HaNaMiNaメンバーと一緒にオンライン
で鑑賞するライブ配信イベント イロ
ドリミドリLIVE’21「第二回HaNaMiN
a定例会」イベントレポート

株式会社セガの音楽ゲーム『CHUNITHM (チュウニズム) 』から生まれ、現在ではゲームセンターを軸にストーリーを展開し、オリジナル楽曲のリリースやライブイベントを開催しているガールズバンドプロジェクト『イロドリミドリ』。同作品で活躍している4人組ロックバンド・HaNaMiNaの単独2回目となるライブ配信イベント、イロドリミドリLIVE’ 21「第二回HaNaMiNa定例会」が7月3日(土)に開催され、当日配信されたライブのダイジェスト映像が、本日YouTubeにて公開された。
イロドリミドリLIVE’21「第二回HaNaMiNa定例会」ダイジェスト映像〈For J-LODlive〉
合わせてオフィシャルイベントレポートも到着した。
HaNaMiNa定例会は、事前収録されたライブを、HaNaMiNaのメンバーと一緒に鑑賞して楽しむというイベントとなっており、第一回定例会ライブと同様の形で、ライブ中にコールをみんなでコメントしたり、出演者から裏話が飛び交ったりと、オンライン&事前収録ならではの構成で進んでいった。
HaNaMiNaのパフォーマンスは、いわゆるエアバンドの形になっている。ボーカルとコーラスについては当て振りではなく、この日彼女らが発している声である。
1曲目「"STAR"T」がギターリフとともに始まり、ギター・ボーカル五十嵐撫子(CV:花井美春)が歌い始める。途中までは順調に歌っていたところ、後半になると少しだけ声を詰まらせるが、そこからすぐに持ち直し、笑顔を保ったままで最後のサビを歌いきってみせる。ライブ序盤の口火を切る爽快なナンバーでありながら、撫子が笑顔で歌いながら時折見られる一瞬見えたシリアスな表情からは、この日のライブに対する強いパッションを感じずにいられない。
2曲目に披露されたのは、今回が初披露となった「回レ!雪月花」だ。それぞれコーラスをキュートに挟みながら、各メンバーでボーカルを担っていく。これまでに様々なコンテンツで同曲はカバーされてきたが、ストレートカバーではなく、HaNaMiNa用に書き起こされた歌詞やロックサウンドを模した軽音部らしいサウンドもあり、印象的なカバーだったといえよう。
萩原七々瀬(CV:東城日沙子)がリードする流れでMCが始まると、撫子が「パワーコードを覚えました!」と一番に話し始める。第一回のライブから10か月が経ったということもあり、メンバー各々が成長したポイントをあげ、話に花が咲く。楽器に触れてこなかったところから徐々に上達していく4人に、どことなく初々しさが溢れて見える。いつか数曲でも自身らの手で演奏するときは、どんな曲をどう演奏するのだろうか、期待していたいところだ。
3曲目には小野美苗(CV:伊藤美来)がボーカルを担う「正体判明ネームレスガール」が披露される。コーラスやドラムスのハネるリズム感と美苗の明るい声色が混ざり、アップテンポに盛り上げていく。4曲目は萩原七々瀬のリード曲「Road without Road」、低めでクールなボーカルとシリアスかつハードな曲調がハマった1曲だ。
葛城華(CV:丸岡和佳奈)が歌う「なんかノイズにきこえる」は、ダンスビートに合わせギターリフが複雑に絡んでいく楽曲で、現行のロックシーンにもピタリとハマりそうな1曲。3曲とも3人それぞれのボーカルをこなしつつ、それぞれ異なるタイプの楽曲をしっかりとこの日の視聴者に見せつけていった。
2回目のMCを終えると、ここからは前回ライブでも設けられていたカバー曲コーナーへと移っていく。それぞれ1人1曲歌っていくこのコーナー、事前にツイッター上においてどんな曲を披露するか?のヒント画像を公開していたわけだが、披露されたのは「リライト」「Funny Bunny」「夜を駆ける」「にんげんっていいな」の4曲だ。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONthe pillowsYOASOBI、名作アニメのエンディングからそれぞれチョイスされており、邦楽ロックの名曲、最新ヒット、意外すぎるカバー、なんともバラエティ豊かな4曲が並ぶ。
「リライト」を歌う撫子の声は、原曲に滲んでいた気だるさを払拭し、彼女らしい真っすぐさを新たに封じ込めたアツいカバーであった。続くのは七々瀬による「Funny Bunny」。淡々とした8ビートから、シンプルなギターリフが重なっていくイントロ、原曲との違いはギターサウンドがやや重めになっていることだ。七々瀬の落ち着いた歌声とうまくマッチし、聴くものを励ます言葉がより「七々瀬」らしく届くようになっていたのだ。
七々瀬からバトンを受けるのは葛城華、歌うのは「夜に駆ける」だ。ご存知のように、原曲はハウス~ピアノロックな楽曲であり、バンドらしい曲ではない。今回のカバーはハイハットを裏で鳴らすダンスビートを軸にしたロックサウンドへと大胆に解釈したもので、華の歌声は歌詞もしっかり聞き取れるほどに明朗なトーンで、この曲を歌いきる。
カバー曲コーナーの最後に披露されたのは、美苗による「にんげんっていいな」だ。驚きのポップロックカバーとなったこちらの曲は、性急なサウンドと美苗のキュートな歌回しが絡みかた、組み合わせの妙と完成度の高さに笑顔になってしまいそうだ。これがもしもライブ現場で披露していたら、きっと大笑いで見られていたのだろうか。
4人が再びステージに戻り、「実はもう一曲、私たちには大切なカバー曲があります」とMCをして披露したのは、同作品で中心バンドとして活動するイロドリミドリの楽曲「Change our MIRAI!」だ。「イロドリミドリ」作品としては最初のCDリリース曲であり、「CHUNITHM」初期からゲーム実装されているこの曲、シリアスな原曲のムードを忠実にまもりつつ、よりラウドロック寄りのサウンドへと変わっており、4人は丁寧にメロディを歌い上げていく。その姿に、この作品へのリスペクトを感じずにはいられない。
ここから終盤戦へと差し掛かっていく、口火を切るのは「Agitation!」だ。ポップパンクを意識したサウンドで4人がボーカルを回して歌っていけば、パワフル&キュートな彼女らの魅力がしっかりと現れていく。
その勢いを受け継いで披露される「アイジャストロック」も、4人の明るくトーンで歌う姿と共にして、彼女らの活き活きとしたムードが前面に押し出されていく。ともすれば気恥ずかしくなってしまいそうになるほどに、ピュアなパフォーマンスを披露した。
本編ラストを飾るのは新曲「ケ・セラ・セラ奇想曲」だ。「さあ!今日はもう寝ちゃおう!さあ!皆さん良い夢を!」という歌詞がある曲だが、ラスト3曲をパンキッシュなナンバーで揃え、視聴者のテンションをアゲにアゲたままで終わらせていこうとする流れだ。それは、いかにぎこちない姿に見えても、ポジティブなパワーを視聴者へと真っすぐに届けようというメッセージとして受け取れる。
第一回HaNaMiNa定例会に引き続き、今回も配信という形になってしまったものの、途中のMCでは、「2度あることは、3度あるかもしれない!」と話が上がっていたように、今後第三回目となる定例会がありうるかもしれない。このポジティブな姿勢とムードは、HaNaMiNaの4人にはぴったりと似合う、それを体現するライブだったといえよう。
また、今年10月31日(日)には、イロドリミドリ、HaNaMiNa、舞ヶ原シンセ研究会の3組が揃い、ZeppHanedaで4thワンマンライブ「イロドリミドリ LIVE'21 第4話~No Limits Colors~」が開催されることが決定している。ストーリー名を冠したメインといえようライブは2019年5月以来となり、現在活動している3組が初めて揃うことが予定されている。どのようなライブパフォーマンスとなるのか、いまから楽しみだ。

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