博多の街で『六月博多座大歌舞伎』が
開幕 中村雀右衛門・中村鴈治郎・尾
上菊之助・片岡愛之助らの舞台写真が
公開

2023年6月3日(土)博多座にて、『六月博多座大歌舞伎』が開幕した。先日4年ぶりに開催された「船乗り込み」では3万人の観衆を集めるなど、大きな盛り上がりを見せる博多の街。博多座での初日の模様と舞台写真が届いたので紹介する。
今回は昼・夜ともに3演目ずつ上演される。昼の部は、雀右衛門の傾城、梅枝の新造、太鼓持の彦三郎が廓の趣向で艶やかに魅せる『廓三番叟』、江戸の市井の人々の心の機微を描く『人情噺文七元結』では菊之助が左官長兵衛を初役で、雀右衛門が女房お兼ねを勤める。昼の部の最後は、スリの男が太刀を盗もうとして起こる騒動をユーモアたっぷりに描く舞踊『太刀盗人』。鴈治郎がすっぱの九郎兵衛を、愛之助が田舎者万兵衛を勤める。
『人情噺文七元結』(右)尾上菊之助、(左)中村雀右衛門 /(c)松竹
『太刀盗人』(左)中村鴈治郎、(右)片岡愛之助 /(c)松竹
夜の部は、上方狂言の屈指の名作『夏祭浪花鑑』で幕開き。愛之助の団七九郎兵衛、菊之助の一寸徳兵衛、鴈治郎の釣船三婦、雀右衛門がお辰を勤める。続く『羽根の禿・うかれ坊主』では、吉原の可憐な少女と願人坊主という対照的なキャラクターを菊之助が踊り分ける。夜の部の最後は、梅枝のお嬢吉三、萬太郎のお坊吉三、彦三郎の和尚吉三という花形で『三人吉三巴白浪』を披露。
『夏祭浪花鑑』(右)片岡愛之助、(左)尾上菊之助、(中央)中村梅枝 /(c)松竹
『羽根の禿/うかれ坊主』尾上菊之助 /(c)松竹
『羽根の禿/うかれ坊主』尾上菊之助 /(c)松竹
『三人吉三巴白浪』(左)中村梅枝、(右)中村萬太郎、(中央)坂東彦三郎 /(c)松竹
ここ数年はコロナ禍での公演中止や制限がある中での上演が続いていたが、一幕見券の販売も4年ぶりに再開されるなど、博多座ではコロナ以前の状態を取り戻しての大歌舞伎公演となった。心置きなく歌舞伎を堪能できる喜びにあふれた客席からは、「待ってました!」のかけ声とともに、大きな拍手が贈られた。
本公演は6月19日(月)まで行われる。

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