【The Soap Girls インタビュー】
ケープタウン発の姉妹パンクバンドが
最新アルバムを掲げて初来日!
「Kill Breed」は一番ダークなイメージがありましたけど、この曲に込めたのはどんな想い?
ミー
人としての思いやりを忘れがちな社会だから、一番大切にしないといけないことは何なのかということを見つめ直してほしいっていう歌よ。
ミリー
SNSを通じて人間味のないことを言ったり、お互いのことを傷つけ合うのは悲しいことなのに、その方向に流されがちでしょ? それは人間の生き方に反していると思うの。
ミー
私は人の痛みをちゃんと分かる人でいたいと思うわ。ひとりひとりが思いやりを持てば、酷いことをする人もいなくなるのにね。そこに対しての怒りもある。
ミリー
あと、この曲にはドイツ語バージョンもあるの。
なぜドイツ語で歌おうと思ったんですか?
ミリー
ドイツ語って怒りを表現しやすいの。この曲は発音的にもドイツ語で歌ったら似合うんじゃないかと思って頑張ったのよ。
ミー
大変な挑戦でもあったけど、最高の別バージョンができたからライヴで届けたいわ!
「Summer Rain」はバラードですね。他とは少し違う肌触りの曲で、浮遊感のある気怠さが聴いていてとても心地良かった。
ミリー
これはアルバムの中でもっとも静かな曲なの。ミーの影響が大きい曲だと思うわ。
ミー
歌詞に出てくる子は死んでしまうんだけど、彼女が伝えたかったことを書いたの。ある人との関係性がダメになってしまったのに、お互い表面では笑っていて。本当のことは表には出さないようにね。でも、それは良くないことだって伝えたかった。
確かに、それはちょっと寂しいですね。
ミリー
そう。寂しい曲なの。
ミー
これは今回のツアーではやらない曲ね。
えっ、どうして?
ミー
だって、ライヴがしんみりしちゃうから。
ミリー
そうね。“イエーイ!”って盛り上がってくれていても、この曲を聴いたら“あぁ〜”ってなってしまうからね(笑)。
でも、元気なふたりがこういう曲を歌ったら、ちょっとキュンとしちゃうかも?
ミー
じゃあ、やってもいいよ。でも、盛り下がっちゃったら責任取ってね(笑)。
ミリー
そうね!
ミー
ジョークよ!(笑) ライヴでは「In My Skin」とか「Promise You」とか、大人しめな曲もやったりしているのよ。悲しい曲なんだけど、すごくエモーショナルでエネルギーがあるから。
ミリー
ライヴももちろんだけど、悲しい曲はヘッドフォンでもじっくりと聴いて、メッセージを受け取ってもらえると嬉しいな。
ミー
日本でもたくさんライヴをして、生でいろんなThe Soap Girlsを聴かせたい!
ミリー&ミー
ワタシタチ、ホントウニニホンガダイスキデス!
日本語が上手だけど、勉強しているのですか?
ミー
本を読んだりして覚えたの。でも、まだまだよ!
ミリー
ニホンゴ、タイヘンデス! でも、本当に日本が好きで、日本語は一番勉強したい言葉なの。
どうして日本に興味を持ったのですか?
ミー
日本は世界の中でも特別な文化がある国だから。それは子供の頃からずっと思っていたわ。
ミリー
私も同じ。子供の頃からずっと行きたい国だった。日本の文化や音楽をYouTubeでよく観るけど、本当に惹かれるものがある。
ミー
だから、日本でツアーができることが本当に嬉しい。日本に行ける夢が叶っただけでも嬉しいのに、日本のアーティストのみんなとライヴができるなんて本当に夢みたい!
ミリー
ツアーで共演するアーティストの音楽をミーと一緒に聴いたり、動画を観て楽しみにしているわ。
ミー
全部のアーティストが個性的で素敵! 可愛いし、カッコ良い。ビジュアルもサウンドも本当に最高!
全公演を淳士さん(ex.SIAM SHADE、BULL ZEICHEN 88)とともにしますが、初めて一緒に演奏する気持ちは?
ミリー&ミー
アメージング!
ミー
淳士は本当に歌が上手よね。
淳士さんはドラマーですが…。
ミー
もちろん知ってるわ(笑)。でも、彼は歌も歌っているのよ!
ミリー
本当に多彩な人だから、淳士が私たちのツアーでドラムを叩いてくれると知った時、ミーと今みたいに声を合わせて“アメージング!”って言っちゃったわ。彼のことをYouTubeで観て、なんて素晴らしいんだろうって感動したの。
今回が初来日ですけど、日本でどういう活動をしていきたいと思っていますか?
ミリー
とにかく日本にたくさん行きたいね。
ミー
日本にいるファンがメッセージを送ってくれるからとても心強いし。日本に住んでみたい!
本当に日本が大好きなんですね。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。
ミー
私たちの子供の頃からの夢が叶う時間でもあるから、今回のツアーは本当に大切にしたいと思っているわ。日本の文化にもどっぷりハマりたいし、経験したことのない時間を感じてみたい。
ミリー
共演するアーティストのみんなとも友達になりたいし、新しいファンのみなさんと出会えることも楽しみなので、私たちを待っていてくださいね!
取材:武市尚子