「つねに成長していたい」伊藤 蘭、
初めて全国のライブハウスを巡るツア
ーに込めた想いとはーーロックナンバ
ーに新曲、キャンディーズの楽曲も披
露「この瞬間を大切に」

2019年に、41年ぶりとなる歌手活動を再開した伊藤 蘭が、全国7都市を回るライブハウスツアー『伊藤 蘭コンサート・ツアー2022 ~Touch this moment & surely Candies!~』を開催。8月20日(土)には、横浜のKT Zepp Yokohamaにて初日を迎えツアーがスタート。昨年リリースしたセカンドアルバム『Beside you』の楽曲と共に、キャンディーズのナンバーもたっぷりと披露されたほか、このツアーのために用意された新曲もお披露目となるなど、大きな反響を呼んでいる。そこで今回SPICEでは、ツアー初日を振り返りつつ、思うようにはいかない昨今の状況下でも精力的に活動を続けている原動力についても話を訊いた。伊藤蘭が、全国を回り歌を届け続ける理由とは。そこには、今もなお「成長したい」という前向きな姿勢が根底にあった。
『伊藤 蘭コンサート・ツアー2022 〜Touch this moment & surely Candies!〜』
ーーツアーが無事初日を迎えられて、スタートしました。実際にステージに立たれてみて、いかがでしたか?
やはり中止や延期せざるをえない状況が続いたこともあり、今回は無事ツアーをスタートすることができ、喜びもいつも以上にいっそう感じることができました。
ーーファンの皆様もきっと同じく喜びも興奮もひとしおだったはず。
横浜のKT Zepp Yokohamaは客席との距離も近かったので、観に来てくださったみなさまの熱気もひしひしと感じました。本当にいいスタートになったなと思います。本当にみなさん、ひとりひとりの顔が見えるぐらい近くにいらっしゃることはなかなかないので、最初は距離の近さに緊張してしまって……。緊張で体も自由に動かず、もっと動きたいのに縛られているような感じでしたけど、みなさんが楽しんでいる様子を見て、だんだんと緊張がほぐれきましたね。
『伊藤 蘭コンサート・ツアー2022 〜Touch this moment & surely Candies!〜』
ーー今回のツアーで、初めて全国でのライブハウスを回られます。これに向けて心掛けられたことは?
ライブハウスに似合うようような、みなさんと一体感が得られるようなアッパーな曲がセットリストの中心になっています。セカンドアルバム『Beside you』が、ライブでみなさんと一緒に楽しめる曲をコンセプトにしていたこともあり、今回飲んツアーでもその中からもたくさん選んでいます。
ーーロックテイストのアグレッシブな楽曲が多く、また布袋寅泰さんやトータス松本さんらが手がけた楽曲が収録されたアルバムですね。
布袋さんに作曲していただきました「家路」は、しっとりとしたバラードで、去年の日比谷野外大音楽堂でのライブの際にもラストで歌わせていただきました。
ーーライブをイメージして作られたアルバムだからこそ、実際にライブハウスやオーディエンスの前で披露されるとより楽曲も映えるのですね。
そうだと思います。なので今回のツアーはライブハウスということもあり、よりアルバムを活かしやすい環境になっていると思います。
『伊藤 蘭コンサート・ツアー2022 〜Touch this moment & surely Candies!〜』
ーー豪華なセットも今回のツアーの見どころのひとつかと思います。街の風景が描かれていますが、どういったキッカケでつくられたのでしょう?
温かみがあり、人の温もりやこの街で人が生きているという存在感が滲んでいたらいいなという思いで背景をつくっていただきました。それは、今回のツアータイトルの「Touch this moment 」が意味する「この瞬間に触れ合える、短い時間を逃さずに。一緒に楽しんで欲しい」という想いからイメージしています。まだまだ大変な状況が続いている中で来ていただいているからには、この短い時間を楽しんでいただきたいなという想いでいっぱいなので。大変な日々が続きますが、だからこそ音楽やライブがその日々の彩りとなればと。
ーーライブのあとにまた日々の生活を送る中で、ライブハウスでのひとときや音楽が、きっと糧になりますね。タイトルについては、「surely Candies!」とも題されています。初日のライブレポートでも明かされていましたが、キャンディーズの楽曲もたくさん披露されるのですね!
そう、数えたら10曲ぐらいはやっていたみたいで(笑)。これまでとはまた違った、自然とバンドとのグルーヴが生まれた、ライブハウスならではの音になっていると思います。ホールならホールの音に、ライブハウスならライブハウスの音になると音楽監督兼バンマスの佐藤準さんも仰っていました。やはり「生もの」だなと。
『伊藤 蘭コンサート・ツアー2022 〜Touch this moment & surely Candies!〜』
ーー「生もの」だからこそ、会場ごとに、またひとつひとつのライブごとに違った音や空気が楽しめるのも魅力ですよね。また、きっとツアーを回っていくにつれて歌と楽曲も変化していくのではないかなと。
そうですね。最終的にどんなライブになっていくのかは私自身も楽しみですし、つねに成長していたいなと思います。一つ一つを丁寧に取り組んで、来年には何かの糧になるような手応えが欲しいですね。なにより、2020年は中止せざるをえない公演もあったので、今回は必ず全うしたいと思います。また、まだどのアルバムにも入っていない、新曲を今回のライブのために用意しています。「美しき日々」という曲で、みなさんの心に届いてほしいメッセージを込めているので、ぜひ聴いていただき、広がっていけば嬉しいなと。
『伊藤 蘭コンサート・ツアー2022 〜Touch this moment & surely Candies!〜』
ーー「成長」というお話がありましたが、アルバムのリリースや全国ツアーの開催など、大変な状況下でも精力的に活動を続けられてこられた、なによりの励み、またモチベーションとは?
年齢的にもそんなエネルギーは無いはずなんだけどなと、時々思うんですけどね。やはり、楽曲ができて、ツアーを周り各地に訪れることでみなさんと近くで会えること、観ていただけるということが何よりの励みで原動力になっています。また、実際にライブだからこそ、その場でみなさんからの反響を実感として味わえるということが大きいと思います。これまで、それだけでやってこれたような気がします。だからこそ、まだまだ大変な状況の中で足を運んでくださるからには、ライブというこの瞬間を本当に大切にしたいと思っています。
ーーツアーを経て、新しい楽曲やアルバムが生まれるのか。はたまた新たな挑戦へのキッカケとなるのか……。今回のツアーが今後の活動へどのようにつながってゆくのかもとても楽しみです。
ありがとうございます。元気があるうちは、前向きに進んでいきたいと思います。なにより、みなさまとお会いできることを楽しみにしています。
『伊藤 蘭コンサート・ツアー2022 〜Touch this moment & surely Candies!〜』
取材・文=大西健斗 写真=オフィシャル提供(吉原朱美、近藤みどり)

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