「こんなクズいる?」EXILE 松本利夫
、守屋茜と社交ダンスに挑戦する舞台
『アップデート』の自分勝手な主人公
に苦言

ボールルームダンス(社交ダンス)と演劇を融合させた舞台FOCUS 2022『アップデート』が9月17日(土)に銀座ブロッサム中央会館にて開幕した。続いてCOOL JAPAN PARK OSAKA TT ホールにて11月18日(金)、19日(土)に上演される大阪公演を前に、主演をつとめる松本利夫(EXILE)、守屋茜が記者会見をおこなった。
同作は、独身生活を謳歌する47歳の桑田慎太郎が、老後の不安から結婚相手を探すことになり、結婚相談所でアンドロイドのA.Iパートナー、マリモと出会う物語だ。若くて見た目も良いマリモに惚れこみ同棲をはじめるが、自分勝手な桑田は彼女の性格が気に入らなくなり、何度も改善=アップデートを要求することに。そしてふたりの関係性にすれ違いが生じていく。
松本利夫 P-08
自分勝手で現実を直視しない「イタい男」の桑田について、演じた松本は「桑田は理解できないところだらけ。こんなクズっているのかと思いました。ただ、桑田はなにかをあつめたり、漫画の影響を大きく受けたりしていて、そういう時期は自分にもあったから共感できるところもありました。だけど劇中「自分中心で世の中が回ってるんじゃないんだ」と言われるところもあり、「たまにそういう人もいるよな」と感じました。一方で、自分勝手に生きられることへの羨ましさや嫉妬もあります。自分には持っていないものが多い役なので」と笑いながらキャラクターについて分析。
一方、アンドロイドのマリモに扮した守屋は「アップデートしていって人間の感情が生まれていくところが難しかったです。でも、共演者のみなさんからアドバイスをもらいながら、子どものような無邪気さや、逆に大人の女性の面を出していきました」と試行錯誤しながら役を作りあげていったという。
松本利夫、守屋茜 P-21
そんな同作の見どころは、ボールルームダンスのシーン。相手を信頼して重心を預けたり、激しく踊っていても手はかたく握られていたり、ボールルームダンス特有の心身の結びつきが物語のメッセージとリンクしている。
劇中ではボールルームダンスにも挑戦しているふたり。松本は「EXILEは、個々のダンスを集合体として見せるパフォーマンス。でも今回のように女性のパートナーと二人三脚で踊るのは初めて。難しさはありましたが、息が合った瞬間に喜びを感じられる。社交ダンスのパートナーは、人生にも通じるものがあるなと感じました」、守屋は「社交ダンスは難しい印象がありましたが、踊る楽しさが分かってきてからは「もっとやってみたい」と思いました。今までやってきたダンスは、まず振付を覚えてから、自分で踊るものでした。でも社交ダンスは女性側が相手を信頼し、身を委ねることが大事。リードしてもらいながら動き、そうやってダンスをふたりで作りあげていくんです」とボールルームダンスの印象を語った。
守屋茜 P-12
また、物語の鍵となるA.Iパートナーの存在にからめて「好みのA.Iパートナーは?」との質問には、松本は「尊敬できる部分、相手を思いやれる部分を持っているかどうか。最終的には一緒にいて居心地が良くて、大切に思えるパートナーが理想です」、守屋は「センスの良い人。生まれ持ったものだったりしますよね。センスをアップデートするのは難しいからこそ、私は重要視しています」と理想像を口にした。
大阪公演は11月18日(金)、19日(土)にCOOL JAPAN PARK OSAKA TT ホールで開催される。松本は「東京公演で課題が見えたので、あらためて修正しつつ、より良いステージを見せたい」、守屋も「東京公演を経て、キャスト陣も一丸となった形で大阪公演を迎えられるはず。また、大阪のダンサーのみなさんと組むことで、東京公演とはまた違った雰囲気で楽しんでもらえると思います」と意気込みを話した。
舞台FOCUS 2022『アップデート』 P-35
取材・文=田辺ユウキ 撮影=田浦ボン

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