伊藤健太郎、2年ぶりの映画主演に「
感謝しかないという思いでいっぱい」
阪本順治監督『冬薔薇』完成披露上
映会で想いを明かす

映画『冬薔薇(ふゆそうび)』の完成披露上映会が5月17日(火)に東京・新宿ピカデリーにて行われ、主演の伊藤健太郎、小林薫、余貴美子、阪本順治監督の4名が上映前の舞台挨拶に登壇した。
『冬薔薇』は、阪本順治監督がオリジナル脚本で描く最新作。主人公の青年・渡口淳を、本作が2年ぶりの映画出演となる伊藤健太郎が演じる。なお、阪本監督は伊藤をイメージして脚本を当て書き。キャストには小林薫、余貴美子、眞木蔵人、永山絢斗、毎熊克哉、坂東龍汰、河合優実、佐久本宝、和田光沙、笠松伴助、伊武雅刀、石橋蓮司らが名を連ねている。
本作で2年ぶりに映画主演に復帰する伊藤健太郎。この日は、「こうしてスクリーンに戻れるんだとわかったときは嬉しかったし、あのタイミングで手を挙げてくださった阪本監督には感謝しかないという思いでいっぱいです」と言葉を噛みしめる。また、久々の舞台挨拶について、「味わったことのない感覚というか、この景色が早く見たいとずっと過ごしていたので……。もう、すごく嬉しいです」と語り、目に涙をためながら感慨無量の表情を浮かべた。
左から、余貴美子、伊藤健太郎、小林薫、阪本順治監督
海運業を営む淳の父親・義一を演じた小林は「伊藤君の名前を見たときにニタッと笑いました。僕は阪本組が初めてだし、伊藤君の復帰第1作に呼ばれたことにも縁を感じました」と嬉しそう。淳の母親・道子を演じた余も「伊藤さんは私たちおじさんおばさんの話をじっくりと聞いてくれる。すぐに親子になれたのは、健太郎さんがみんなに馴染んでくれる性格のおかげ。色々な意味で可愛がっていました」と明かした。当の伊藤は「素敵な大先輩とお芝居できたことは今後の人生の財産でしかありません」としみじみ。
伊藤は撮影初日を振り返り、「クランクインには色々な思いがありましたが、1年くらい休んでいたこともあるので、正直怖かったです。でも現場に入ったら阪本組の温かい雰囲気の中で撮影することができました」と感謝。さらに、「とにかく石橋蓮司さんら大先輩の背中がカッコよかった。自分もこれから50年後、60年後とあのような姿でいられるよう頑張りたいと思いました」とリスペクトを口にする。すると、余は「蓮司さんの背中って言ったって『立ったまま靴下はけねえ』とかそんなボヤキばかり。でも伊藤君はそれをずっと聞いてくれる」と振り返り、会場を笑わせた。

左から、余貴美子、伊藤健太郎、小林薫、阪本順治監督
伊藤健太郎

阪本監督は、抜擢した伊藤について、「彼の魅力は映画を見てもらえればわかります。一言でいうと、スクリーンの似合う子。アップに耐えられる人です」と断言。また、作品完成に「この映画の話を受けてから撮影が動き出したときに、健太郎君のことを待っている人達の前にお連れするのが仕事だったので、それがこの日だと思ったら感慨深くなりました」と思いを明かした。
伊藤健太郎
主演の伊藤も「映画復帰作という形で携わらせていただきました。賛否があるのは覚悟をしていますし、公開するにあたり怖い部分もありますが、自分があのタイミングでできる最大の力は出し切ったつもりです。自信を持ってお届けできると思っています」と、全国公開への期待を語っていた。
左から、余貴美子、伊藤健太郎、小林薫、阪本順治監督

『冬薔薇(ふゆそうび)』は6月3日(金)より新宿ピカデリー他にて全国ロードショー。

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