L→R Gom(Composer)、ヤマコ(Illustrator)、shito(Composer)

L→R Gom(Composer)、ヤマコ(Illustrator)、shito(Composer)

【HoneyWorks インタビュー】
『告白実行委員会』を代表する
人気男子キャラ5人が勢揃い!

それぞれが表では見せない面を
この曲で見せている

そして、「さみしがりや」は柴崎兄弟の曲で。男同士の兄弟という感じがいいですね。

Gom
今後どういう曲を作るか、誰と誰の曲を作ったら面白いかを話し合って、その中で“そろそろ柴崎兄弟の曲を作りたいね”と。表面的には相手に対してツンツンしているんですけど、心の中ではお互いを思いやっている…そういう部分を描きたいと思って。

曲調はミディアムテンポのちょっと渋いR&Bという。

Gom
そうですね。会話調にしたかったのもあったので、テンポはちょっと遅めにしました。聴く人には本当に会話している感じを想像してもらえるように、歌い方も少し意識してもらっていて。聴くとそこまで台詞台詞してはいないんですけど、歌の中で会話が聞こえてくるようなものになればいいなと。

《おめでとう/何がだよ》というフレーズで始まって、同じフレーズで終わるんですけど、ちょっとニュアンスが違うのがポイントですね。

Gom
最初はツンツンした《何がだよ》なんですけど、最後の《何がだよ》はちょっと嬉しそうなんですよ。

Gomさんshitoさんも男兄弟だそうで、そういう経験も曲に反映されていますか?

Gom
そうですね。男兄弟は基本的にシャイですから。
shito
僕は2歳上の兄がいて同じ高校に入ったんですけど、高校ではまったく話さなくて。歌詞の《他人のフリでよろしくな》は僕の実体験なんです。
Gom
“男同士だとそういうところあるよな”って話をしていて、それを歌詞に取り入れました。

江口さんと島﨑さんのレコーディングはいかがでしたか?

Gom
先に信長さんを録りました。いつも歌ってもらっているLIP×LIPの曲は、あくまでも男性アイドルなので、今回のようなキャラソンを歌ってもらったのはほぼ初めてです。だから、“お母さんが破天荒なんですよね”とか柴崎家の家庭はどういう感じなのかを話ながら進めていって。本当に柴崎家のことを考えながら歌ってくれた感じです。

江口さんは?

Gom
江口さんは無骨な口のきき方の感じが、いつものちょっとチャラチャラしたシバケン(江口拓也が声優を務める登場人物の柴崎健の愛称)のキャラとは違っていて。寂しさみたいなものが乗ったニュアンスというか。江口さんも柴崎家のことをいろいろ話しながら、そういう感じを出してくれましたね。

「婚約戦争」との落差がすごいですけど、ヤマコさんはどんな印象ですか?

ヤマコ
私も柴崎兄弟の曲を聴きたいって以前から希望していたので、今回すごく楽しみにしていたんです。やっぱりそれぞれが表では見せない面を、この曲で見せていますよね。弟の愛蔵も普段はアイドルの顔で、シバケンも女の子を相手にチャラチャラした顔があって、そういう表で見せるのとは違う、家族にしか見せないやりとりだったり、切なさみたいなものが表れていて、改めてふたりの魅力を感じてもらえる曲だなって思いました。

“男同士の兄弟っていいな”と思ったり?

ヤマコ
“お互い干渉はしないけど、おまえのことは分かっているぞ”っていう感じが、カッコ良いですよね。何があっても見捨てはしない感じというか。それも昔は仲が良かった時期があったり、家庭環境があって…という流れで、今こういう感じになっているんですよ。

歌詞にはパスタを作るくだりがあったりするし。

ヤマコ
そうそう。小説の中に愛蔵が“カルボナーラなら食べる”というエピソードがあって。家ではちゃんとお兄ちゃんをしているっていうところもギャップで面白いと思います。そういう面が見えるのはキャラクターソングならではですね。愛蔵がLIP×LIPで歌っているアイドルソングとは違った魅力があります。

『告白実行委員会』は学生の恋愛から家族愛まで幅広いですね。

shito
個々のキャラクターにスポットを当てれば、恋愛だけじゃなく生活もあるし、家族もありますからね。
Gom
家族構成なんかもヤマコを交えて考えるんですけど、このキャラクターには兄がいいのか妹がいいのかとか、それがこういう曲につながっていくんです。
ヤマコ
“このキャラクターは面倒見がいいから、きっと下に弟か妹がいるだろう”って。ペットを飼っているなら犬か猫かとか、好きな食べ物は何かとか、そういう話をし出すと終わらないですね(笑)。まだ公表していないところで、裏では“こうだよね”ってかなり細かく話していて。そういうところからファンのみなさんはキャラクターにリアリティーを感じてくれているんだと思います。

HoneyWorksさんとしては怒濤のリリース攻勢の一年になりましたね。

Gom
10周年イヤーはたくさんアウトプットした年でした。とにかく3人ともずっと作り続けていたので、自分たちで言うのはあれですけど、頑張ったなって(笑)。でも、楽しかったです。いろいろな展開を考えたし。10周年という節目ではあるけど、まだまだ前を見ているという感じがあって、それは嬉しく思います。
ヤマコ
10周年イヤーですけど、心持ちもやってることも初期からまったく変わらずなので、このまま来年も再来年も走り続けたいと思っています。私自身もファンのみんなと同じようにキャラクターひとりひとりに愛着がありますし、みんなの“次はこのキャラクターの曲が出ないかな”っていう期待に応えられるように、これからも頑張っていきたいですね。
shito
いつも言っているんですけど、今年は今までで一番曲を書いた年だなって(笑)。とにかく作曲しまくった感じの一年でした。でも、それが一番みんなに喜んでもらえることだと思っているし、これからもそのスタンスを貫いて、来年はもっと曲を書いてみんなに喜んでもらえるものを作りたいと思っています。

取材:榑林史章

シングル「婚約戦争 feat. 瀬戸口優×望月蒼太×芹沢春輝(CV:神谷浩史・梶裕貴・鈴村健一) / さみしがりや feat. 柴崎健×柴崎愛蔵(CV:江口拓也・島﨑信長)」2020年11月25日発売 MusicRay’n
HoneyWorks プロフィール

ハニーワークス:通称“ハニワ”。ニコニコ動画、YouTubeなど動画投稿サイトで活動する関連動画総再生回数10億回を超えるクリエイターユニット。音楽性は“キュンキュン系”“青春系”と呼ばれるポジティブ系ロックが主体。2014年1月にメジャーデビュー・ボーカロイドベストアルバム『ずっと前から好きでした。』をリリース。同年5月には『ウタカツ!オーディション』でグランプリに輝いたCHiCOとのユニット、CHiCO with HoneyWorksの始動を発表。その後、『アオハライド』『まじっく快斗』『銀魂』『恋は雨上がりのように』『ハイキュー!!』など大人気テレビアニメのテーマソングを担当。
また、「告白実行委員会」シリーズから「LIP×LIP(勇次郎・愛蔵/CV:内山昂輝・島﨑信長)」、「mona(CV:夏川椎菜)」、「Full Throttle4(YUI・RIO・MEGU・DAI/CV:斉藤壮馬・内田雄馬・柿原徹也・増田俊樹)」などのアイドルキャラクターも登場し、ますます活動の幅を広げている。HoneyWorks オフィシャルHP

「婚約戦争 feat. 瀬戸口優×望月蒼太
×芹沢春輝(CV:神谷浩史・梶裕貴
・鈴村健一)」MV

「さみしがりや feat. 柴崎健×柴崎愛
蔵(CV:江口拓也・島﨑信長)」MV

OKMusic編集部

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