音楽劇『Zip&Candy』開幕！大西桃香
「桃ちゃんのキャンディーはアメ玉」

佐藤仁

2022年06月11日 00:18

「キャンディー成長に注目して」

にしのあきひろ二冊目の絵本として出版された『Zip&Candy』を稀代の劇作家・演出家のなるせゆうせいがアレンジして劇化した、音楽劇「Zip&Candy」が2022年6月9日から東京・かめありリリオホールで開催された。初日前にはメディア向けゲネプロと記者向けフォトセッションも開催された。

音楽劇「Zip&Candy」は2019年に初演。2021年に再演を予定するも新型コロナウイルスの影響で全公演中止となったが、今回、キャストを一新して再演。

本作は大切な人に出会った時に抱く愛おしさが舞台に詰まっている作品。どのキャラクターも底抜けに明るく、ギャグあり、恋あり、失恋あり、涙あり、たとえどんなに辛い今日が待っていても、明日のために強く生きることだけは忘れていない、そんなキャラクターたちが舞台を駆け巡る。

ゲネプロにはジップ役に生田輝、キャンディー役にはAKB48の大西桃香が出演。今回のキャストの中でも注目の1人がキャンディーを演じた大西桃香。ロボットのキャンディー役を演じる大西桃香の優しさ、悲しさ、嬉しさなど様々な可愛らしい表情と歌声で会場を魅了。またジップ演じる生田輝との掛け合いにも注目。

大西桃香が今回の音楽劇「Zip&Candy」出演にあたって見どころ、役作りでの工夫や苦労したところ、舞台裏の様子などをたくさん語ってくれました。

「心の変化に注目してください」

――　舞台の見どころ、大西さんが演じる役の見どころを教えてください。

大西：にしのあきひろさん原作の絵本が脚本演出のなるせゆうせいさんの手で、にしのさんとなるせさんのワールドに惹き込まれるような、そんな舞台になっているなと思います。登場人物たちが生き生きしていて、でもそれぞれに背景があり面白いのに切ない部分も沢山あってとっても大好きな作品です。

私の演じるキャンディの見どころは、心の変化です。私の印象では少し臆病だけど好奇心旺盛で、ジップや仲間のおかげで色んな心境の変化があり自分から行動に移せるまでの成長を見てほしいです。

――　今回の役はダブルキャストですが、大西さんが演じるキャンディは岩立さんの演じるキャンディとの違いや注目ポイントはどこですか？「大西さんらしさ」が出ているところなどあれば教えてください。

大西：ジップ役のてるさんには「桃ちゃんのキャンディーはアメ玉で、さっほーのキャンディーは綿菓子」と言われました！それを聞いた時なんか凄く納得してしまいました（笑）

「少し古いロボットの動画を見たりしま
した！」

――　今回のキャンディー役を演じるにあたって、心がけたことや意識したことがあれば教えてください。

大西：人間ではないロボット、しかも旧式ということで少し古いロボットの動画を見たりしました！

歩き方とか少し反応を遅めにするとか、、
最新型のジップとは差がつくようにはしたいなと思いながらお稽古していました。

――　今回のキャンディー役を演じるにあたって、大変だったことや苦労したことがあれば教えてください。

大西：旧式のロボットということで、私のイメージ的に話し方が流暢に喋るのではなく棒読みのような感じを想像してしまって。そこの考えから離れるのがとても苦戦して、どこまで旧式感を出すのが正解なんだろうというところで苦戦しました。

「アイドルとして劇場で歌うのとは全く
別物」

――　今回の舞台にはAKB48のメンバーもたくさん出演しています。他のメンバーと演じてみていかがでしたか？

大西：みんな他のキャストの方達からも可愛がっていただけてそれをみてるだけで嬉しい気持ちになりますし、今回出てるAKB48メンバーと心の距離が縮まったような気がします。

それこそ、チーム8の子以外とこうしてがっつり演技をしたことがなかったので稽古場でみんながお稽古してる姿が新鮮だったり、、

最近は女子たちで「今何時ゲーム」をやって盛り上がりました！笑

――　音楽劇ということですが、普段のアイドルでの活動や歌唱と比べていかがでしたか？アイドルでの歌唱との違いや、日常でのこういうところが活かせたなどがあれば教えてください。

大西：普通に歌うというよりかはセリフっぽく歌うようにしているので、普段アイドルとして劇場で歌うのとは全く別物だなと思いました。

「初日を無事終えることが出来てとても
嬉しい気持ちでいっぱい」

――　昨年は開催が中止になってしまいました。

大西：私にとっては初めての舞台中止で、最後キャストの皆さんに会えずに終わってしまったので凄く寂しかったのを覚えています。再演が決定し、お稽古に合流した時は懐かしい記憶がどんどん甦ってきて毎日のお稽古がとっても楽しかったです。

――　ゲネプロと初日終えてみて、いかがでしたか？

大西：ついに幕があけるんだなという気持ちでした。
ゲネプロをやってみてとても気持ちがスッキリしましたし、初日を無事終えることが出来てとても嬉しい気持ちでいっぱいです。
千秋楽まで誰一人欠けることなく走り抜けたいと思います。