安野モヨコ原作の「鼻下長紳士回顧録
」をN.Y.ブロードウェイでミュージカ
ル化 演出・振付はトニー賞振付賞を
受賞したロブ・アシュフォード

安野モヨコ原作の漫画「鼻下長紳士回顧録」を、アメリカでミュージカル上演するプロジェクトが開始したことが発表された。
本プロジェクトは、世界で活躍するトップクリエイターと共に、日本のコンテンツを原作として、英語によるミュージカルを企画開発・製作するもの。メモワール・オブ・ジェントルメン有限責任事業組合によるプロジェクトで、ニューヨークでスタートさせた。ニューヨーク、ブロードウェイにおける上演、さらに世界公演を目指しての作品として選ばれたのは、安野モヨコによる漫画「鼻下長紳士回顧録」だ。
「鼻下長紳士回顧録」は、安野モヨコの5年8か月ぶりの作品として、2013年に祥伝社「FEEL YOUNG」で連載が始まり、2018年に完結。20世紀初頭、フランス・パリの娼館を舞台にしており、画の美しさと人間の裏と表を表現した安野モヨコワールドが満載の本作品は、女性のみならず男性ファンも多く、2020年の第23回文化庁メディア芸術祭マンガ部門 優秀賞受賞を受賞した。
美しくも切ない安野モヨコワールドを、ニューヨークミュージカル界のトップクリエイターたちが、日本漫画原作初のブロードウェイミュージカル化に挑戦する。
演出、振付を手がけるのは、ニューヨークのブロードウェイ、ロンドンのウェストエンドで活躍するロブ・アシュフォード。ミュージカル『モダン・ミリー』(2002年トニー賞作品賞他5部門受賞大ヒットミュージカル)で、トニー賞振付賞を受賞。これまでにブロードウェイミュージカ『FROZEN(アナと雪の女王)』『エビータ』『カーテンズ』『ウェディング・シンガー』など11作品の振付を担当。 ロンドンでは、ローレンス・オリビエ賞を受賞した『ロミオとジュリエット』『パレード』『欲望という名の電車』等に振付として参加。
映画では、『シンデレラ』『テッド2』『オリエント急行殺人事件』等の振付を担当した他、 現在、 映画化が進められているトニー賞受賞ミュージカル『サンセット大通り』(『キャッツ』『オペラ座の怪人』『エビータ』作曲のアンドリュー・ロイド・ウェーバー作品)の監督を務めている。
総合プロデューサーを務めるのは瀧内泉。NHKアナウンサー、劇団四季プロデューサー、ソニー株式会社プロデューサー等を経て、日本の作品を日本人の手で世界に展開することを目標に、現在はニューヨークにて本プロジェクトをリードしている。
瀧内をサポートするニューヨーク、ブロードウェイのゼネラルマネージャー(GM)にデヴィン・クーデル。ミュージカル『ビートルジュース』『スクール・オブ・ロック』『トッツィー』を始め、現在は2021年に開幕予定のマイケル・ジャクソン伝記ミュージカル『MJ THE MUSICAL』を手がけるブロードウェイミュージカル制作のベテランだ。本プロジェクトは作曲家(後日発表)による曲作りが始まっていて、現在は脚本家の選定が進行している。
日本のコンテンツをニューヨークでミュージカル化、さらに世界に展開しようという、これまでに無かったプロジェクトの続報に期待しよう。
【「鼻下長紳士回顧録」あらすじ】
20世紀初頭、フランス・パリ。売春宿で働くコレットは、訪れる“変態”的な欲望を抱えた紳士たちを相手に、出口の見えない生活を送っていた。彼女の唯一の幸せは、どうしようもなく惹かれてしまうヒモ男、レオンとの逢瀬の時間。たとえ、彼がコレット以外の女のもとへ通っているとしても……。
「変態とは、 目を閉じて花びんの形を両手で確かめるように、 自分の欲望の輪郭をなぞり、 その正確な形をつきとめた人達のことである……」
一人の女性が明日への希望を紡ぎ、 生きる喜びを発見する物語。

安野モヨコ コメント
この度は、日本の漫画原作として、初めてのブロードウェイミュージカル化を目指すプロジェクトに、「鼻下長紳士回顧録」が選ばれ、大変光栄に思います。
元々、自分が好きだった20世紀初頭のパリを舞台とし、日本で描いた作品が、アメリカでミュージカル劇となり、多くの人を魅了するかもしれないと思うと、改めてマンガというものの可能性に気づかされるとともに、少しだけ不思議な気持ちになります。
作品の世界観がどのように現実化するのか、楽しみにしております。
ロブ・アシュフォード コメント
ロブ・アシュフォード
私は「鼻下長紳士回顧録」が大好きです。
この作品は、とにかく美しい。登場人物は力強く鮮やかで、ストーリーは驚きの連続です。主人公のコレットは、絶望的な現実をノートに記し、自分を救う物語として書き換え、自らを救おうとする。そこには「自分の人生は自分で切り開くしかない」という、現代において素晴らしい教訓があります。
この物語の時代や設定はとてもミュージカルに向いています。作品が持つ様々な魅力が合わさった結果、 素晴らしいミュージカルになると確信しています。
私はかつて日本で仕事をした時、日本の風土、人々をはじめ、日本に恋をしました。
今回、日本の作品「鼻下長紳士回顧録」に関わることができ、心から誇らしく嬉しく思います。

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