ChouCho

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【ChouCho インタビュー】
“こんなにいろんな曲を
歌ってきたんだ!?”と実感した

今年7月にデビュー10周年を迎えたChouChoが2枚組のベストアルバム『ChouCho the BEST』をリリースする。これまで発表してきた全シングルにセルフカバーや新曲を加えた全24曲は驚くほど振り幅が広く、透明な歌声がオーロラのように色を変えていくさまを堪能することができる。10年で作曲への意欲と自信も増し、さらなる飛躍を誓う彼女の2022年に期待せざるを得ない。

朝や昼が舞台の太陽を感じる曲と、
夕方から夜の曲で2枚に分けた

デビュー10周年を迎え、ベストアルバムのリリースが決まった時はどんなふうに思われました?

5周年の時に一度ベストアルバム(2016年5月発表の『ChouCho ColleCtion “bouquet”』)を出しているので、“また出させてもらえるんだ!”っていう驚きと喜びがありました。ただ、5周年の時はシングル以外の曲も入れられたんですけど、5年が経ってかなり曲も増えたので、新曲以外は全曲タイアップのシングル詰め合わせって感じです。

シングル20曲と新曲1曲の他はセルフカバー1曲、ChouCho名義の作品には初収録される2曲の計24曲が2枚組になっていますよね。曲順は時系列ではなくランダムですが、どんな基準で決められたんでしょう?

まずは2枚組なので、テーマ別に分けたいと考えた時に、朝や昼をイメージした太陽を感じられる曲と、夕暮れとか星や月をテーマにしている夜にかけての曲で分けることにしたんです。その中での曲順に関しては、10年でいろんなジャンルの曲を歌ってきたので、並べた時にサウンド感が激しく変わらないように心がけました。曲間のつながりが自然に聴こえるように、アウトロから次の曲のイントロに移った時に違和感がないか何度も聴いて確かめたので、これからマスタリングなんですけど、しっかりこだわりたいですね。余韻が大事な曲も結構あるので、聴いてもらう方にとって一番心地良い感覚を探したいです」

なるほど。しかし、Disc1の1曲目に入っている新曲「Aurorise」は夜空のオーロラがモチーフでは? 本来Disc1は昼の曲が並ぶはずですけれど…

新曲は1曲目に入れると決めていたので、そこは別枠ということでお願いします(笑)。これは10年の道のりを歩んできて自分が感じている、聴いてくださっている方への想いや感謝の気持ちを表した曲です。

では、最後のフレーズ《行くよ 君と》の“君”とはファンの方たちのこと?

そうですね。聴いてくださっている方に向けて“ここで止まらず、まだ先に行きたい”っていうストレートなメッセージになっています。私の声って色がない“透明”と評されることが多くて、そのおかげで楽曲によって歌声の色を変えられることが強みだと思っているんです。同じようにオーロラもいろんな色に変化して、何色とも言えないような色をしているから、それで“Aurora”と、上昇するという意味の“rise”をくっつけて“Aurorise”というタイトルにしました。

つまり、サビ頭の《透明な羽》とは、ご自身の歌声のことですね。

そうです。“ChouCho”なので羽です!

そもそも10年前、どんな想いでアーティストネームに“ChouCho”とつけられたか覚えてます?

アーティストネームにつけたつもりはなくて、“ちょうちょ”って実は大学時代のバンドメンバーにつけられたあだ名なんですよ。それをそのままニコニコ動画でも使っていて、そこからデビューが決まったから、まさかこんなことになっているとは名づけた本人も知らないんじゃないかな?(笑)

そこからこんな素敵なリード曲が生まれるとは! まさに偶然の必然ですね。

でも、今回のリード曲の制作は今までで一番時間がかかりました。10周年のベストアルバムに入れる新曲ということで“これまでの曲を超えたい”という想いが強すぎて、まずどういう曲調にするかさえも決まらず。2曲くらい全然タイプの違うデモ曲を作ったけどしっくりこず、この曲ができて、ようやく“あっ、これだ!”と思えたんです。サビメロの上昇していく感じが今、表現したいものにぴったりきて、あとはミュージカルのようにドラマチックな曲にもしたかったから、サビの後半は3拍子にしたり、メリハリのある展開にしました。そのぶん歌うのは本当に難しくて! メロディーの上昇に合わせて抑揚をつけて歌うことを意識して、ドラマチックになるように頑張りました。

シンフォニックな幕開けから壮大で、これから何かが始まる感のある1曲目に相応しい曲ですよね。そこから代表曲の「優しさの理由」を挟み、3曲目の「Here comes The SUN」は2019年に仲村宗悟さんに提供された楽曲のセルフカバーですが、原曲とはまったく印象が違っていて驚きました。

そうですよね。仲村さんのほうはアコギがメインで、結構ドシッとしたロックって感じなんですけど、今回はストリングスやピアノが入っていてきれいめな雰囲気になってます。これが初めての楽曲提供だったので、作った時からいつかはセルフカバーしたいと思っていたんです。

では、2年越しの念願が叶ったご感想は?

すっごくいい歌が録れました! “ここ最近のベストテイクが録れたな”っていうくらい迷いなく、気持ち良く歌うことができて。ストレートに出した!って感じですね。
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アルバム『ChouCho the BEST』【初回限定盤】(2CD+Blu-ray)
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OKMusic編集部

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