TERIYAKI BOYZ(R)

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TERIYAKI BOYZ(R)テリヤキ・ボーイズ

昨今のアメリカでは寿司や天ぷらといった日本食と並んで、照り焼きの味付も広く知られており、結構な人気を集めているのだそうだ。ただし実際のところはグリルした食材の上にテリヤキ・ソースをかけて食べるのが主流で、日本の味付けとはかなり異なるらしい。そんな“テリヤキ”を名前に冠した、いろんな意味で大胆不敵なヒップホップ・プロジェクトTERIYAKI BOYZは、RYO-ZとILMARI(RIP SLYME)、VERBAL(m-flo)、WISE(風の人)という4人のMCに加え、アパレル・ブランド<A BATHING APE>を主宰するNIGOが音源とアート・ワークのトータル・プロデュースを手掛けるという、なんとも豪華なメンツからなる5人組である。05年11月リリースの1stアルバム『BEEF or CHICKEN』は、ファレル・ウィリアムス(ネプチューンズ)、DJシャドウ、ダフト・パンク、アド・ロック(ビースティ・ボーイズ)、カット・ケミスト、DJ プレミア、ダン・ジ・オートメーターといった錚々たるアーティスト達によって楽曲プロデュースが行われ、さらにそのリリースは米国の名門ヒップホップ・レーベル<Def Jam Recordings>から行なわれた。この作品では、日本のポップ・チャートのど真ん中を席巻するB-BOYたちが、世界のトップ・レヴェルのアーティストらの手によって仕立てられたトラックにライムをのせ、RIP SLYMEでもなければm-floでもない、新たなヒップホップの形を提唱している。メロディアスなフックや分かりやすいキャッチーさが少ない分、いつもの彼らの音楽性に慣れ親しんでいるリスナーには違和感を感じることもあるかもしれない。しかし聴けば聴くほどにハマっていく、実に中毒性の高いサウンドであることも確かだ。海外の一流シェフの味付けによる斬新な“TERIYAKI味”の中に新たな美味しさを見つけるか、慣れ親しんだ“照り焼き味”を良しとするか。その分かれ目は、日頃の“食生活”に左右されるところだろう。それにしても、よくもここまでのプロデューサー陣を集めたものと、NIGOの持つ人脈の広さには驚異の念を抱かずにはいられない。セレブ、恐るべし。

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