【水瀬いのり ライヴレポート】
『Inori Minase
LIVE TOUR 2022 glow』
2022年10月1日 at 横浜アリーナ
最新アルバムである『glow』のインタビューの最後に、ツアーに向けて“過去最高に伸び伸びとした水瀬いのり、ひとりの人間であり女性である水瀬いのりが、そこにいて歌っている、その姿から何かを感じ取っていただけるものがあれば嬉しい”と語っていた彼女。最新アルバム『glow』からの楽曲も多数加わり、これまでとは異なる趣きを持ったセットリストによって、水瀬いのり史上もっとも“エモさ”あふれるライヴが繰り広げられた。
水瀬のトレードマークであるリボンで音符を形取ったようなステージセット。ところどころに時計やカメラのフィルムがあしらわれ、どこかレトロでノスタルジックな雰囲気。インストの「sunrise glow(overture)」とともに、水瀬がセットのてっぺんに登場し、1曲目「僕らだけの鼓動」でライヴの幕が開いた。アップテンポのリズムに乗せて歌う、《やっと会えたね》という歌詞がグッと胸に響いた。
“みんな盛り上がっていきましょう”との言葉に続いて、前アルバム『Catch the Rainbow!』の1曲目「Step Up!」、同作の表題曲と、胸に響く温かいロックナンバーを連発。《One Two》とリズムに合わせて拳を振り上げた水瀬は、《せーの!で高くJumping!》で観客と一緒にジャンプ。“頭から畳みかけました。願わくば鳥肌が立ってくれたらいいな(笑)”と本人も言っていたが、まさに冒頭からラストスパートのような盛り上がりで高揚感が広がった。
本公演では物語の1シーンを思わせるような演出もあれば、テーマで楽曲を絞って聴かせるなど、初心者でも分かりやすいように魅せて聴かせる。椅子に座って本を開いたりしながら、牧歌的なメロディーをゆったりと歌い上げた「風色Letter」。どこか懐かしいムードが会場に広がり、水瀬は最後に手紙をポストに投函。手紙はどこに届くのか、物語の続きが気になった。また、エレクトリカルでジャジーな「Melty night」では、セットのルームランプがポイントとなり、まるで夜に自分の部屋で歌っているような雰囲気に。
“夏ゾーン”と銘打った8〜9曲目では、2016年のシングル「Starry Wish」のカップリング曲「夏の約束」と最新作『glow』収録曲「八月のスーベニア」を披露。「夏の約束」では“久しぶりに歌うから緊張する!”と言っていたが、シュワシュワとしたさわやかな雰囲気が広がり、ステージにシャボン玉が飛び交う演出でも観る者を楽しませた。「八月のスーベニア」では一転、ステージの中央に立ち少しうつむき加減で、マイクをしっかりつかんで歌唱する水瀬。移りゆく季節と時代の流れへの、どことない名残惜しさがキュッと胸を締めつけた。
また、アリーナのセンターに設けられたステージで歌った「REAL-EYES」と「HELLO HORIZON」は、本人も出演したアニメ『現実主義勇者の王国再建記』オープニングテーマの2連発ということでファンをアツくさせる。衣装も黒のジャケットにチュールスカートというクールなもので、片方だけ肩出し、ブーツというスタイル。しかも、髪型はハーフツインテール。水瀬も“ライヴでしかやらないファッションだから、よく目に焼きつけてね!”とひと言。アッパーの2曲で会場にはクラップが響き、リフターでせり上がった高所で歌う水瀬に、ファンは力強くペンライトを振って想いを送った。
終盤は『glow』を踏襲しながらも過去イチでエモさ全開だった。「パレオトピア」では荒波に立ち向かうかのような力強い歌声を聴かせ、ノスタルジックさあふれる「心つかまえて」では何かを確かめるように客席へと手を伸ばす。そして、《特別な愛だから》という歌詞を、まるで愛しいものを抱きしめるように歌った本人作詞によるバラード「ココロソマリ」では目には光るものがあり、“年々涙腺が肥大化している。マスカラを水で落ちないものにしておいて良かった”と笑った水瀬。ミディアムバラードの「glow」で本編を締め括ると、客席はペンライトの温かい光で満ちあふれた。
ちなみに本編では「We Are The Music」や「僕らは今」など、新たな鉄板となるだろう楽曲も多数披露したほか、幕間の映像コーナーではレギュラーラジオ番組『水瀬いのり MELODY FLAG』の出張特別版を上映し、佐倉綾音、大西沙織の水瀬と親交の深いふたりからの悩み相談メールを辛辣に切り捨てて会場の笑いを誘ったことも追記したい。
そして、アンコール。Tシャツに三つ編みで登場した水瀬はトロッコで手を振りながら会場を回る。 “過去のステージより素の自分で立てたのではないかと思う”と振り返り、“またみんなと会えるといいなと思えるライヴだった”とコメント。Wアンコールでは“私たちの絆をもっと強く結ぼう。私たちのハーモニーで”と声をかけて「harmony ribbon」を歌唱。《大丈夫 明けない夜などないから》と歌って、次の約束をファンと強く誓い合った。
水瀬のトレードマークであるリボンで音符を形取ったようなステージセット。ところどころに時計やカメラのフィルムがあしらわれ、どこかレトロでノスタルジックな雰囲気。インストの「sunrise glow(overture)」とともに、水瀬がセットのてっぺんに登場し、1曲目「僕らだけの鼓動」でライヴの幕が開いた。アップテンポのリズムに乗せて歌う、《やっと会えたね》という歌詞がグッと胸に響いた。
“みんな盛り上がっていきましょう”との言葉に続いて、前アルバム『Catch the Rainbow!』の1曲目「Step Up!」、同作の表題曲と、胸に響く温かいロックナンバーを連発。《One Two》とリズムに合わせて拳を振り上げた水瀬は、《せーの!で高くJumping!》で観客と一緒にジャンプ。“頭から畳みかけました。願わくば鳥肌が立ってくれたらいいな(笑)”と本人も言っていたが、まさに冒頭からラストスパートのような盛り上がりで高揚感が広がった。
本公演では物語の1シーンを思わせるような演出もあれば、テーマで楽曲を絞って聴かせるなど、初心者でも分かりやすいように魅せて聴かせる。椅子に座って本を開いたりしながら、牧歌的なメロディーをゆったりと歌い上げた「風色Letter」。どこか懐かしいムードが会場に広がり、水瀬は最後に手紙をポストに投函。手紙はどこに届くのか、物語の続きが気になった。また、エレクトリカルでジャジーな「Melty night」では、セットのルームランプがポイントとなり、まるで夜に自分の部屋で歌っているような雰囲気に。
“夏ゾーン”と銘打った8〜9曲目では、2016年のシングル「Starry Wish」のカップリング曲「夏の約束」と最新作『glow』収録曲「八月のスーベニア」を披露。「夏の約束」では“久しぶりに歌うから緊張する!”と言っていたが、シュワシュワとしたさわやかな雰囲気が広がり、ステージにシャボン玉が飛び交う演出でも観る者を楽しませた。「八月のスーベニア」では一転、ステージの中央に立ち少しうつむき加減で、マイクをしっかりつかんで歌唱する水瀬。移りゆく季節と時代の流れへの、どことない名残惜しさがキュッと胸を締めつけた。
また、アリーナのセンターに設けられたステージで歌った「REAL-EYES」と「HELLO HORIZON」は、本人も出演したアニメ『現実主義勇者の王国再建記』オープニングテーマの2連発ということでファンをアツくさせる。衣装も黒のジャケットにチュールスカートというクールなもので、片方だけ肩出し、ブーツというスタイル。しかも、髪型はハーフツインテール。水瀬も“ライヴでしかやらないファッションだから、よく目に焼きつけてね!”とひと言。アッパーの2曲で会場にはクラップが響き、リフターでせり上がった高所で歌う水瀬に、ファンは力強くペンライトを振って想いを送った。
終盤は『glow』を踏襲しながらも過去イチでエモさ全開だった。「パレオトピア」では荒波に立ち向かうかのような力強い歌声を聴かせ、ノスタルジックさあふれる「心つかまえて」では何かを確かめるように客席へと手を伸ばす。そして、《特別な愛だから》という歌詞を、まるで愛しいものを抱きしめるように歌った本人作詞によるバラード「ココロソマリ」では目には光るものがあり、“年々涙腺が肥大化している。マスカラを水で落ちないものにしておいて良かった”と笑った水瀬。ミディアムバラードの「glow」で本編を締め括ると、客席はペンライトの温かい光で満ちあふれた。
ちなみに本編では「We Are The Music」や「僕らは今」など、新たな鉄板となるだろう楽曲も多数披露したほか、幕間の映像コーナーではレギュラーラジオ番組『水瀬いのり MELODY FLAG』の出張特別版を上映し、佐倉綾音、大西沙織の水瀬と親交の深いふたりからの悩み相談メールを辛辣に切り捨てて会場の笑いを誘ったことも追記したい。
そして、アンコール。Tシャツに三つ編みで登場した水瀬はトロッコで手を振りながら会場を回る。 “過去のステージより素の自分で立てたのではないかと思う”と振り返り、“またみんなと会えるといいなと思えるライヴだった”とコメント。Wアンコールでは“私たちの絆をもっと強く結ぼう。私たちのハーモニーで”と声をかけて「harmony ribbon」を歌唱。《大丈夫 明けない夜などないから》と歌って、次の約束をファンと強く誓い合った。
撮影:加藤アラタ / 三浦一喜/取材:榑林史章
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