L→R 岡野昭仁(Vo)、新藤晴一(Gu)

L→R 岡野昭仁(Vo)、新藤晴一(Gu)

【ポルノグラフィティ リコメンド】
ポルノグラフィティの
新時代の“夜明け”を告げる

『BUTTERFLY EFFECT』から約5年振りとなるアルバム『暁』が到着! “待望”という言葉が相応しい本作は前作以降の配信を含む全シングル、さらに新曲9曲を含む15曲を収録。充電期間からの活動再開、さらに未曾有のコロナ禍といった背景を持つ5年の軌跡が刻まれた、それらの楽曲たちを紐解いていこう。

5年という年月の中で生まれた
いろいろな楽曲が盛り込まれた作品

 『BUTTERFLY EFFECT』以降の全シングルと配信限定楽曲6曲に、アルバム用の新曲など9曲を加えた全15曲。今作のリリースを発表した時の新藤晴一(Gu)の“5年振りのアルバムなので、その時の曲と今の曲が混在する特殊なアルバムになっている。そこも楽しんでもらえるんじゃないかと思います”というコメントからも分かるように、“5年”の年月の中で生まれたいろいろなタイプの楽曲が盛り込まれた作品となった。新しいことにチャレンジしながらも、その新しい要素も今のポルノグラフィティの強みであり、武器となっているのが、この一枚を通して聴いてみるとよく分かる。“手応えあります。期待に添えることができるんじゃないかと思います”との岡野昭仁(Vo)の自信に満ちたコメントもそれを物語っている。

 気になる収録曲に触れていこう。オープニングを飾るのはタイトルトラックの「暁」。イントロから“始まる感”があふれる曲で、“太陽が昇る前の仄暗い頃”を意味するタイトルどおり、聴く者の気持ちを鼓舞する勢いが感じられる。ポルノグラフィティらしい疾走感もあって、このアルバムを象徴する一曲と言えるだろう。2曲目は2018年3月21日にシングルとしてリリースされた「カメレオン・レンズ」。『BUTTERFLY EFFECT』リリース後初のシングルであり、今回のアルバムに向けての出発点となった作品でもある。彼らのシングル曲と言えば、ライヴでも盛り上がり必至なアッパーチューンだったり、ラテン調の要素が盛り込まれた曲だったり、そんなイメージが強いが、4つ打ちでマイナー調のダンサブルなサウンドの「カメレオン・レンズ」はシングルとしては珍しいタイプだろう。ドラマ『ホリデイラブ』の主題歌として書き下ろされたわけだが、ドラマサイドから彼らに求めるものもそんなパブリックイメージとは違う部分だったことが功を奏し、シングルとして新たな一面を見せる曲につながったようだ。

 続く「テーマソング」は2021年9月22日にリリースしたシングル曲。2019年9月7日と8日に開催された東京ドーム公演2Days『NIPPONロマンスポルノ’19〜神VS神〜』のあと、充電期間に入ったふたりがこの曲で本格的な活動を再開した。東京ドーム公演の頃とは違ってコロナ禍ということもあり、世の中が暗くなりがちな時期が続いていたが、そんな鬱屈した気分を吹き飛ばしてくれるストレートな応援ソングとなっている。ユニゾンで歌う部分が多く、これもそれまでの彼らにはなかった楽曲と言えるだろう。ユニゾンで歌うからこその力強さであり、結束力の固さなどが感じられ、元気を与えてくれる。

 タイトルからして気になる「悪霊少女」は、ストーリー性が強いというか、何かダークファンタジー的な世界観があり、それゆえにサウンドからも緊迫感が感じられる展開がドラマチックで、聴いていると癖になる一曲だ。“悪霊”の次は“ゾンビ”。2018年9月28日に配信限定でリリースされた「Zombies are standing out」は、力強く骨太いロックを効かせてくれる。ゾンビを“喪失感や諦念に抗い、何度でも立ち向かう、何度でも立ち上がる象徴”として用いていることにポルノグラフィティのひと筋縄ではいかない部分を感じさせる。

 濃い世界観の楽曲が続いたあとの「ナンバー」は、ストリングスをフィーチャーし、アルバムの雰囲気をガラッと変える、イントロも印象的なミディアムナンバー。《悪戯なキツネが数字を盗む》や《腹ペコなウサギが数字を食って》などの隠喩的な表現もあり、深読みするのも楽しい楽曲だ。「バトロワ・ゲームズ」は“バトロワ(バトルロワイヤル)”という言葉からも想像できるように“生き残り”が歌詞のテーマになっており、《最後の一人以外は全員まとめて敗者》のフレーズからもシリアスさが伝わってくる。軽やかなリズムのサウンドとエッジの効いたキレのいいサウンドが織り混ぜられ、いろんな場面を音からも感じることができるのも面白い。
L→R 岡野昭仁(Vo)、新藤晴一(Gu)
L→R 岡野昭仁(Vo)、新藤晴一(Gu)
アルバム『暁』【初回生産限定盤】
アルバム『暁』【通常盤】

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • SUPER★DRAGON / 「楽楽★PAINT」
  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」

新着