今年は勝負の年だ!気合い十分の進藤
あまね、西尾夕香が語るMorfonica 4
thSingle『fly with the night』

ブシロードが手がけるメディアミックスプロジェクト『BanG Dream!』から派生した幻想的な世界観を奏でるバイオリンロックバンド、Morfonica(以下:モニカ)。彼女たちの4枚目となるSingle『fly with the night』が2022年3月30日に発売となる。そこで今回はモニカよりボーカル担当、倉田ましろ役の進藤あまねと、ベースの広町七深を演じる西尾夕香の2人にインタビューを行った。活動2周年を目前に控えた彼女たちの”今”が詰まったSingleとなっている。
4thSingle「fly with the night」ジャケット
今年はMorfonicaにとって勝負の年!
――まずはモニカとしての活動も2周年を迎え、3年目へ突入というタイミングになりますが「今年はこんな年にしたい!」のような意気込みなどはありますか?
進藤:今回の表題曲である「fly with the night」はガルパ(『バンドリ!ガールズバンドパーティ!』)のバンドストーリー第2章に合わせて作られた曲なんですが、我々モニカのストーリーも2章を経て、先輩バンドの例えばポピパ(Poppin'Party)さんやRoseliaさんも2章を終えた後というのはポピパの年、Roseliaの年、みたいに打ち出して活躍されていたので……。
――今年はモニカにとって勝負の年になるな、と?
進藤:そうですね。4月にライブもありますし、夏には富士急ハイランド・コニファーフォレストでのライブ『Mythology Chapter 2』も控えていますし、今回のCDの初回生産分には特典に” 2022年9月開催Morfonica単独ライブイベント最速先行抽選申込券”も付いているのですが、ということは、その先にももう既にライブがあるということなんですよね。
――確かに、既に盛りだくさんですね。
進藤:ガルパも5周年を迎えて、ますますパワーアップしている様を見ていたりすると、もちろん他のグループも皆さん同じ「バンドリ!」の仲間ではありますが、同時にライバルでもあるので、個人的にはモニカとしても大きく羽ばたける1年にしたいなと思います。
――気合い十分!といった感じですね(笑)。西尾さんはいかがですか?
西尾:バンド面の話をすると、初めの1年くらいは、もちろんプロの方もいますけど、楽器経験はあるけどバンドの経験はないメンバーとかもいたりしたので、とりあえず合わせよう!形にしよう!って所が目標だったんです。2年目はそのクオリティアップといった部分に重きを置いていた訳なんですが、じゃあ3年目はそれに加えて、ここまで作り上げてきたモニカのサウンドをもっと多くの方に聞いてもらうにはどうしたらいいんだろう?という点まで考えなくちゃいけないフェーズにいるんじゃないかなと思っています。
――年々、求められる質が上がっているなと感じる機会が増えてきましたか?
西尾:そうですね。それに「バンドリ!」のキーワードとして”成長”という要素もありますので、私たち自身がドンドン向上していかねばならないという想いは常にありますね。
撮影:池上夢貢
「Daylight -デイライト- 」の再来
――それでは今回のSingleについて伺いたいのですが、「fly with the night」のデモなどを聞いた際の第一印象についてお伺いしたいです。
西尾:ここしばらく比較的明るめというか爽やかな曲が続いてたので、久しぶりに重厚なサウンドで、デビュー曲の「Daylight -デイライト-」にも近しいダークな部分を感じる楽曲だな、って感じましたね。
進藤:うんうん、私もそうですね。仮歌を聞いた時に「Daylight -デイライト- 」くらい難しい曲だなって思いました。デビュー曲ではあるんですけどすごく難しくて、ポピパさんと横浜アリーナで一緒にやった『Astral Harmony』というライブの時に愛美さんもカバーして一緒に歌ったんですけど「これ結構難しいね……」ってお話したこともあったくらいの曲なので。
――サビまで溜めて溜めて、ドン!と爆発させるみたいなエネルギッシュさを感じますよね。
進藤:そういえばちょうどキーチェックをしたばかりだったんです。自分の声はここからここまでの音域が出ますよっていう事なんですけど、それを渡して1週間後くらいにデモが届いて、でも明らかにそれより高い音が入っているのでボイトレの先生と「話が違う!」ってなったんですけど(笑)。裏声を使ってくださいということで、サビで地声と裏声を行き来するのはやったことがなかったので、そこも初めての挑戦でした。
――逆にデビュー曲の再来とお二人に言わしめるような曲をこのタイミングにぶつけてくるってことは、リスナーからしたら成長の度合いなんかを聞き比べしやすいかもしれませんね。
進藤:確かに。今のモニカにとって「Daylight -デイライト- 」に次ぐ、代表曲みたいな位置付けにあるかもしれません。ましろちゃん的にはかなりしんどい時期に書いた歌詞になっていて、サビの「許されるならばどうか一緒にいたいよこの先も」って部分は全員で歌うんですけど、個人的にはここも「Daylight -デイライト- 」に繋がるなって感じる部分でもあって、モニカの今が詰まっているのかもしれません。
「Secret Dawn」はかなり特別な曲
――カップリングの「Secret Dawn」は既にライブでも何度も披露されているので、ファーストインプレッションはもう覚えてないかもですが、逆にライブでの思い出などあればお聞きしたいです。
進藤:ライブで初披露したのが、去年のコニファーフォレストでやった『Mythology』だったんじゃないかな……?この曲はレコーティングの時に「あれ、もしかしてここ地声で出せますか?」って話になりまして。それまでは譜面通りに歌わなきゃ!って気持ちで収録に臨んでいたのですが、現場で初めて「やっぱりこっちの方が良いかも?」となったので、自分の中でも音域が広がったなって思い出がある曲ですね。
――成長の思い出の曲なんですね。
西尾:個人的には、この曲に紐づくストーリーが私の演じる広町七深というキャラのメインストーリーで、この子が抱える闇の部分が少しやわらぐというか、解決するみたいなお話になっているんです。
――自分を押さえ込んじゃう、みたいな部分ですよね。
西尾:ライブでもこの曲を披露する以前は、そういうキャラの性格を反映して、ライブでも基本無表情でなるべく目立たないように演奏していたんですけど、ようやくそこから解放されたというか、少しずつ表情をつけたり他のメンバーの所まで移動出来るようになった曲なので、私の中ではかなり特別な曲になりますね。
撮影:池上夢貢
プロデューサーとメンバーがセッションすることで
モニカの世界観やキャラへの理解も深まっている
――モニカのライブを見ていても思うのが語りの部分、朗読劇もかなり重要な要素の1つだと思いますが、今回収録されている朗読劇「Andante」はどういったメッセージが込められているのでしょうか?
西尾:基本的には各公演のタイトルを踏まえて、それに沿った物語となっています。今回収録されている「Andante」は、朗読劇を取り入れた最初のライブでした。朗読劇のストーリーは我々モニカのプロデューサーの方が考えてくださって、そこに私たちの意見を足していく……みたいな形で作っていますね。
――公演ごとにそれぞれ想いが込められているわけなんですね。
西尾:ただ、キャラが直接しゃべっているという構図ではなく、あくまでキャラが朗読劇を読み聞かせるような演出になっているので、なかなかすり合わせが難しかったりする部分でもあるんです(笑)。
――朗読劇を読み聞かせる、というのも生のライブならではの演出だとは思いますけど……。
進藤:確かに、「Andante」以降の話ではありますけど、こうやってプロデューサーとメンバーを交えてセッションする機会が増えて、議論をすることでモニカの世界観やキャラへの理解も深まっている部分も感じるので、ここもじっくり聞いてもらいたい気持ちはありますね。
ベースの音に注目!
――せっかくなので、昨年5月にZepp Hanedaで開催された「Andante」のライブ映像の見どころなど教えてください。
西尾:私、個人的にはベースの音に注目して見ていただきたいです。実はこの時、メンタルが非常にヤラレていまして……(笑)。
――ええっ!?何があったんですか?
西尾:イヤモニの調子が本番で急に悪くなっちゃいまして、ゲネではちゃんと聞こえていたんですけど、ベースの音が埋もれちゃっていて、ちゃんと弾けているか聞こえづらくなっちゃっていたんです。でもベースとドラムが崩れたら全てが台無しなので、もう全神経をmikaさんのドラムに集中させて、気持ちはもうかじり付くぐらいの勢いで、もちろん表情には出さないようにしましたけど(笑)。でもその結果「今日のベースすごい良かったよ」って色んな人に言ってもらえたので、そこに注目してみてほしいですね。
――進藤さんはいかがですか?
進藤:今回、Blu-ray付生産限定盤には「Andante」のライブ映像も収録されているんですが、CDの方の朗読劇は新たに収録し直したので、映像と聞き比べてもらえたら、より楽しんで頂けるのかなって思います。この朗読劇も「Andante」からやり始めた試みだったんですけど、改めて映像を見てみるともっとブラッシュアップ出来る部分があったりもしたので、その違いは皆さんにも体験してほしいなって思いますね。
撮影:池上夢貢
5ヶ月の沈黙を破り、Morfonica再始動!
――ライブ繋がりで言うと、4月24日にはConcept LIVE『Resonance』が控えていますが……。
進藤:今回も「Andante」や「Amabile」と同じく、朗読とライブとで構成するステージにはなると思うのですが、ファンの方の感想を見たりすると「朗読のあのセリフからこの曲に繋がるのか!」みたいに楽しんでくれているのを見かけたりするので、今回も細部に散りばめられた意図を読み取ってもらえたら嬉しいなって思っています。多分”Concept LIVE”って形では初めての開催になると思うので、全然初めての方でも遊びに来て頂けたらなと思いますし、今までとちょっと違った朗読の仕方というか、ストーリーになっているのでずっと見に来てくれている人は、そこも注目して頂けたらと思います。
西尾:ライブも昨年11月頭にやった「Amabile」以来なので、5ヶ月ぶりになるんですが、モニカ的にはライブとライブの間のスパンがこれだけ空いたのも実は初めてのことなので、その間に新曲はもちろんなんですが、演奏面でもかなり練習する時間が出来た結果、楽器隊的には今まででもトップクラスに演奏がシンドい曲が控えているので……(笑)。
――勝負の年、第一関門がさっそく待ち構えているわけですね(笑)。
西尾:そうですね。「試しに合わせてみよう」で合わせた後に、みんな思わず顔を見合わせて笑っちゃった曲があるんですけど、そこからの成長の部分ですよね。皆さんにお届け出来ればと思いますので(笑)。
――それでは最後に、このインタビューを読んでくださった皆様へ改めてメッセージを頂けたらと思います。
進藤:まだ4枚目!?という気持ちもあるんですが(笑)。「Secret Dawn」はストーリー的にみんなの新たな一面を共有したという曲でもあって、「fly with the night」はその後に起きた出来事として捉えていただきたいので、個人的にはB面から聞いてみて欲しいなって思っていますし、きっとこれからライブでは欠かせない曲になるんだろうなと思うので、ぜひお手にとってたくさん聞いて頂けたら嬉しいです。
西尾:ストーリー2章の曲ということで、モニカにとって再始動的な意味合いのある曲だと思いますし、Blu-ray付生産限定盤に付いてくるBlu-rayでは朗読とライブ、つまりこれがモニカのスタイルです!と打ち出したライブ「Andante」の映像も付いていますから、ここから新たにモニカに触れていただくとしても良い機会なんじゃないかなと思うので、ぜひお手にとっていただけたら嬉しいですね。
取材・文:前田勇介 撮影:池上夢貢

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