東京・赤坂にオープンしたフォトジェ
ニックなテーマカフェ『Harry Potte
r Cafe』に潜入! ~ハリー・ポッタ
ー魔法ワールドに浸れるファン垂涎の
スポットだった

2021年にハリー・ポッター第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』の映画公開から20周年を迎えた「ハリー・ポッター」シリーズが、今、再び盛り上がりを見せている。
J.K.ローリングにより生み出されたファンタジー小説「ハリー・ポッター」シリーズ。1997年に1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』が発売(日本では1999年に発売)されてから20数年の時が経つが、今なお世界中で愛され続けている大ベストセラー。2000年代に日本全国、いや、全世界の子供たちを虜にしたと言っても過言ではないだろう。
そんな一大コンテンツのテーマカフェがオープンするとあっては、話題にならなわけがない。SPICE編集部では、2022年7月8日(金)より東京・赤坂の赤坂Bizタワー1階にグランドオープンした『Harry Potter Cafe』に潜入! フォトジェニックなメニューをはじめ、ハリー・ポッター魔法ワールドに浸れる今注目のスポットをレポートする。
『Harry Potter Cafe』入口(赤坂Bizタワー1階)
ハリー・ポッター魔法ワールドにインスパイアされたテーマカフェとあって、ホグワーツ魔法魔術学校の各寮の寮章をあしらったカフェ・プレートや作品に登場するフクロウを模したデザート、呪文の名前を冠したノンアルコールカクテルといった作品にちなんだメニューが味わえる。メニューの中には、ステーキパイなどシリーズ所縁の国・イギリスの伝統料理も入っていて、そのバックグラウンドまで、ハリー・ポッター魔法ワールドにインスパイアされた世界観を余すことなく楽しめるのがうれしい。コース料理も用意されている。
左から:ふくろう便 サンダーロースト(税込1,980円)、ホグワーツ チーズトースティ グリフィンドール~ビーフ&オニオン(税込1,760円)、ドラゴンの吐息 ローストビーフ(税込2,420円)
店内風景
カフェに入り、目の前に広がるのは、深みのあるくすんだ感じのブルーグリーンの壁とダークブラウンの木目調のテーブル&チェア。壁には所せましと、映画『ハリー・ポッター』にちなんだ絵画が飾られている。注目すべきは作中に現れる守護霊(パトローナス)たち。入口正面にひと際大きく飾られるのは、もちろん、牡鹿だ。それぞれが「誰だったかなあ~」などと思いながら見回すのも楽しい。
店内風景
そしてカフェを一層お洒落に演出しているのが、ライトだ。天井には、巨大な杖が飾られており(ハリーの杖らしい)その杖の先から点々と、小ぶりのダウンライトが並ぶ。壁面の額の装飾が華やかなぶん、シンプルなソケットライトがなんともお洒落さを際立たせている。全体にシックな印象もあり、落ち着いた時間を過ごせる店内だ。
天井に飾られた杖の先から流れるような灯りがお洒落
入口足元には『Harry Potter Cafe』のライトサインが
オープンキッチンからは料理と共に良い香りが漂ってきて、食欲をそそる。入口脇には、カフェオリジナルのグッズを販売するスペースも。これがまた可愛い……! 物販エリアではカフェ(店内)とテイクアウトの利用者しか購入することができないぶん、カフェに訪れた際にはぜひチェックしたい。ちなみに筆者は、各寮のコースターを狙っている。
店内の物販スペース
白雲石コースター(税込各1,089円)(写真=オフィシャル提供)
さて、ここからは肝心の料理だ。
とても申し訳ないことをはっきりと申し上げると、正直なところ、味にはあまり期待していなかった。かわいらしさと美味しさの両立というのは、いつでも難しいもの……というのが、頭の中にあったのだ。だが、はっきりと宣言しよう。
めっちゃ美味しい!(疑ってすみません!土下座)
筆者が食べたのは、「ホグワーツ チーズトースティ グリフィンドール~ビーフ&オニオン(税込1,760円)」「ドラゴンの吐息 ローストビーフ(税込2,420円)」「ふくろう便 サンダーロースト(税込1,980円)」、そしてデザートの「アラゴグの隠れ家(税込1,320円)」「ヘドウィグ ケーキ(税込1,540円)」。ノンアルコールカクテルは、「エクスペクト・パトローナム(税込1,320円)」「ウィンガーディアム・レヴィオーサ(税込1,320円)」「ハービヴィカス(税込1,320円)」。
もう、まず見た目が本当に可愛い! どのメニューもフォトジェニックで、「“映える”ってこのことね!」と、普段あまり食事の写真を撮らない筆者(32歳)が手持ちのスマートフォンをバチバチに構えてしまうくらいに。
ヘドウィグ ケーキ(税込1,540円)目もくちばしも可愛い……!
「ホグワーツ チーズトースティ」は、グリフィンドール・スリザリン・ハッフルパフ・レイブンクローと各寮の4種類がありそれぞれに味が異なる。グリフィンドールは、デミグラスソースを和えたビーフ&オニオンをサンドしたもので、ボリュームたっぷりのホットサンド。お肉もほろほろで、満足度が高い。添えられたパンプキンスープはぴりりとするスパイス味も。
ホグワーツ チーズトースティ グリフィンドール~ビーフ&オニオン(税込1,760円)
「ドラゴンの吐息 ローストビーフ」と「ふくろう便 サンダーロースト」は、煙の演出が楽しい!
「ドラゴンの吐息 ローストビーフ」は、メインのお肉はもちろんなのだが、付け合わせのマッシュポテトも舌ざわりなめらかで美味。イギリスではローストビーフなどの肉料理の付け合わせとしてよく出されるという、ヨークシャー・プディング(※イギリス・ヨークシャーにて生まれたイギリス家庭料理の一つ)も添えられている。煙が充満した瓶の中から出てくるのは、たまご。シリーズ4作目、『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』に登場する最初の課題を思い出し、思わずにやけたのは筆者だけではないだろう。
ドラゴンの吐息 ローストビーフ(税込2,420円)
煙の中からたまごがお目見え!
「ふくろう便 サンダーロースト」は、グレイビーソースをかけたポークソテー。チキンパテを挟んだ手紙風モナカと、ハリーの額の傷を模したあしらいが、テーマカフェに来た! という気持ちを盛り上げてくれる。
煙に覆われた中から現れるのは……
手紙風モナカが添えられたローストポーク。物語の始まりをイメージさせる。
ソースのツヤがすごい! シズル感最高!
デザート2種類は、文句のつけようがないフォトジェニックさ! シリーズ2作目『ハリー・ポッターと秘密の部屋』に登場するアクロマンチュラ(巨大蜘蛛)・アラゴグの名前を冠した「アラゴグの隠れ家」は、バニラアイスが入ったモンブランケーキ。「ヘドウィグ ケーキ」は、ハリーのふくろう・ヘドウィグのふわふわした羽の様子をたっぷりのホイップで表現。バニラアイスといちごが入ったのホイップケーキでできたヘドウィグが羽を休めるのは、ティラミスでできた木の枝だ。これはもう、ボリュームがすごいので、2~3人で分けて食べて充分なのでは! とお勧めしたい。
アラゴグの隠れ家(税込1,320円)
ヘドウィグ ケーキ(税込1,540円)
ノンアルコールカクテルには、それぞれ呪文の名前がつけられている。
カクテルを覆う薄いドームがパチンとはじけ、煙が舞う。その様は、煙と共に守護霊が現れる「エクスペクト・パトローナム」そのもの。ブルーを基調とした、ライチベースのさっぱりとしたカクテルだ。ちなみに筆者は、興奮してパシャパシャ撮っているうちに意図せずドームをはじけさせてしまい、煙があがるのを撮影できなかった……訪れる方はぜひ、シャッターチャンスを逃さないよう。
左から:エクスペクト・パトローナム(税込1,320円)、ウィンガーディアム・レヴィオーサ(税込1,320円)、ハービヴィカス(税込1,320円)
浮遊の呪文「ウィンガーディアム・レヴィオーサ」は、グラスの下が軽やかな羽根で彩られ、見た目に楽しい。ハーマイオニー・グレンジャーのインパクトある名シーン、「妖精の魔法」の授業――ロン・ウィーズリーの発音を指摘するシーン――を思い出し、自然と笑みがこぼれる。こちらはリンゴベースのカクテル。「ハービヴィカス」は、ゲームアプリ『ハリー・ポッター:魔法同盟』に出てくるオリジナルの呪文で、植物を速く育てる呪文。紅茶ベースのカクテルで、ハーブなどの野菜がたっぷりと飾られている。
羽根とビーカーのようなグラス、りんごのあしらいもときめく!
ここで紹介できたメニューは、ほんの一握り! ほかにも全22種のメニューが用意されている。ちなみに、テイクアウトのメニューはまた異なっているので、ぜひサイトをチェックしてほしい。
「ハリー・ポッター魔法ワールドをイメージし、物語への愛着と思い出を共有するファンが集うカフェ」と公式に紹介されているとおり、カフェでの体験を通じて、沢山の『ハリー・ポッター』にまつわる思い出が蘇ってきた。
さて、カフェのレポートのはずがすっかり長くなってしまった。最後に、7月8日(金)にTBS赤坂ACTシアターにて開幕した、日本初演の舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』に少しだけ触れて、終わりにしたい。
シリーズ8作目となる本作は、『ハリー・ポッターと死の秘宝』から19年後が舞台。かつて世界を救ったハリーも父になり、息子との関係に悩んでいる。ハリーと、かつてライバルであったドラコ・マルフォイ、何の因果か二人の息子たちが出会い、そこから物語は進んでいく。筆者は4年ほど前にイギリス版を観ており、ジョナサン・ケースのスコーピウス・マルフォイに素晴らしく衝撃を受け、すっかりファンになった。日本版では、もちろんすべてのキャストが厳しいオーディションにより選ばれているのだが、特にハリーの息子・アルバスと、マルフォイの息子・スコーピウスを演じる4人(それぞれWキャスト)に注目したい。取材時、彼らは言い回しこそ異なれど、それぞれに、この作品のオーディションに「人生を賭けた」と語った。生き生きと作品を語り、稽古を語り、自分たちを語り、こんなに輝かしい若者がいるのか!と思わず目を細めてしまうほど眩しい。それが印象的だった。この『ハリー・ポッターと呪いの子』カンパニーが、アジアとしては初、世界では7番目となる本作の上演に、ロングランでチャレンジしていくこと。それを応援して、このレポートを締め括りたい。
店内風景(写真=オフィシャル提供)
『Harry Potter Cafe』外観(写真=オフィシャル提供)
赤坂サカス周辺はいま、ハリー・ポッター魔法ワールドの世界に埋め尽くされている。赤坂駅構内から赤坂サカス周辺へあがっていく大階段(「Wizarding World Gate」)は、両壁に絵画が描かれ、ホグワーツの「動く階段」をイメージした装飾。そして、『ハリー・ポッターと呪いの子』のキーアイテムともいえる、巨大なタイムターナー(逆転時計)が私たちを出迎えてくれる。
そこを抜けた先にあるのが、ホグワーツ4寮の旗がはためくTBS赤坂ACTシアター。ハリー・ポッターシアターとして生まれ変わった劇場だ。振り向けば、今回紹介した『Harry Potter Cafe』に、オフィシャルグッズショップ『ハリー・ポッター マホウドコロ』(Harry Potter - Mahou Dokoro)がある「仲通り」(Wizarding World Street)。ちなみに、日枝神社側(仲通り入口)からこの魔法ワールドエリアを目指す人を出迎えるのは、手紙を携えた白いふくろうだ。
さあ、赤坂へ、冒険に出かけよう。ここには魔法の世界が広がっている!

WIZARDING WORLD characters, names, and related indicia are (c) & TM Warner Bros. Entertainment Inc. Publishing Rights (c) JKR. (s22)
文・撮影=SPICE編集部 写真(一部)=オフィシャル提供

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