渋谷すばる

渋谷すばる

渋谷すばる、オフィシャル
インタビュー第2弾を公開。
“今、本当に自分が楽しんで
いろいろなことに向き合えている”

田中和次朗監督が完全オリジナル脚本で挑んだ『ひみつのなっちゃん。』(2023年の1月13日から全国で好評上映中)。

滝藤賢一が演じるバージンは、年齢を重ね衰えを感じた自分に自信を失い、踊ることを辞めてしまったドラァグクイーン。そんなバージンのもとに、自身がドラァグクイーンになるキッカケとなった“なっちゃん”(カンニング竹山)の突然の訃報が入るところから物語は始まる。バージンは、共通のオネエ仲間であるモリリン(渡部秀)、ズブ子(前野朋哉)とともに、なっちゃんのお葬式に参列するため、なっちゃんの地元である岐阜県・郡上八幡へと向かう。複雑な想いを抱えながら生きる3人の心情を赤裸々に描いたハートフルヒューマンコメディであり、“自由に生きることの大切さ”を教えてくれるとても感慨深い作品だ。

第1弾のオフィシャルインタビューでは、本映画の主題歌として書き下ろされた「ないしょダンス」について渋谷すばるに語ってもらったが、今回は渋谷に自身の音楽との向き合い方について訊いた。渋谷すばるにとってタイアップとして楽曲を作る意味、純粋に渋谷すばる自身として音楽に向き合う時との違い、そしてこの先の渋谷すばるとは?

第1弾:渋谷すばる、新曲「ないしょダンス」配信開始! “自分も苦手だからこそ、飛び出すことの大切さを伝えたい”
https://okmusic.jp/news/506374

撮影:西村彩子
取材・文:武市尚子
ヘアメイク:矢内浩美

“CDが売れない”と言われている時代に
、大切に聴いて貰えるような
リリースの仕方があったら

渋谷すばる

渋谷すばる

――1月11日に映画『ひみつのなっちゃん。』の主題歌として書き下ろされた「ないしょダンス」がリリースされましたが、今作も配信リリースということですよね。渋谷さんは今作に至るまでも、2022年の9月から4ヶ月連続配信リリースの第1弾として「7月5日」、10月には第2弾「ぼーにんげん」、11月には第3弾「これ」、12月には第4弾「Stir」をリリースされていますが、“配信で1曲ずつリリースする”というところへのこだわりはあるんですか?

「もちろん、アルバムっていう考え方が嫌とか、そういうことではないんです。でも、なかなか今って、アルバムから聴いてみようっていう流れでもないんじゃないかな?と思ったところもあって。もっと気軽に、ふと流れて来て気になった楽曲を“あ、いいなこの曲、ちょっと聴いてみようかな”って感覚で、聴いてもらえたらいいのかなって思ったんですよね。今の便利な時代を全部肯定してる訳じゃないんだけど、いいところはどんどん使っていった方がいいんじゃないかなと。盤だと作るのに時間も手間もかかるから、出来立てホヤホヤをすぐにリリースするっていうタイム感じゃなかなか出せないでしょ。だから、熱の高い時期にどんどん出していってみようかなと思いました。これまでにやってないことでもあったので、自分にとっての一つの挑戦でもあったというか」

――アルバムはまたアルバムとしてちゃんと形にしたいという想いもあるっていうことですよね?

「そう。またそれはいろいろとジャケットにもこだわりを持たせたいし、盤は盤の良さもあると思っているから、本当に一つのチャレンジという意味だったという感じですね。ちょっと違ったリリースの仕方というか、アプローチの仕方というか。1曲1曲を大事に届けたかったというやり方でしたね」

――最近なかなかシングルという考え方がなくなって来てますからね。昔はシングルを数枚リリースした先にアルバムがあるという流れでもあったし、シングルも3曲は入ってましたからね。カップリング集なんてのも楽しみだったりしましたし。

「たしかに。いろいろと時代と共に変化して来ているなって思うよね。今回4ヶ月連続配信リリースという経験を経て、いろいろと自分の中で勉強になったこともあったし、音楽の出し方とか流れとかというところでもすごく勉強になった。俺はアナログ盤で音楽を聴くのも好きやから、出来ることなら全曲をアナログで出したいくらいなんやけど、またそういうのは別の話だと思うからね。“CDが売れない”って言われている時代に、大切に聴いて貰えるようなリリースの仕方があったらいいなって今も考えてるんですよね」

――今はSNSで流れてきてサビ部分しか知らない曲とか、誰が歌っているのか分からない曲ってありますからね。アーティストの中には、“バズりたくない”と言っている人も多くて。その気持ち、少し分かる気がするんです。

「俺も少し分かる気がする。たくさんの人に聴いて貰えるという意味では嬉しいことなのかもしれないけど、作り手としては、もっと大切に聴いてもらいたいなって思うんじゃないかなって思う。聴き方は聴く人の自由ではあるんやけどね」

OKMusic編集部

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