yozuca*

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【yozuca* インタビュー】
全てはインパクトと個性を
全力で出したいという想いから

数多くのゲームソング/アニメソングを歌って知られるシンガーソングライターのyozuca*が、前作『15年目の女』から約3年6カ月振りのアルバム『8M自由形』をリリース。『てんぷれっ!!』や『D.C.III DreamDays 〜ダ•カーポIII〜 ドリームデイズ』といった人気ゲームのテーマソングを中心に、YouTubeでも話題の「半濁音」など新曲も4曲収録した、彼女の個性と胸キュンソングが満載の一枚となっている。

オリンピックの多彩な競技さながら、
バラエティーに富んだ楽曲を収録

前回のアルバム『15年目の女』はいちごを被ったビジュアルが印象的でしたが、今作はくるみ割り人形?

そうおっしゃる方も結構いるのですが、自分的にはイギリスの兵隊さんのイメージです。帽子はジャケットからはみ出すくらい、長ければ長いほどいいという発注をして作ってもらいました(笑)。

ジャケットにはいちごのyozuca*さんもいて、さらに聖火もあったり。

今回のアルバムは8枚目で、自由に楽曲を作るという意味を込めて“8M自由形”とタイトルをつけたんですね。ジャケットはオリンピックイヤーになるはずだったので、そういったデザインになっていて、競技場のスタートラインに立っているのは1枚目から7枚目までのアルバムの私をイメージしたキャラクターです。

もしもその7人が競争したら、どのyozuca*さんが1着になると思いますか?

作品ごとにコンセプトが違うので、恋愛レースなら1枚目か2枚目の私で、強い楽曲レースだったら3枚目の私かな?

そうすると今作は何レースになるんでしょうか? いろいろな曲があるので障害物競走?

お楽しみレースかな?(笑) オリンピックの多彩な競技さながら、バラエティーに富んだ楽曲を収録しているので。

そんなお楽しみが満載の今作ですが、新曲はタイトルの通りどれも自由でインパクト抜群の曲ばかりですね。

4曲のオリジナル曲を新規に制作したんですけど、どういう曲を作るかはすごく考えました。自由にやるにしても、どういう方向に振り切ればいいのかと。「留学したい」は同じ事務所の黒須克彦さんに作っていただいたんですけど、“遊び心を盛り込んだ曲にしてほしいです”とお願いをしたら、これまで書いていただいた曲のどれにも当てはまらない、初めて聴くタイプの曲が上がってきてすごく驚きました。

ラウドな展開もあるバンドサウンドで、歌が入ると急にボサノヴァになるトリッキーさが意表を突きます。

ボサノヴァのところは日本語じゃないほうが曲にハマると思って。それに私がいきなりフランス語で歌い出したら面白いじゃないですか(笑)。オリンピックがテーマのひとつでもあったから、国際色を取り入れたいというのもあって、曲の最後に英語、中国語、韓国語、スペイン語なども出てきます。

新曲はフランス語を取り入れた「留学したい」の他、熊本弁で歌った「ネイティブスピーカー」、ほぼパピプペポで作った「半濁音」と言葉に関する曲が多いですね。

それはたまたまです(笑)。でも、「ネイティブスピーカー」は熊本弁をどうしても入れたくて。『プロ集団製作所』という配信番組の中で熊本弁を話すコーナーをやっていたことがあったんですけど、毎回視聴者さんからの反応が良くて、これを曲にしてみたいと思ってたんです。

間奏には「おてもやんサンバ」が出てくるという。

アレンジャーのlottaさんが熊本色を出してくださいました。熊本では毎年『火の国まつり』というお祭りが開催され、期間中は「おてもやんサンバ」がずっと街に流れているので、熊本県民にとってソウルミュージックとして根づいているんです。だから、間奏で「おてもやんサンバ」が流れた時、私のテンションもブチ上がりました!

これを聴いて熊本に行ってみたくなりましたよ。

お水も空気も食べ物も美味しいのでぜひ!

何がオススメですか?

茄子かな(笑)。熊本の茄子ってすごく長くて、地元では30センチ以上あるものしか見たことがなかったので、東京の茄子を初めて見た時は“小っちゃ!”って驚きました。あと、熊本は馬刺しが普通にスーパーで売っているので、子供の頃から晩ご飯のおかずとして食べていて…贅沢に思うかもしれませんが、熊本ではそれが普通なんですよ。

なるほど。また、「半濁音」はYouTubeでMVが公開されていて、何とも言えないシュールな踊りがツボでした。

アルバムのコンセプトのひとつにシュールさもあって。なので、「半濁音」を先行して公開するにあたってシュールなダンスを踊ったら面白いんじゃないかと。

あえての無表情なんですね。

あえてです! 歌が歌なので普通に歌う感じではないし、ああいうシュールなダンスがついていたほうが独特の世界観が伝わりやすいと思って。18年も音楽をやってきて初めての挑戦でした。

でも、どうしてパピプペポで曲を作ろうと?

全てはインパクトと個性を全力で出したいという想いからです!(笑) 前作『15年目の女』の時も同様のコンセプトがあったのですが、前回とは違うアプローチでyozuca*を応援してくださっているみなさんが楽しんでくれて、なおかつ驚いてもらえるような曲が作りたいと思って。それこそネタ出しのようにテーマを考えていった過程で、こういう曲のアイディアが浮かびました。

最終的に“パ”は何回言っているんですか?

何回だろう?(笑) コーラスも全部“パ”だけで構成していて、実はこのコーラスが一番大変でした。レコーディングの終盤、唇がジンジンしてきちゃって。というのも“パ”って、一度口を閉じて開くから唇を酷使するんですよ。テンポも速いから裏のリズムで“ンパッンパッ”って言うのが大変でした。
yozuca*
アルバム『8M自由形』

OKMusic編集部

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