Editor's Talk Session

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【Editor's Talk Session】
今月のテーマ:
“とにかく先に動く”がモットーの
新感覚ライヴハウス、下北沢近松

他のライヴハウスが
あえてやらないことに挑戦する

千々和
この5年間での近松のトピックスを挙げるとすると何ですか?
森澤
まだまだライヴハウスの中で後輩ではあるんですけど、いろいろありましたね。それこそCave Beを買い取ることになった時点では、ライヴハウスの経営のことが何も分からなかったから保証金がかかるのも知らず、急いで資料を作って銀行に駆け込みました。初っ端からそんな感じでバタバタで(笑)。
岩田
オープンしてから3年が経った2020年10月に店長が森澤さんから梅澤さん変わったのは、近松としての手応えもあったからこそですよね。
森澤
軌道に乗ってきたところでコロナ禍になってしまったんですけどね。ちょっとバカみたいな話ですけど、梅澤を慕ってつけ麺を注文してくれる人が多かったんですよ(笑)。まぁ、それは半分冗談ですけど、ブッキングは任せるようになっていたので、本当は自分もやりたいけど、自分がやれることにも限界があるし、若手に任せたい気持ちがありました。僕も梅澤も人と出会って、人に救われているタイプなので、やっていったらいろんな人が助けてくれる店長になるんじゃないかと思ったんですよね。
梅澤
本来ならライヴハウスで働き始めてからブッキングを担当するまでに数年かかると思うんですけど、うちの場合は経験ゼロの状態からブッキングを始めて、3年後には店長をやらせてもらっていて。そういう意味ではいろんなことにチャレンジできるライヴハウスであり、やりたいことをやらせてもらえる会社だと思います。何本もイベントを組んでいると出演者が前日に決まることもあるんですが、一度決めたことは最後までやるっていうのが近松のスタンスですね。
森澤
傍から見ていても、やっぱりまだ若手なので全然人が入っていない日のほうが多いんですよね。でも、“えへへ”って言いながらやるしかない時もあると思っています。7月31日の近松のアニバーサリーイベントの最終日に出てくれるw.o.d.というバンドは梅澤が一年目から観ているバンドで、酒しか飲まないし、ガラガラのライヴハウスでやっていた時期を僕も観ていて。“大丈夫か?”と思っていたこともありましたが、31日のチケットは即完売しているんです。それは梅澤が地道にやってきたことのひとつの成果なのかなと。
千々和
店長の梅澤さんから見た今の近松の特徴って何ですか?
梅澤
近松で働くスタッフは地方出身ばかりなんですよ。ツネさんは広島ですし、僕は北海道で、群馬や宮崎、鹿児島出身の人もいて、わりとみんなマイペースなんですよね。それにライヴハウスで働くこと自体が初めてのスタッフのほうが多くて。近松は“下北沢の新感覚ライヴハウス”と言っていますけど、それは他にできないから新感覚なのではなく、他のライヴハウスがあえてやらないことに挑戦するっていうことだと思っています。まだまだ教わることばかりではありますが、出会った人を大事にしていくというのを心がけていますし、そこは今後もぶれずにやっていきたいと思います。

OKMusic編集部

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