三東瑠璃率いるCo.Ruri Mitoが新作『
Where we were born』を上演、繊細な
身体の表情と息づかいに注目 オンデ
マンド動画配信も実施

振付家、ダンサーの三東瑠璃が主宰するCo. Ruri Mitoが新作『Where we were born』を2020年10月30日(金)~11月1日(日)東京・シアタートラムで上演する。併せて同作品の無観客での収録動画(特典映像付き)をオンデマンド動画配信する。
三東はダンスカンパニー「レニ・バッソ」に所属し国内外の公演に多数出演。しなやかな身体とナイーブな感受性を兼ね備えた踊り手として存在感を放ち、その後スウェーデン王立バレエ団のゲストダンサーとしてヴィム・ヴァンデケイビュス、サシャ・ヴァルツの作品を踊る。他にイスラエルの奇才インバル・ピント作品やダミアン・ジャレ✕美術家・名和晃平のコラボレーション『VESSEL』にも出演してきた国際派の実力者だ。
三東瑠璃 Ruri Mito (c)️Yuya Yamazaki
そんな異才が近年さらに注目を浴びている。まずソロ活動に力を入れ、国内外のフェスティバルにおいて第1位や審査員賞を多数獲得し第1回土方巽記念賞も受賞。そして2017年、Co.Ruri Mitoを結成しグループ活動を始め単独公演を重ねてきた。
三東の創作の特徴は身体そのものから発せられる微妙繊細な息づかいだ。ことにグループ作品では、幾重にも折り重なるダンサーたちの身体の表情の移ろいや微細な呼気から刻々と生成される得も言われぬ力に吸い寄せられる。しかもそれは即興ではなく緻密な振付・構成から生み出されたもの。ミリ単位でズレると一瞬にして崩れてしまうといっても大げさではないような、砂糖菓子のごとき細やかさである。三東ワールドに何を感じるかは人それぞれだろうが、その底には生きとし生けるものの生々流転の営みが脈打っているようにも思われる。

Co. Ruri Mito『Where we were born』PV
待望の新作公演『Where we were born』ではテキスタイルモチーフとして亀井佐知子を迎える。亀井は“エネルギーの色と形”をテーマに活動する油彩画家。衣裳の稲村朋子、音楽の中島千絵も含めたコラボレーションとしても見もので、スタッフ陣もダンス界屈指の技量と経験を誇る強者が揃うだけにクオリティの高い舞台になることが期待できる。
Co. Ruri Mito『Where we were born』出演者
三東と彼女のイマジネーションを身体の深部から共有できる卓抜した出演者たち(青柳万智子、安心院かな、金愛珠、斉藤稚紗冬、境佑梨、松元朋佳、山﨑智美)がつむぎだす唯一無二の世界がまもなく幕を開ける。我々はどこから来て、どこへと向かうのかーー。いまここに生きて在るという実存の切実さを、鋭く、深く問いかけるに違いない。
文=高橋森彦

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