ビッグニュースも飛び出し『ウマ娘』
の激走は止まらない! 「ウマ娘 プリ
ティーダービー 4th EVENT SPECIAL
DREAMERS!! EXTRA STAGE」DAY2レポー

『ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! EXTRA STAGE』DAY1 2022.11.6(SUN)ベルーナドーム
3月の東京公演・5月の横浜公演に続き、埼玉県・ベルーナドームで11月5~6日に開催された『ウマ娘 プリティーダービー』4thイベント追加公演。DAY1から圧倒的な盛り上がりを見せたが、DAY2ではまた新しい切り口の企画を投入して、千秋楽に相応しい熱い盛り上がりを見せてくれた。来年以降の展開が楽しみになるニュースも飛び出したDAY2の様子をレポートしよう。

■アイドルソングに滑り台? ライブ序盤戦はウマ娘の個性が大爆発!
『ウマ娘 プリティーダービー』初のドームライブとなる「ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! EXTRA STAGE」。大盛況に終わったDAY1に続いて、DAY2当日も快晴に恵まれ、物販のコラボフードコーナーではトウカイテイオーの「はちみー」がお昼早々に完売するなど、開場前から熱い盛り上がりを見せていた。
この日も開演前にスクリーンにゴールドシップが登場し、「ぱかチューブっ!」特別編がスタート。定番のブロック別コール&レスポンスに加え、ハイスパート拍手や「チャーハン!」のリズムでの拍手などDAY1とは違ったパターンも交えて場内を暖め、「千秋楽も盛り上げてくれよな!」とファンの応援への期待をアピールした。
そして開演数分前になると、今日もバックスクリーン裏から円陣を組んだ出演陣の気合いのかけ声が響き、場内のファンも一緒に円陣を組んでいるかのように大きな拍手で応え、共にライブを盛り上げようという空気に場内が包まれていった。
そして開演と同時に解説席に姿を現したのはシークレットゲストは、TVアニメでチーム<スピカ>トレーナーを演じる沖野晃司。
トレーナー諸君! 我々が託した夢の続きを見る準備はできてるかー!
アニメのトレーナーそのままの熱いテンションでのゲキに場内からも大きな拍手が巻き起こる。3rdイベントの時にステージ上で土下座までしてお願いした4thイベント出演が、まさかのドーム&千秋楽ということで、感激の気持ちも込めながら、応援の準備はできているかー! と場内を盛り上げていき、
今日の輝きは決して色褪せないものになります…ウマ娘達への精一杯のエールを最後までよろしくお願いします! 夢を超えたその先を、彼女達のその姿をその目に焼き付けろ!
トレーナーからのメッセージを合図に、いよいよステージの幕が開いた。
スペシャルウィーク「この場所はあの日描いた夢の先の舞台」
キタサンブラック「憧れは誰にも止められなかった」
二人「あの日描いた夢の先はここにある」
この日のオープニングはスペシャルウィークとキタサンブラックのモノローグと共に始まり、DAY1でファンを驚かせたウマ娘ブラスバンドの生演奏とウマ娘ダンサーズの華麗なダンス、そして壮大なファンファーレで総勢29名のウマ娘を迎え入れ、ドームという夢のステージでのゴールへ向けての疾走がスタートする!
「うまぴょい伝説」/ウマ娘 
一緒に最後まで走りきってねというトウカイテイオー役・Machicoと、わたし達みんなでトレーナーさんの夢になれるようがんばりますというキタサンブラック役・矢野妃菜喜からのメッセージと共に、オープニングナンバーはこの日も「うまぴょい伝説」からというという激アツなスタート。
前半を歌い終えると、ウマ娘達はアリーナを囲むような設置されたトラックステージへと広がっていく。オレはお前らの全力の走りがみたい! オレ達にお前らの全力を見せてみろ! という沖野からのTVアニメ第1期・最終回を彷彿とさせるエールを受けて、出走者自己紹介へ。まだ姿が見えないメジロマックイーンが気になるサトノダイヤモンド、ふわふわ布団で英気はバッチリのアドマイヤベガ、そしてついに揃っての出走が実現したチーム<カノープス>の面々やメジロパーマー&ダイタクヘリオスのズッ友コンビなど、ウマ娘それぞれの個性全開なコメントに場内もその都度拍手が沸き上がる。そしてこの日の回転しながらの衣装披露はテイエムオペラオーがいつもの濃いめなテンションでこなし、その後は一気に曲のラストまで駆け抜けて、この後続くライブパートへ向けての会場の熱量をきっちり上げてみせた。
「うまぴょい伝説」を終えてのオープニングMCは、キタサンブラック役・矢野妃菜喜が音頭を取ってのあいさつからスタート。続いて全員が千秋楽のライブへ挑む意気込みを語り、実況役・明坂聡美から競馬のコースを模したトラックステージの感想を尋ねられたナリタタイシン役・衣川里佳はファンの近くまで来てパフォーマンスができるのが嬉しいと喜び、そしてサトノダイヤモンド役・立花日菜は意外にノリが良くて友達になれそうなブラスバンドの方々の演奏の迫力の凄さを語った。そしてシンボリルドルフ役・田所あずさは今日の見所予想として、TVアニメのチーム<カノープス>やゲームのチーム<シリウス>が揃っているのでお祭りみたいに盛り上がるのではと期待を匂わせた。
DAY2では大型ナンバリングイベント初出演のメンバーが4人おり、タニノギムレット役・松岡美里はドームの予想外の大きさと、応援してくれるファンと直に会えたことの嬉しさと、モデルとなったタニノギムレットになぞらえて柵を壊さない程度に暴れたい(※馬のタニノギムレットは牧場の柵を蹴りで壊すのが日課となっていることで有名)と意気込みを語った。そしてシンボリクリスエス役・春川芽生は3万人を超える来場したファンの数に驚きながら、始まったばかりなのに帰りは気をつけて下さいねと気遣い笑いを誘い、初出演なので大きな声と大きな態度でがんばると語って場内を盛り上げた。
今回の出演陣はスペシャルウィークを中心とした「黄金世代」と呼ばれる同期のライバルが5人揃ったということで、その一人で初出演組でもあるツルマルツヨシ役・青山吉能がコメント。『ウマ娘 プリティーダービー』は競走馬達が史実でえられなかった夢が叶えられる可能性があるコンテンツということで、今日はツルマルツヨシが虚弱体質に負けずに全員に勝つと高らかに宣言してみせた。
そしてナンバリングイベントで初めてTVアニメ第2期のチーム<カノープス>が全員揃ったということで、代表してツインターボ役・花井美春がコメント。今日のためにたくさん作戦会議をしてきたので「妥当(打倒)スピカ」ならぬ「打倒ベルーナドーム」のためにがんばるとメンバー全員でかけ声を合わせて気合いを見せ、チーム<スピカ>のトレーナーである沖野が絡んでいく一幕も。
ゲーム内のメインシナリオの主役を務めたチーム<シリウス>も今回は6人が揃っているので、代表してウイニングチケット役・渡部優衣がチーム一丸となってがんばるので応援よろしくお願いしますとやる気を見せる。そして海外から見ているファンもいるという配信視聴ファンへ、スマートファルコン役・大和田仁美からみんなに熱い気持ちが届けられるようにがんばるので、最後まで目を離しちゃダメだよとウマドルらしいメッセージでMCパートを締めくくり、いよいよ千秋楽のライブパートが本格スタート!
「逃げ切りっ!Fallin’ Love」/Lynn(マルゼンスキー役)、長谷川育美(ミホノブルボン役)、大和田仁美(スマートファルコン役)、のぐちゆり(メジロパーマー役)、山根綺(ダイタクヘリオス役)、花井美春(ツインターボ役)、矢野妃菜喜(キタサンブラック役) 
ライブ準備にウマ娘のみんなが慌ただしく移動する中、アリーナ中央のセントラルステージにはある共通点を持つメンバーが集結。そして最後に迷子になっていたツインターボがヘロヘロになりながら到着すると、そこに集まっていたのは全員が逃げ戦法を得意とするウマ娘達……そして始まったのはウマドルユニット・逃げ切りシスターズの「逃げ切りっ!Fallin’ Love」! 今回はオリジナルメンバーのスマートファルコン・ミホノブルボン・マルゼンスキーに加えて、メジロパーマー・ダイタクヘリオス・ツインターボ・キタサンブラックといずれも逃げのレースで大活躍した競走馬がモデルのウマ娘達だ。
逃げウマ娘ならではのフレーズがたっぷり盛り込まれたポップなラブソングを、ツインターボやダイタクヘリオスのトークも交えながら全員がノリノリで熱唱。ラストは全員で指ハートで決めるなど、ライブパートのスタートにふさわしい賑やかなステージとなった。
「ぴょいっと♪はれるや!」/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、前田玲奈(グラスワンダー役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、佐伯伊織(キングヘイロー役)、青山吉能(ツルマルツヨシ役)
前曲から間髪入れずスタートしたのは、スペシャルウィーク・グラスワンダー・エルコンドルパサー・キングヘイロー・ツルマルツヨシの黄金世代ナンバーの「ぴょいっと♪はれるや!」。ハイスピードのメロディとラップ張りに詰め込まれたリリックをテンポ良くこなしていき、初ステージのツルマルツヨシも間奏のトークでゲホゲホいいながらもばっちり合わせていく。
そして曲の後半になると……突然メインステージ上段にかわいい滑り台が出現! ゲーム内でのこの曲のライブに登場し、たとえシリアス系のウマ娘でも「わーい」と笑顔で滑ってしまうことで話題になったあの滑り台に黄金世代がリアルで挑戦。意外に滑るスピードが速いながらも、全員が見事に滑りを成功。その勢いで5人はラストまで歌いきって、ライブパート序盤の勢いを更に加速させていった。
「Make debut!」/徳井青空(テイエムオペラオー役)、咲々木瞳(アドマイヤベガ役)、中村カンナ(ナリタトップロード役) 
DAY1同様に今日も前半戦で「Make debut!」のステージがスタート。DAY2では世紀末覇王テイエムオペラオーと、彼女と鎬を削る同期のライバル・ナリタトップロード&アドマイヤベガの三人が揃い踏み。解説席から後輩のメイショウドトウが声援を送る中、三人はそれぞれの形でそれに応えながら、互いに競い合うようにステージを盛り上げていった。
そしてステージ終了後には、5月の横浜公演で発表されて話題を呼んだ三人のドラマを描いた配信アニメーションについてファン待望の続報が。『ウマ娘 プリティーダービー Road to the Top』のタイトルで2023年春より配信予定の告知に会場は大きな拍手に包まれた。ナリタトップロード曰く、とにかく凄くすごい内容とのことなので、来年のスタートを楽しみに待ちたいところだ。
告知PV

「ゆるパカHAPPY DAYS!」/青山吉能(ツルマルツヨシ役)、春川芽生(シンボリクリスエス役)、松岡美里(タニノギムレット役) 

続いては好評配信中のショートアニメ『うまゆる』のエンディング主題歌を、初出演組にしてオリジナルメンバーのツルマルツヨシ・タニノギムレット・シンボリクリスエスの三人が登場。オレが常識を全てを破壊してやるとイキるギムレット、それをほお…と眼力全開で受けて立つクリスエス、間に挟まれながらどちらも強そうとテンションがあがるツヨシと、それぞれの個性満点なパフォーマンスとボーカルで熱唱。中でもシンボリクリスエス役・春川芽生の迫力の低音ボーカルは、これまでのウマ娘にないタイプの歌声で曲の個性を際だたせ、ファンもそんな三人に酔いしれるように熱く盛り上がった。
「ENDLESS DREAM!!」/長谷川育美(ミホノブルボン役)、和多田美咲(メイショウドトウ役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、田澤茉純(イクノディクタス役)、野口瑠璃子(サクラチヨノオー役)
レースにデビューしたばかりのウマ娘達のための曲としてTVアニメやゲームで歌われているナンバー「ENDLESS DREAM!!」。今回はライブでは初歌唱となる6人がステージに登場し、ミホノブルボンやサクラチヨノオーからのメッセージなどを交えながらのボーカルとパフォーマンスが繰り広げられ、これまでのライブを見ているファンにとってもフレッシュなステージとなっていた。
「立ち位置ゼロ番!順位は一番! 」/大和田仁美(スマートファルコン役) 
ピコピコサウンドからの歌い出しと共にメインステージにダンサーを従え登場したのは、今年4月のゲーム内イベントで何と3兆人オーバーのファンを持つ最強ウマドルとなったスマートファルコン! そして衣装も今イベント用の「Snowy Integrity」ではなく、薄いピンクのワンピースに様々なピンクのリボンをあしらったオリジナルのアイドル衣装だ。
ファンが輝かせるコンサートライトのピンクの輝きの中で、ファル子絶対的センター目指しまーす!と宣言して、前述のイベントで誕生した新たなソロナンバー「立ち位置ゼロ番!順位は一番!」を元気に可愛く、時にはしんみり切なげにと様々な唄い分けをしながらファル子の目指す理想のウマドル増を唄い上げていく。
解説席に登場したマルゼンスキーからの激マブな声援を受けて、クライマックスはセントラルステージへ。会場ではスクリーン、配信ではARによる多彩でポップな演出と共に、最高に輝くウマドルの姿を見せつけ、場内は最高の盛り上がりを見せた。
「笑っちゃお!」/山根綺(ダイタクヘリオス役) 
スクリーンにパッチワークのようなポップなグラフィックが流れ出す中、四人のダンサーと共にメインステージ最上段に登場したのは、大型ナンバリングイベント初登場のダイタクヘリオス役・山根綺。唄う曲は当然ダイタクヘリオスのソロナンバーでライブ初披露となる「笑っちゃお!」だ。
騒がしいくらいのポジティブさで周囲を明るくし、友達などが落ち込んでいたら放っておけない優しさに満ちたヘリオスの太陽みたいなキャラクターを凝縮したナンバーを、ダンサーにも負けない切れ味鋭いダンスを披露しながら熱唱。見ながら声援を送るだけでヘリオスのポジティブパワーが伝わってくるよな、明るいパフォーマンスが繰り広げられた。
「ミッドナイト・エピローグ」/Machico(トウカイテイオー役)、遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)、花井美春(ツインターボ役)、立花日菜(サトノダイヤモンド役)、松岡美里(タニノギムレット役)
続いてはリズミカルなイントロと共にメインステージ上へとトウカイテイオー・マチカネタンホイザ・ツインターボ・サトノダイヤモンド・タニノギムレットの5人がダンサーと共にせり上がってくる。唄うのは5曲目に続いてショートアニメ『うまゆる』エンディング主題歌第2弾の「ミッドナイト・エピローグ」だ。
寝る準備をしてまどろむウマ娘達が過ごす夜の一時を唄うファンタジックなリリックを、ターボは子どもっぽく、ギムレットはちょっと芝居がかったアダルトさなど、それぞれのキャラクターらしさを出した5人のボーカルが紡ぎ、それが柔らかなハーモニーへと重なっていく。最後は全員でお休みのポーズをして、ゆったりとした空気の中でステージを締めくくり、元気な曲が続く中で応援にパワーを使っていたファン達にとっても癒しの時間となった。
「グロウアップ・シャイン!」/Machico(トウカイテイオー役)、上田瞳(ゴールドシップ役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、田所あずさ(シンボリルドルフ役)、和多田美咲(メイショウドトウ役)、野口瑠璃子(サクラチヨノオー役)、春川芽生(シンボリクリスエス役) 
ライブパート序盤戦もいよいよラストとなり、そのシメを飾るのはTVアニメ第1期エンディングテーマ「グロウアップ・シャイン!」。オリジナルメンバーはチーム<スピカ>の面々だが、今回はトウカイテイオーとゴールドシップ以外は、エルコンドルパサー・シンボリルドルフ・ナリタブライアン・メイショウドトウ・サクラチヨノオー・シンボリクリスエスと、カワイイからカッコイイまで取りそろえた初歌唱メンバーぞろい。みんなで走る楽しさを唄ったナンバーを、メンバーは八者八様の個性が輝くボーカルとパフォーマンスで熱唱。後半は全員でトラックステージへと駆け込んで、ファンの間近で声援に応えながら唄い上げて、ライブ序盤戦を最高の盛り上がりで締めくくった。
ライブ序盤戦を終えてのMCタイムは、和氣あず未(スペシャルウィーク役)、前田玲奈(グラスワンダー役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、徳井青空(テイエムオペラオー役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、咲々木瞳(アドマイヤベガ役)、和多田美咲(メイショウドトウ役)、佐伯伊織(キングヘイロー役)、野口瑠璃子(サクラチヨノオー役)、中村カンナ(ナリタトップロード役)が登場して、沖野晃司(トレーナー役)の進行でスタート。
ライブパート序盤戦の感想を聞かれた野口と和多田は、スタートから最高潮なくらいに盛り上がったファンの声援と、そんなみんなを間近で見ながら唄えたのが嬉しかったと喜びを語った。
そして沖野が「ぴょいっと♪はれるや!」に登場した滑り台について黄金世代の面々に尋ねると、リハーサルではみんな尻餅をついて失敗していたことが明かされる。本番は見事に成功したが、リハーサルを見ていた沖野は今後も滑り台の出番があるなら、一人くらい失敗しても面白いかもと語って笑いを誘った。
トークが一段落すると、DAY1と同様にウマ娘とファンのみんなが体をほぐし暖めるための「トレセン体操」がスタート。サクラチヨノオーのオリジナル格言と共に体を動かすなど、DAY2ならではの違いを見せつつ、ラストは高速うまぴょいで〆て次なるライブパートへの準備は完了。メイショウドトウが慌ててラストスパートですと言ってしまい、アドマイヤベガに訂正されるといった掛け合いから、テイエムオペラオーの勇ましいかけ声と共にライプパート中盤戦はスタートした。
■受け継がれる走りへの闘志…中盤戦は熱き戦いの歌の饗宴に!
「winning the soul」/Machico(トウカイテイオー役)、田所あずさ(シンボリルドルフ役)、矢野妃菜喜(キタサンブラック役)、青山吉能(ツルマルツヨシ役) 
シンボリルドルフの声と共に、彼女と彼女に憧れるトウカイテイオーとツルマルツヨシ、そしてそんなトウカイテイオーの後を追うキタサンブラックを映し出したPVが流れる。
頂点を目指すという想いが私を、私たちを奮い立たせる!
そんなシンボリルドルフの言葉を合図に始まったのは、勝利を求める魂の叫びを唄った熱いナンバー「winning the soul」だ。コンサートライトの真紅の輝きでドーム内は埋めつくされ、配信ではARで炎が吹き上がり宙に浮かんだ真っ赤なスピーカーが脈動する。そんな炎に包まれたようなセントラルステージに立った四人は、迫力のボーカルで勝利への渇望を唄い上げ、皇帝から帝王へ、そして帝王を追うものへと受け継がれる魂を歌で見事に示してみせた。
「SEVEN」/Machico(トウカイテイオー役)、田所あずさ(シンボリルドルフ役) 
カイチョー! 今日はボクも一緒に歌ってあげるから着いてきてよね!
前曲のステージからシンボリルドルフとトウカイテイオーだけが残り、テイオーからのゲキとともに始まったのはシンボリルドルフのソロナンバー「SEVEN」だ。モチーフとなった競走馬は親子で、『ウマ娘』では特別な縁を感じて引かれあうシンボリルドルフとトウカイテイオー。4thイベント東京公演DAY2ではテイオーがソロで唄う「winning the soul」にルドルフが加わる形での共演だったが、さしずめ今回はそのアンサーか。
七冠ウマ娘という勲章を抱いてもなお、勝利のために限界を越えて走り続けたいというルドルフの願いを唄ったこのナンバーを、二人は見事なコンビネーションの振り付けと唄い分け、そしてハーモニーで唄い上げていく。
気合いを入れていくぞテイオー!
そんなルドルフからのゲキで始まった後半パートでは、二人で一度はひざまづきながらも再び闘志と共に立ち上がるというパフォーマンスも決めて、二人のウマ娘の絆と覚悟を見せつけてみせた。
「Gaze on Me!」/大和田仁美(スマートファルコン役)、和多田美咲(メイショウドトウ役)、遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)、田澤茉純(イクノディクタス役)、のぐちゆり(メジロパーマー役)、山根綺(ダイタクヘリオス役)、松岡美里(タニノギムレット役) 
シンボリルドルフの熱く硬派なステージが続いたところから一転して、ピンクのライティングとエレクトリックなビートとが場内を包み込む。DAY1でライブ初披露となって盛り上がったゲーム開始1.5周年の記念曲「Gaze on Me!」が、DAY2でもベルーナドームを巨大なクラブへと変貌させた。本日のメンバーはウマドルのスマートファルコンにメジロパーマー&ダイタクヘリオスのズッ友コンビを中心に、チーム<カノープス>の二人やメイショウドトウにタニノギムレットとノリの良いメンバーが勢ぞろい。ファンやトレーナーに「私だけを見て!」とアピールするナンバーにはピッタリの面子が、場内の空気をアゲアゲなノリノリで盛り上げていった。
「Ms. VICTORIA」/Lynn(マルゼンスキー役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、咲々木瞳(アドマイヤベガ役)、渡部優衣(ウイニングチケット役)、花井美春(ツインターボ役)、立花日菜(サトノダイヤモンド役)、野口瑠璃子(サクラチヨノオー役)、中村カンナ(ナリタトップロード役)、松岡美里(タニノギムレット役) 
場内に響き渡る力強い9名のアカペラから始まったのは、こちらもDAY1でライブ初公開となった「チャンピオンズミーティング」勝利者の歌「Ms. VICTORIA」。今回のメンバーはマルゼンスキー・エルコンドルパサー・ウイニングチケットをセンターに、アドマイヤベガ・ツインターボ・サトノダイヤモンド・サクラチヨノオー・ナリタトップロード・タニノギムレットと、いずれも強力なライバルとのせめぎ合いを経験して勝利を掴んだ強者揃いだ。セントラルステージ周囲から炎が吹き上がる中、ゲーム内ライブ同様に中央がせり上がって二段構えとなったステージで、9人はそれぞれの勝利への想いを込めた歌を力強いボーカルで唄い上げていく。それを見つめるファンも、ある者は再び、ある者は今度こそ自分の育てたウマ娘でこの光景をと闘志がかき立てられるステージとなった。
「NEXT FRONTIER」/上田瞳(ゴールドシップ役)、前田玲奈(グラスワンダー役)、徳井青空(テイエムオペラオー役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、矢野妃菜喜(キタサンブラック役)、春川芽生(シンボリクリスエス役) 
解説席にはシンボリルドルフが登場し、いずれも勇ましきウマ娘だと認めた6人がステージで歌うのは、世代を問わずに最強を目指すウマ娘がぶつかり合う「天皇賞」「有馬記念」で勝利し、次の地平を切り開いていったウマ娘のためのナンバー「NEXT FRONTIER」。メインステージ前に炎が上がり、ファンが輝かせる真紅のコンサートライトという光の炎に包まれながら、6人は最高峰の歌にふさわしい力強いボーカルとハーモニーで、熱いステージを繰り広げた。
「BLOW my GALE」/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、Lynn(マルゼンスキー役)、前田玲奈(グラスワンダー役)、徳井青空(テイエムオペラオー役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、佐伯伊織(キングヘイロー役) 
ライブパート中盤戦を締めくくるのは、DAY1と同様に最強を目指すウマ娘が唄う勝利の歌「BLOW my GALE」。この日はDAY1でも熱いパフォーマンスを見せたスペシャルウィーク・マルゼンスキー・ナリタブライアン・ナイスネイチャ・キングヘイローに、グラスワンダー・テイエムオペラオーを加えた、こちらも強者揃いのメンバーとなった。
ステージ前面に炎が吹き上がり、配信ではステージからタイトル通りの旋風が吹き荒れる中、間奏でキングヘイローがまだまだ足りないわよ! とさらなる応援を要求するほどにパワフルな歌声が重なり合い、さらなる勝利と最強を追い求めるウマ娘達の情熱が唄い上げられた。
ライブ中盤戦を終えてのMCコーナーでは、東京・横浜公演でもウマ娘同士の熱い戦いが繰り広げられた「カメアピ☆盛り上げ対決」 がスタート。メインステージ両袖のマルチアングル配信用カメラの前でチーム同士がカワイイアピールをして競うもので、勝敗は会場の反応と沖野の判定で決まるというもの。
これまでの公演で負け続けてきたゴールドシップは、世界大会(そんなものはない)に向けて練習を重ねてきたというチーム<超新生ゴールドシップ>(ゴールドシップ・ミホノブルボン・メジロパーマー・ダイタクヘリオス・ツルマルツヨシ)で沖野に忖度をアピールしてまでの勝利を狙う。そしてマルゼンスキー率いるチーム<マルゼンスキー・カノープス>(マルゼンスキー・ナイスネイチャ・マチカネタンホイザ・イクノディクタス・ツインターボ)は「がんばルンバー!」のかけ声と共に可愛さをアピールして、ゴールドシップから余裕の美人の笑みも今のうちだと褒めているような挑発を受けつつ勝負スタート。
チーム<超新生ゴールドシップ>は一人ずつ笑顔無しのキメ顔とポーズでカメラにインしながらフォーメーションを組み、ラストは玉座に座るゴールドシップを完成させるという見事なパフォーマンスを披露。そしてチーム<マルゼンスキー・カノープス>はカワイイ笑顔で組み体操を披露し、ラストは5人で扇のポーズを決めるが、体力の限界だったイクノディクタスがへたり込んでしまい扇が崩れてしまう。
そしてウマ娘ブラスバンドのファンファーレ付きで発表された判定の結果、チーム<超新生ゴールドシップ>がついに勝利! アイデアを出したメジロパーマー役・のぐちゆりが嬉しさのあまり泣いてしまうなど、予想外の盛り上がりと共にライブパートも後半戦へ。
そしてライブパート前には前日同様に武豊&C・ルメール騎手がスクリーンに登場。さらなる盛り上がりを期待する応援の言葉と、ラストはルメール騎手が『ウマ娘 プリティーダービー』のCMで披露したフレーズを使い「ライブパートも楽しメール!」と決めて、場内を盛り上げた。
■DJヘリオス爆誕! ぱか☆アゲMIXでベルーナドームが巨大クラブに!
「大好きのタカラバコ」/Lynn(マルゼンスキー役)、田所あずさ(シンボリルドルフ役)、春川芽生(シンボリクリスエス役) 
東京・横浜公演では出演陣全員によるグランドフィナーレ曲として強い印象を残した「大好きのタカラバコ」が、今回はオリジナルシンガーのシンボリルドルフとマルゼンスキー&シンボリクリスエスとオリジナルと同じトリオでの披露となった。
人数こそ少ないが三人それぞれが圧倒的な声量のボーカルを駆使して、まるでオペラばりの力強い独唱とハーモニーで場内を自分達の声で満たしてしまう。
自分の中のタカラバコに仲間との出会いや走ることの喜びなどを詰め込んでいこうというメッセージを静謐ながらも迫力のあるパフォーマンスで唄い上げ、配信ではドーム内に虹が架かるなど壮大な演出も加わって、ライブを聴き入る全てのファンを魅了してみせた。
「Ambitious World」/立花日菜(サトノダイヤモンド役)、矢野妃菜喜(キタサンブラック役) 
次の曲は憧れのトウカイテイオー&メジロマックイーンの背中を追って、トレセン学園へと入学したキタサンブラックとサトノダイヤモンドの夢にときめく気持ちを唄ったナンバー「Ambitious World」。二人がトレセン学園入学時に交わしたセリフと共に登場するが、何と両者がTVアニメ第2期での小学生時代の姿に衣装チェンジしており、思わぬサプライズに場内も大盛り上がり。これから開ける未来への期待が詰まった曲を二人は絶妙のコンビネーションで歌い上げ、間奏ではコンサートライトの輝きに包まれた場内を見渡して、この景色を絶対忘れないと指切りをして誓い合うなど、ファンにはたまらないパフォーマンス全開のステージとなった。
曲が終わった場内にデジタルチューンのメロディが流れ出すと、スクリーンにはダイタクヘリオスとメジロパーマーのアニメーションPVが流れ出し、さらに二人がDJブースと共にメインステージへとせり上がってきた! 先日YouTubeチャンネル「ぱかチューブ」内で公開されて話題を呼んだ『ウマ娘 プリティーダービー』楽曲のDJミックス「ぱか☆アゲMIX」がベルーナドームにやってきたのだ。パーマーとヘリオスのハイテンションな掛け合いとゲキに場内のファンもテンアゲとなり、何と全曲ここで初公開のリミックスナンバーというDJタイムの幕が上がった!
「走れウマ娘(Remix Ver.)」/長谷川育美(ミホノブルボン役)、前田佳織里(ナイスネイチャ役)、遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)、田澤茉純(イクノディクタス役)、のぐちゆり(メジロパーマー役)、山根綺(ダイタクヘリオス役)、花井美春(ツインターボ役) 
一曲目「走れウマ娘」では何とチーム<カノープス>がチーム勧誘の看板を持って乱入! さらに通りすがりのミホノブルボンも巻き込まれるが、そんなトラブルも気にせずパーマー&ヘリオスはみんなを巻き込んでステージを盛り上げていった。
「Exercise the Right(Remix Ver.)」/佐伯伊織(キングヘイロー役)、のぐちゆり(メジロパーマー役)、山根綺(ダイタクヘリオス役) 
続いて最前ステージに登場したのは何とキングヘイロー! 自身のレースに駆けるプライドを唄ったソロナンバー「Exercise the Right」を、ヘリオスは緩急のついたリミックスでプレイ。キングヘイローもそれにしっかり合わせて、自分の魂をこめた歌声をDJでもしっかり届けることでまた新たな一流ぶりを証明してみせた。
「禁断Burning Heart(Remix Ver.)」/Lynn(マルゼンスキー役)、のぐちゆり(メジロパーマー役)、山根綺(ダイタクヘリオス役) 

三番手は場内を真っ赤な輝きで染め上げながらマルゼンスキーが登場。ちょっとバブリーなノリで恋心を唄ったソロナンバー「禁断Burning Heart」を最新リミックスでアップデート。さらに後半はウマ娘ブラスバンドのサックス担当がサングラス姿で登場して見事なプレイを披露。それに応えてパーマーもヘリオスもサングラスをかけてダンスで盛り上げ、過去と現在のアゲアゲがリンクしたステージが繰り広げられた。
最高にテンションが上がった場内の様子に大満足のヘリオス&パーマー。だがもっとアゲていきたいとファン達にコンサートライトを置いてもらって、色々な拍手のテンションで音のウェーブを起こしてみるなど、ノリノリのパーマー&ヘリオスワールドが繰り広げられる。そしてさらなるパリピの登場が場内をテンアゲにしていく。
「ゴルシラップ」/上田瞳(ゴールドシップ役)、のぐちゆり(メジロパーマー役)、山根綺(ダイタクヘリオス役) 
こんなお祭り騒ぎに彼女が来ないはずがないということで、三番手には自作のラップをひっさげてゴールドシップがセントラルステージに登場。ダンサーを従えてテンポ良いダンスとリリックを披露。こだわりの「半チャーハン」や得意の上田瞳のモノマネなども炸裂した渾身のラップを見事にキメてみぜた。
「Never Looking Back(Remix Ver.)」/前田玲奈(グラスワンダー役)、髙橋ミナミ(エルコンドルパサー役)、徳井青空(テイエムオペラオー役)、咲々木瞳(アドマイヤベガ役)、和多田美咲(メイショウドトウ役)、のぐちゆり(メジロパーマー役)、山根綺(ダイタクヘリオス役)、青山吉能(ツルマルツヨシ役)、中村カンナ(ナリタトップロード役) 
「ぱか☆アゲMIX」のラストを飾るのは、仲良くしたり競い合ったりな仲間達と送る「Never Looking Back」。ヘリオスとパーマーも歌に加わって、後ろを振り返ることなく突き進んで勝利を目指す決意の歌をスピーディーなダンスチューンで熱唱。最後はパーマーと共にやりきった喜びを分かち合い、一緒に盛り上げてくれたファンにお礼を告げながら、普通のパリピへと戻っていった。
「アウト・オブ・トライアングル」/前田佳織里(ナイスネイチャ役) 
私だって輝けるってとこ、見ていてねトレーナーさん!
そんな口上と共に始まったのは、『ウマ娘』ライブイベントの定番ナンバーでもあるナイスネイチャのソロナンバー「アウト・オブ・トライアングル」。自分は主役の器じゃないと言いつつも、心の奥底ではレースに勝ちたい、センターで輝きたいという想いを燻らせているナイスネイチャの複雑な乙女心を切なさと芯の強さを併せ持ったボーカルで熱唱。ドームの天井にはレーザーで様々な色のトライアングルが描き出され、さらに今回から振り付けもニューバージョンとなり、これまでのイベントに連続参加している人には嬉しいサプライズも盛り込まれたステージとなった。
「ユメヲカケル!」/前田佳織里(ナイスネイチャ役)、遠野ひかる(マチカネタンホイザ役)、田澤茉純(イクノディクタス役)、花井美春(ツインターボ役) 
スクリーンには夜空にひときわ輝く一つの星が映し出される。そしてアニメで描かれたナイスネイチャ・マチカネタンホイザ・イクノディクタス・ツインターボの激走を経て浮かび上がったのは「そのチームの名はCANOPUS」

ネイチャ、メチャクチャかっこよかった!と前曲を終えたナイスネイチャを出迎えるツインターボらチーム<カノープス>の面々。自分達だって主役になれるところを見せようと、円陣を組んで気合いを入れる四人の姿が、4thイベントEX公演のカウントダウンプロモーションで公開されたキャラクター達の円陣ムービーとリンクして、いよいよファンも演者も待ち望んでいたチーム<カノープス>全員でのステージが始まった。

TVアニメ第2期のもうひとつの主人公達であるチーム<カノープス>が唄うのは、その主題歌である「ユメヲカケル!」。ターフを走ることで夢を目指して突き進むウマ娘の気持ちを唄ったナンバーを、アニメの名シーンも交えながら熱唱。クライマックスでは心が折れて引退を決意したトウカイテイオーを再起させた感動の大逃げシーンも流れて曲の内容とも見事にリンク。誰もが待ち望んでいたステージは最高の盛り上がりで締めくくられた。
「木漏れ日のエール」/Machico(トウカイテイオー役)、大西沙織(メジロマックイーン役) 
新緑の緑のライティングがランウェイを照らし出す中、イントロとともに歩いて登場したのは……
いこうマックイーン
ええテイオー
トウカイテイオーと今回はスペシャルゲストとして参加のメジロマックイーン。この二人が唄う曲と言えばもちろん、TVアニメ第2期・エンディングテーマの「木漏れ日のエール」だ。二人が出会った新緑の季節、様々な困難で心折れそうになった秋、そしてまた再び二人で走り出す桜吹雪の春と、アニメで描かれた二人のドラマをなぞるようなライティング&AR演出と共に、親友としてライバルとして思いあう両者の気持ちをMachicoと大西沙織は情感たっぷりに唄い上げる。そしてクライマックスでは想いを交わすように手を取り合い、曲を通してテイオーとマックイーンのドラマを見せる最高のパフォーマンスを繰り広げてみせた。
「木漏れ日のエール」を歌い終えて、ここからライブに参加するメジロマックイーン役・大西沙織がファンへとあいさつ。ずっとバックステージから見ているだけで早く参加したかったけど、やることがないのでずっとケータリングのおにぎりを食べてたとの秘話で笑いを誘い、ステージに他のMC参加陣が登場した時には自分の姿を探してくれていたというサトノダイヤモンド役・立花と抱き合うなど、エモいシチュエーションでファンを歓喜させた。しかし沖野からはあのMCでは「木漏れ日のエール」の余韻が台無しだとダメ出しされる一幕も。

曲の感想を尋ねられた田所と春川は声を合わせて言おうとするもタイミングが二回も合わずにこちらもダメ出しをもらう一幕も。そしてDAY1と同じく気合いの円陣&客席のウェーブにチャレンジし、Machicoの音頭からのスタートで見事大成功。そしていよいよ千秋楽のフィナーレへと向かうライプパートもクライマックスへと突入する。
■ゲームのドラマを支えたチーム<シリウス>……その軌跡を「7人」で再び
ゲームのメインストーリーで様々なドラマを紡ぎ出した主人公…その名はチーム<シリウス>。ライブパート後半戦はその軌跡を歌で辿るスペシャルステージだ。
このチームの新たな夢は、たった二人から始まった……そんなメジロマックイーンのモノローグと共にレースを駆けるメンバー達の姿が映し出され、最初の一人である彼女の歌からステージの幕が上がった。

「はじまりのSignal」/立花日菜(サトノダイヤモンド役)、大西沙織(メジロマックイーン役)
スクリーンにメジロマックイーンの姿とストーリー第1章タイトル「駆け出しの一等星」が映し出された後、セントラルステージにはメジロマックイーンと彼女を目標にするサトノダイヤモンドが登場。歌うのはマックイーンがチーム<シリウス>で走ることへの想いを込めたソロナンバー「はじまりのSignal」だ。どんな逆境に見舞われても諦めずに走り続けようとしたこの曲を、自分の背中を追ってくるサトノダイヤモンドと共に唄うことで、先輩として成長したマックイーンが彼女を導くように見えてきて、ストーリーを追ってきたファンには感慨深いステージが繰り広げられた。

「ささやかな祈り」/石見舞菜香(ライスシャワー役) 
続いての登場はストーリー第2章「小さながんばり屋」の主人公ライスシャワー。歌はTVアニメ第2期にも使われた彼女を象徴するソロナンバー「ささやかな祈り」だ。誤解や逆境で走ることを喜ばれなくても、いつか走りで誰かを幸せにしたいと願う彼女の思いを、最前ステージに立ったライスシャワー役・石見舞菜香は切なげながらも芯の強いライスらしいボーカルで情感たっぷりに唄い上げる。
お兄様とお姉様がいたから、ここまでこれたよ
ライスヒーローになれたよ
客席にそう語りかけてから始まるクライマックスでは、それまで暗めだった彼女へのライティングが明るくなっていき、配信ではドームの天井に広がる星空から幾つもの輝きが降り注いでいき、彼女がその名の通りの祝福を得られたことを表す演出も絶妙。そして歌い終えた後は大きな拍手に包まれながらのラストとなった。
「涙ひかって明日になれ!」/渡部優衣(ウイニングチケット役) 
三番手に登場したのはストーリー第3章「夢を掴む特急券」に登場のウイニングチケット。唄う曲は彼女のライバルにして親友のビワハヤヒデ・ナリタタイシンとのトリオ・BNWのユニット曲「涙ひかって明日になれ!」だ。今回のステージではソロで歌っているが、曲のスタート時に三本指でのピースを決めたり、左右のスタンドに向かって口パクで二人の名前を呼んでいるように見えるなど、心は三人一緒だというさりげなくもファンには嬉しいアピールと共に曲がスタート。ライバル達と競い合い、時には悔し涙を流しながらもいいレースをして勝ちたいというまっすぐな想いを、明るく元気なボーカルとキレのある振り付けでアピール。
今日は二人がいない分がんばるって決めたから
私絶対負けないからたくさん応援してねー!
曲の間奏ではタイシンやハヤヒデの分までステージでがんばるという決意表明も交えながら、最後まで元気満点に唄い上げてみせた。
「BLAZE」/衣川里佳(ナリタブライアン役)

続いてステージに登場したのは、ストーリー第4章「滾り、渇望す」の主人公・ナリタブライアン。常に戦いを追い求めて渇きを感じ、ストーリーでは挫折からの再起を目指す彼女の重く激しい生き様を、スローテンポながらもひりつくような迫力に満ちたボーカルとメロディで唄い上げる。響き渡る重低音と何度も吹き出し続ける炎の演出も相まって、まるで煉獄のような苛烈なステージが繰り広げられた。そして最後に闘いを宣言する一言もナリタブライアンらしさを際だたせていた。
「笑顔の宝物 -Beyond The Future!-」/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、上田瞳(ゴールドシップ役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、渡部優衣(ウイニングチケット役)、大西沙織(メジロマックイーン役) ・声のみの出演 高野麻里佳(サイレンススズカ役) 
体調不良のため今回のライブは残念ながら欠席となってしまった高野麻里佳演じるサイレンススズカが主役の第5章タイトルを経て、スペシャルウィークが自身の夢である日本一のウマ娘になるべくライバル達とのレースに挑む最終章「夢の原石 煌めきはどこまでも」。チーム<シリウス>全員で唄うナンバーだが、サイレンススズカのいる場所はスペースを空けてスポットライトに照らし出されていた。チーム<シリウス>は7人で、サイレンススズカの居るべき場所はここにあるというさりげない無言のメッセージに、ファンからも嬉しそうな雰囲気が感じられた。

7人全員のチーム<シリウス>で過ごした日々の中で得たものをそれぞれが唄い、そして全員でのハーモニーへと繋がっていくこの曲はこの日がライブ初公開。さらに最後にはスペシャルウィークからみんなの応援へのお礼のメッセージも伝えられ、まるでゲームストーリー内のウイニングライブの会場に居て、彼女達の嬉しい想いを生で聴いているかのような気分になれる時間となった。
「Precious Star Dreamer」/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、上田瞳(ゴールドシップ役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、渡部優衣(ウイニングチケット役)、大西沙織(メジロマックイーン役) 

スクリーンにチーム<シリウス>の軌跡を追うようにストーリーの名場面が流れていき、最後に「team SIRIUS」の名が大写しとなって、スペシャルステージもいよいよラストに。最後を飾るのはメインストーリーのエンディングを飾った「Precious Star Dreamer」だ。この曲でもサイレンススズカの居るべき場所を空けてライブが繰り広げられた。メンバーそれぞれが落ち着きのあるしっとりとしたボーカルで、ストーリーの中で経験した思い出を振り返りながら紡ぎ出していく。スクリーンにはそれぞれがゴールを決める瞬間が映し出され、ラストは新たな未来の夢に向かって共に走っていこうという前向きな想いを歌いあげてフィナーレとなった。
そして最後にスクリーンに映し出されたのは「To the next storise...」の文字……次はどんなウマ娘とteamのストーリーが繰り広げられるのか、期待に胸が高鳴るラストとなった。
「We are DREAMERS!!」/ウマ娘 
歌い終えたチーム<シリウス>が再びマイクを取って歌い出し、それを合図に全ての出演陣がステージへと飛び出してきて、いよいよライブもフィナーレへ。東京・横浜・そしてベルーナドームへと続いてきた4thイベント千秋楽のラストを飾る歌は、もちろんウマ娘達から応援してくれるファンへの感謝を込めたメッセージソング「We are DREAMERS!!」だ。
私たちみんなの想いを込めて歌います! というスペシャルウィークからのメッセージと共に、29名のウマ娘それぞれがファンへの感謝を込めた歌声をドームに響かせていく。
ナリタトップロードからはわたし達まだまだ走り続けます! 最後まで盛り上がって下さいね! という言葉が送られ、客席からは今日のベルーナドームも含めた4thイベントを見事完走したウマ娘達への惜しみない声援が送られ続けた。
そして曲が終わり、シンボリクリスエス役・春川が音頭を取っての全員からのありがとうと共に4thイベントは大団円のうちに幕を閉じた。だがファンの熱気はまだまだおさまらない!
■TVアニメ第3期も製作決定! ウマ娘の疾走は限りなく続く!
フィナーレと同時に場内はアンコールを求めるファンの拍手で埋めつくされた。そして数分後、最前ステージに実況・明坂と沖野が登場してすべてのファンへ感謝の言葉を送った。沖野は3万人以上のファンからの緑のコンサートライトの輝きに埋めつくされたドームの風景を見る事があるとは思わなかったと語り、明坂はまだまだ新型コロナの懸念が解消されていない中で、こんなにたくさんのファンが集まってライブができた事への感謝で涙ぐむ。
そして沖野はいつか新型コロナが沈静化して、みんなとライブで「俺の愛バが!」とコールできる日がくることを願っていると語り、アンコール開始までの間の告知コーナーがスタート。
アイテム類では新作フィギュアの情報や、本日も好評を博した「ぱか☆アゲMIX」の第2弾&第1弾アルバムが発売決定との報が。さらにタニノギムレットの勝負服デザイン公開やゲーム内のジュークボックスで本日のセットリストが再生可能などの最新ゲーム情報も公開。
そして『ウマ娘 プリティーダービー』と、チョコレートでおなじみの明治製菓のコラボレーション「夢に届け! 明治・ウマ娘応援プロジェクト」が決定。ティザーサイトもオープンし、12月1日には新たな情報も公開されるようなので要チェックだ。
そして最後に「特別告知」として、TVアニメ第3期の製作決定というビッグニュースが! いったいどのウマ娘が主役となるのか、新たなウマ娘は登場するかなど、今後が楽しみすぎる告知に場内も嬉しいざわめきに包み込まれていた。
「GIRLS' LEGEND U」/ウマ娘 
DAY1と同様に4thイベントを振り返るムービーに続き、ステージに登場したウマ娘達が曲の前にバックステージトークを繰り広げる。
チーム<カノープス>とズッ友コンビがそろっての「えい! えい! むん!」
バラバラだけど個性豊かに気合いを入れる黄金世代&スマートファルコン・サクラチヨノオー・ミホノブルボン。
テイエムオペラオー・タニノギムレット・シンボリクリスエスの個性派達が気合いを入れる様をお祭りのように楽しむメイショウドトウ・ナリタトップロード・アドマイヤベガ達。
キタサンブラック&サトノダイヤモンドを先輩として引っ張るトウカイテイオーと、それを微笑ましく見守るシンボリルドルフ&マルゼンスキー。
ありがとうの言葉では足りないから、これからも一緒に夢を見ましょうという語りかけるチーム<シリウス>。そしてスペシャルウィークの衣装はニュースター・ロゼではなくゲームのメインストーリーで入手できる「日本総大将」バージョンというサプライズが!
そしていよいよアンコールライブ…いやすべてのウマ娘とファンが共に喜びをわかちあうグランドライブがスタート。歌はもちろん「GIRLS' LEGEND U」だ。
最後まで応援してくれてありがとうございます。トレーナーさんがいたから私たちは輝くことができました!
そんなサトノダイヤモンドからのメッセージにすべてのウマ娘がありがとうと声を重ね、最後まで全速力で一緒に駆け抜けようというメッセージのこもった歌を力強いハーモニーで唄い上げ、ファンは出せない声の代わりに残る力をつぎ込んでコンサートライトを振りかざし、ここまで夢を見せてくれたウマ娘に感謝のエールを送った。
ファンへの最後のあいさつでは、キタサンブラック役・矢野からはサトノダイヤモンド役・立花との幼少期の服を着てのライブをよろこんでもらえたかとの質問や、立花とお揃いの指輪を小指に付けてライブに挑んだといったエモい話題で場内を沸かせた。
ダイタクヘリオス役・山根からは初のナンバリングイベントでメジロパーマー役・のぐちゆりと色々なことをやれたりソロ曲を披露できたのが嬉しかったのと、来年1月15~29日上演の舞台版『ウマ娘』をぜひ足を運んでほしいと語った。
ナイスネイチャ役・前田からは、ファンの応援のおかげでチーム<カノープス>が全員揃ってステージに立つという夢が叶ったのが嬉しいと深々と礼をしながらお礼を述べた。
シンボリクリスエス役・春川はタニノギムレット役・松岡とボケツッコミをしながらファンへのお礼を述べ、このステージが夢じゃなかったと思えるようにみんなで今日のライブのことを語り合ってほしいと述べ、感想までがライブですと締めくくった。
そして最後のスペシャルウィーク役・和氣はサプライズの総大将衣装をお披露目。そして3月から続いてきた4thイベントが終わってしまう寂しさはあるけど、ドームのステージに立てたのが本当に嬉しく、まだまだ一緒にステージでこの緑一面の輝きを見せたい人がたくさんいるので、これからも応援よろしくお願いしますとの言葉で締めくくった。
いよいよ最後の曲……というところで、突然トウカイテイオー役・Machicoが指を三本立てて騒ぎ出す。それがやがて四本になり、トレーナーからの声援パワーを受けて全部が開いて五本に。そして2023年の5thイベント開催決定の告知が流れステージと客席が一つになって喜びに盛り上がった。
「うまぴょい伝説」/ウマ娘、明坂聡美(実況役)、沖野晃司(トレーナー役) 
ステージにライブを盛り上げてくれたウマ娘ブラスバンドが勢ぞろいし、実況役・明坂からはナンバリングイベントお約束の「最後に盛り上がりたいですよね?」のアナウンスが。ベルーナドームの2日間だけでなく、3月から続いてきた4thイベントすべての千秋楽を飾る一曲は、やはり「うまびょい伝説」しかない!
Machicoのラストスパート行くよ!かけ声と共に、最高にハイテンションな「うまぴょい伝説」がスタート。曲の後半ではキャストがトラックコースを駆け回り、ファンにお礼を伝えながら歌ったり、チーム<カノープス>の面々は小道具のプラカードを持って練り歩いてファンを喜ばせるなど、歌声&様々な形で4thイベントを応援してくれたファンへの感謝を送り、正真正銘のフィナーレを迎えた。
最後は直にお礼を伝えたいと、全員がマイクを通さず生声での「ありがとうございました!」をドーム中のファンに送り、メンバー全員が引き上げるのを見届けた和氣あず未が最期にステージ中央で深々と一礼をして、4thイベントはすべての公演で大団円を迎え、来たる5thイベントへ向けての雌伏の時を迎える…。
TVアニメ第3期や新たな他業種コラボレーションも実現し、クロスメディアコンテンツとしてさらなるパワーアップをしながら世界を広げようとしている『ウマ娘 プリティーダービー』。この勢いを考えると来年開催の5thイベントはさらなる規模拡大も予想されるが、今度はどんな仕掛けや演出で『ウマ娘』の世界をリアルに感じさせてくれるのか? これからの動きにますます目が離せない注目コンテンツとなること間違い無しだ。
文・レポート=斉藤直樹

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