へんてこりんな『不思議の国のアリス
』、ロンドンから大阪に上陸、上戸彩
と細谷佳正が鑑賞者をワンダーランド
へと誘う

12月10日(土)~2023年3月5日(日)まであべのハルカス美術館にて、展覧会『アリス -へんてこりん、へんてこりんな世界-』が開催される。
誰もが一度は見聞きしたことがあるだろう『不思議の国のアリス』は、ルイス・キャロルが知人の娘アリス・リドゥルとその姉妹のために即興で創作した話がもとになり、1865年に誕生した。それ以来、彼が紡ぎだした幻想的な世界とジョン・テニエルの挿絵が呼応した物語は、現在に至るまで人々の想像力を刺激し、児童文学の世界に留まらず、美術・映画・舞台・ファッションなどあらゆる分野のアーティストたちにも影響を与え続けている。
V&Aでの展示の様子、チェシャー猫のインスタレーション Alice Curiouser and Curiouser, May 2021, Victoria and Albert Museum Installation Image, Cheshire Cat created by Victoria and Albert Museum, Alan Farlie, Tom Piper, Luke Halls Studio,Gareth Fry(c)Victoria and Albert Museum, London
英国・ロンドンにあるヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(略称V&A)は、5000年にわたる人類の創作活動を紹介する比類なきコレクションを有する世界屈指の博物館。2021年にV&Aで開催された『アリス』の文化現象をたどる初の大規模展が、世界巡回という形で日本にやってくる。
V&Aでの展示の様子、狂ったお茶会のインスタレーション Alice Curiouser and Curiouser, May 2021, Victoria and Albert Museum Installation Image, Tea Party c reated by Victoria and Albert Museum, Alan Farlie, Tom Piper,Luke Halls Studio, Gareth Fry (c)Victoria and Albert Museum, London
日本展では、新たにオリジナルの作品を加え、『アリス』の原点から映画、アート、ファッションまで、『不思議の国のアリス』と続編にあたる『鏡の国のアリス』が、児童文学の枠を超えて約160年にわたり各分野に及ぼした影響と魅力を網羅。これまでにない大規模な展覧会となる。V&Aと海外所蔵作品を中心に、物語が生まれたヴィクトリア朝の時代背景を紹介する作品や、ジョン・テニエルの挿絵をはじめとする貴重な作品や映像演出、合わせて約300点が一堂に会する。原作の世界観に没入できる遊び心あふれる展示演出で、子どもから大人まで『不思議の国のアリス』の世界を心ゆくまで楽しむことができる。
マッド・ハッターのお茶会でのアリス、『不思議の国のアリス』初刊行版本より、ジョン・テニエル画、1866年、 V&A内ナショナル・アート図書館所蔵 (c) Victoria and Albert Museum, London
同展は全5章で構成される。
融け始めた鏡を通り抜けるアリス、『鏡の国のアリス』より、ジョン・テニエル画、ダルジール兄弟彫版、木版画、1871年、 (c)Victoria and Albert Museum, London
「1章 アリスの誕生」では、テニエルが描いた挿絵のためのスケッチをはじめ、物語を生んだヴィクトリア朝の時代背景を通してアリスの誕生とその魅力を追う。また、日本展では日本人作家3名が描いたアリスの作品も最後に紹介する。
「2章 映画になったアリス」では初期のサイレント映画から、各国版アリス、ディズニーアニメ、ティム・バートン監督の作品まで、さまざまな形で翻案された『アリス』の世界を映像や写真、アニメーションセル、デザイン画などを通して紹介する。
サイケデリックなチェシャー猫のポスター、米イースト・トーテム・ウエスト社発行、1967年 (c) Victoria and Albert Museum, London
『不思議の国』は、20世紀の急進的なアーティストたちの創造力も掻き立てた。強い意志や批判精神をそなえたアリスは、カウンターカルチャーにみられる反権威的精神のシンボルとなった。「3章 新たなアリス像」では、サルバドール・ダリや草間彌生など、さまざまなアーティストが表現するアリスの世界を紹介する。
ハートのクイーンを演じるゼナイダ・ヤノウスキー、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスでの英国ロイヤル・バレエ団公演 『不思議の国のアリス』より、2011年 (c) ROH, Johan Persson, 2011. Sets and costumes by Bob Crowley
「4章 舞台になったアリス」は舞台化されたアリスの物語にフォーカス。原作に忠実な内容から風刺やパロディー、現代版に翻訳されたものまで、舞台上で創り出される『不思議の国』はその時々のファッション、テクノロジー、文化の影響を反映させながら進化を続け、今もクリエイターたちにインスピレーションを与え続けている。本章に展示された公演ポスターや舞台衣装、セット模型などからその一端を感じ取れるだろう。
ヴィヴィアン・ウエストウッドゴールド・レーベルのアンサンブル、2015年春夏コレクションで発表 (c) UGO Camera
最後を飾る「5章 アリスになる」では、ヴィヴィアン・ウエストウッドのアンサンブルをはじめ、各分野の最先端を走るアーティストから日本のクリエイターまでの作品を展観し、アリスの今日的な魅力と新たな創作の世界を探る。
同展の展覧会サポーター&音声ガイドをつとめるのは、女優の上戸彩。展覧会の音声ガイドは今回初挑戦とのことだ。そして展覧会ナビゲーターは声優の細谷佳正が担当。2人が鑑賞者をワンダーランドへと案内してくれる。
もちろん展覧会公式グッズや、V&Aで開催された『Alice:Curiouser and Curiouser』展に合わせて刊行された展覧会公式書籍の日本語翻訳版も登場。
12月17日(土)には、閉館後に100名限定で非売品ポスター&展覧会オリジナルグッズ付のプレミアムな貸切鑑賞会「みんなでAlice Party!」が行われる。アリスにちなんだ服装やアイテムを身に着けて同展を楽しもう。さらに会期中は大阪マリオット都ホテルとのコラボレーションも。57階レストランZK、19階LOUNGE PLUSとBAR PLUSにて、アリスの世界観をイメージしたコラボメニューが登場する。
『アリス -へんてこりん、へんてこりんな世界-』は12月10日(土)から2023年3月5日(日)まで、あべのハルカス美術館で開催。前売券はイープラスにて絶賛発売中。

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