Editor's Talk Session

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【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:
それでも世界が続くなら、
最初で最後のレーベル運営に挑戦

放っておいたら絶滅するやつを
拾っていきたい

岩田
今はCDも売れない時代ですし、実際にレーベルを立ち上げるとなるとかなりリスクがあるんじゃないですか?
篠塚
そうですね。CDが売れないっていうのは20年くらい前から言われていますけど、そんな中でレーベルを立ち上げるのは自殺行為でしかないとメンバーとも話しています(笑)。さすがに配信リリースとかもやる予定ですけど、でも会社都合ではなく、アーティスト都合で動けるレーベルにしたいんです。僕らは当時の自分たちを見つけてくれた人たちがいるから今もやれているわけで、簡単に言うとそれって他人からもらった寿命だと思っているんですよ。返せるか分からないけど、その寿命を分けてあげられる人もいるだろうから、辞める前に分けたいと思っているというか。
千々和
弟子を作って師匠になるみたいな?
篠塚
そんな感じかもですね(笑)。
千々和
今はインディーズでも活動ができますし、“もうレーベルはいらない”という話もよく聞きますが、このままレーベルが減っていったら、音楽シーンが曲を作ってセルフプロデュースもできるアーティストだけのものになってしまうと思うんですよ。それって、アーティストとして注力する時間や体力を削ることにもなりかねないというか。
篠塚
だいたいの人が削ってやっていると思いますよ。今はセルフプロデュースの時代だと言われていますが、それって残酷な言葉で、自分を自分で良く見せられる人しか残らないってことですよね。僕みたいにいじめられっ子だったり、自分をうまく表に出せない人もいルシ、音楽はそういう人たちが生きるために必要なものになり得ると僕は思っているので。例えば、若手のバンドたちは必死に宣伝やSNSの運営を考えていているしそれができる人はやればいいけど、できない人たちはどうするんだと。僕がメンバーに支えられたみたいに、生きるために音楽がすごく必要で、誰かがいないと続けるのは難しいけど、でも素晴らしい音楽を作っている人はいるので、単純に僕がそれを見つけて、紹介できたらと思っているんです。前にも言われた通り大きな売上にはならないし、大きなレーベルにもならないと思うんですけど、僕と同じような人を見つけることはできる。そういう構想だけはずっとあって…つまり僕の理想としては、“放っておいたら絶滅する奴”を見つけて拾っていきたいんです。
石田
それはそのアーティストのためだけではなくて、そういう境遇のリスナーのためにもなりますよね。

OKMusic編集部

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