荘厳な世界観を持っていながら、レン・ファキのようにダークで力強い。それはもちろん、彼のDJにも反映されている。独特な間の取り方に美学を感じるし、ミニマルな構成で熱量を上げてゆく様は、ドイツの巨人たちにも引けを取らない。
また、今回はダブルヘッドライナーとしてもう1人、Electric Indigoも<ALIVE>に登場する。オーストリア出身の彼女は、90年代初頭にベルリンのテクノシーンに耽溺して以降、垣根を超えた活躍を続けている。<ArsElectronica>や<MUTEK>など、デジタルアートの文脈でも評価が非常に高い。2012年には、オーストリアの芸術文化省よりコンピューター・ミュージック部門でアーティスト優秀賞(Outstanding ArtistAward)が贈呈された。昨年は<MUTEK Japan>にも出演し、彼女の姿が記憶に新しいオーディエンスも多いだろう。その時披露されたオーディオヴィジュアル・ライブパフォーマンス、「511593」の完成度は圧巻であった。
4チャンネルで繰り広げられるアンビエント・テクノの世界観は、猛者ぞろいの同イベントにおいても著しい存在感を放っていた。今回は、彼女のルーツであるテクノセットを展開する。25年以上もシーンに君臨し続ける、文字通り草分け的存在のDJを是非その目でご覧いただきたい。