【仲村瞳の歌謡界偉人名言集】#167
ミュージシャン・佐野元春の言葉

作詞家、作曲家、編曲家、音楽プロデューサー、バンドマン、振付師、……そして、歌手。きらびやかな日本の歌謡界を支えてきた偉人たちを紹介するとともに、その方々が発したエネルギー溢れる言葉を伝えます。常軌を逸した言動の裏に、時代を牽引したパワーが隠されているのです! このコラムで、皆様の生活に少しでも艶と潤いが生まれることを願います。

バンドの僕らは離れていても絆は壊れる
ことはない

より

佐野元春 & ザ・コヨーテバンドによる新曲「この道」(2020年4月8日公開)を、バンドメンバーとのオンラインでレコーディングした佐野元春。今回の名言は、佐野がその先駆的体験をして実感した、バンドに対する想いである。「詳しく言うと、僕が演奏して歌ったデータファイルをバンドのメンバーみんなに共有してもらって、メンバーそれぞれ自宅でダビングし、ダビングしたファイルがまた僕のところに戻ってきて、僕がミックスをして出来上がりました」、「みんなそれぞれの部屋で演奏しているムービーを自撮りしてもらった」という方法で、ソーシャル・ディスタンシングでのセッションを実現。バンドメンバーから送られてきた演奏も動画も最高のもので、それを見た佐野は、「僕は部屋の中で、ちょっと泣きました。感動してね」と明かす。コロナ禍において、創作活動を続けることの可能性と喜びを感じさせられるインタビューである。
佐野元春 (さのもとはる)
1956年3月13日 生まれ、東京都台東区出身。ロックミュージシャン、シンガーソングライター、音楽プロデューサー、詩人、ラジオDJ。1980年3月21日にシングル「アンジェリーナ」でレコードデビュー。1981年、大瀧詠一のプロジェクト『ナイアガラ・トライアングル』に参加。1982年、アルバム『SOMEDAY』をリリース。1983年、渡米。1986年、プライベートレーベル『M’s Factory』を発足。1992年、アルバム『Sweet16』が、第34回日本レコード大賞の優秀アルバム賞を受賞。1995年、国内初のアーティスト公式サイト『Moto’s Web Server』を開設。1999年、国内初の有料インターネットライブ『The Underground Live』を開催。2004年、自主レーベル『Daisy Music』を発足。2014年、アルバム『VISITORS』のリリース30周年を記念したスペシャルエディション『VISITORS DELUXE EDITION』発売。2017年、ニューヨークにてアートイベント『Not Yet Free』を開催。2020年10月7日、デビュー40周年を記念した2つのベスト・アルバム『佐野元春グレイテストソングコレクション1980-2004』と『THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005-2020』を同時リリース。
仲村 瞳(なかむらひとみ)
編集者・ライター。2003年、『週刊SPA!』(扶桑社)でライターデビュー後、『TOKYO1週間』(講談社)、『Hot-Dog PRESS』(講談社)などの情報誌で雑誌制作に従事する。2009年、『のせすぎ! 中野ブロードウェイ』(辰巳出版)の制作をきっかけに中野ブロードウェイ研究家として活動を開始。ゾンビ漫画『ブロードウェイ・オブ・ザ・デッド 女ンビ~童貞SOS~』(著・すぎむらしんいち/講談社)の単行本巻末記事を担当。2012年から絵馬研究本『えまにあん』(自主制作)を発行し、絵馬研究家としても活動を続ける。2014年にライフワークでもある昭和歌謡研究をテーマとした『昭和歌謡文化継承委員会』を発足し会長として活動中。

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