舞台『知恵と希望と極悪キノコ』開幕
 主演の宇宙Six・江田剛の座長ぶり
は「皆で手を取り合って一緒に進んで
いくスタイルです」

2020年8月19日(水)から23日(日)まで東京芸術劇場シアターウエストにて上演される舞台『知恵と希望と極悪キノコ』。初日直前にゲネプロが行われた。
人情喜劇を得意とする大浜直樹が、 自ら主宰する劇団LIVESで2度上演されたものを、 キャストを一新して今回上演される事となった本作。
俳優生活最後の映画の撮影に臨もうとする売れない俳優が、戦闘員Aという端役を誠心誠意演じ切ろうと臨む。が、現場に集ったのは全員バイト生活の売れない俳優に、 かつてアイドルとして一世を風靡したものの今は冴えない中年俳優と、 いずれも曲者ぞろい。 それぞれの夢が交錯した時、 現場に混乱が生じ、 やがて騒動となっていく……。
映画製作の裏側を描く作品という事で「芝居あるある」がふんだんに盛り込まれている本作、 何度となく笑い声が劇場に響いていた。そんな中、戦闘員A役の江田は、穏やかで争いごとを好まない性格だが、この撮影に全力で臨もうとする静かな気迫を感じさせていた。その姿はある意味江田本人の芝居に対する姿勢をも感じさせるものだった。
ゲネプロ終了後に、主演の江田剛(宇宙Six/ジャニーズJr.)、野村宏伸、須藤茉麻(Berryz 工房)、藤江れいなに話を聴いた。
■江田剛(宇宙Six/ジャニーズJr.):しば秀輝役
今日のゲネプロでは宇宙Sixのメンバー、 松本幸大と山本亮太が観に来てくれましたが、 まさか最前列のど真ん中を陣取っているなんて(笑)!舞台に出ていった瞬間気が付きました。 メンバーが視界に入るので、 めっちゃ緊張しましたが芝居を観ながら笑っていたのでホッとしました。
今回は特に大人数の現場で、 いつもなら宇宙Sixのメンバーもいて、 皆で分担して座組みを支えていくんです。 山本(亮太)ならガンガンテンションを挙げて皆を引っ張っていき、 原(嘉孝)は真面目なので真面目に「こうしようよ」と語り掛ける、 松本(広大)は何も言わず背中で語る、 そして俺は全体のバランスをとる役。 でも今回は一人なのでこの20人という大所帯を束ねていくというのは、 例えるなら(堂本)光一くんがやるような事。 だからこそ誰にも頼れないという点では不安を感じました。 でもこの作品をよくしよう、 というベクトルが皆合えば自然に同じ方向をむく、 と思うので、 座長としては皆に自分の熱量や頑張ろうという想いを伝えるようにしました。 光一くんのように背中で語る事は出来ないので、 皆手を取り合って一緒に進んでいこうというスタイルです!
こんな時期だからこそ俺たちにできる事は何か、 という熱いメッセージ的なものを強く持った作品なので、 お客様一人ひとりに元気と勇気を届けられたら、 と思います。
■須藤茉麻(Berryz工房):白井由樹役
映画製作をMV製作に置き換えると、 本作で描かれている事と同じ経験がありますね。 ハプニングが起きて進行が押してしまったこととか。 なのでそんな場面になると「懐かしいなあ(笑)」と感じていたりもしました。 今回結婚している役ですが、 しかも自分のほうが強くて旦那を尻に敷いている役柄。 実年齢が離れているのもあって、 旦那役の方といろいろ話し合って役作りしていました。 本当に嫌いなら離婚しているはず。 でもお互いどこかに「好き」がまだあるから、 ぎくしゃくしても別れない。 なのでどこかに「好き」という気持ちを残しておきたい、 とか。
座長の江田さんは作品に対してすごく真面目で、 「ここはこうしたらいいと思うんだけどどう思う?」などといろんな役者さんと話し合ったり、 ダンスのシーンについては振付師の方がいないときに全体を見てくれて「揃ってる、 揃ってない」「こうすると揃って見えて綺麗ですよ」などとアイディアを出してくださったりしてくれた頼れる座長でした。
■藤江れいな:広瀬愛役
コメディという事もあって今のご時世、 元気を感じる機会が少なくなっていますが、 だからこそこの舞台で皆さんに少しでも楽しんでいただけたら、 と思います。 稽古の時と違って「ここで笑いが起きるんだ!」と予想していなかった場面での笑いが多く、 本番でもそんな発見をしながら演じていきたいです。 「芝居あるある」が多い舞台ですが、 私も実際の仕事で噛みまくってNGを何度も出したことがあるので、 緊張する人の気持ちがわかりますね。 いつもは演じる側の私ですが、 今回メイキングビデオ監督として撮影する側を演じていますが、 私たちだけでは作品は作れないんだなって事をスタッフ役をやる事で改めて感じました。 この物語自体、 製作現場の裏側を描く物語なので広瀬役として演じながらどんどん成長していきたいです。
■野村宏伸:隼駿太郎役
以前僕も「ものづくり計画」さんの作品に出演させていただいた事もあって、 今回の作品の内容や、 僕が演じる役など楽しみにしていました。 50歳を過ぎた俳優が若い頃アイドルだったけれど、 いろんな悩みや葛藤を経て、 22年ぶりに出演するこの作品に賭けている……どこか僕が演じる役は僕自身とオーバーラップしますね。 50歳ってターニングポイント。 若い時は二枚目の役が多いですが、 50歳になるとそうはいかない、 演技力や芝居の幅がないと長くはできないって感じます。
今回の新型コロナウイルスはどんなに気を付けていてもかかってしまう事があり、 一度感染すると芝居そのものが中止になってしまう。 映画なら少し撮影を遅らせて、 という事もできますが舞台はそうはいかない。 連日緊張感をもって稽古をやっていましたね。 座長の江田さんも、 そんな中でいろいろなストレスを抱えているんでしょうが一切それを見せずに頑張っていました。 一人でも多くの方に観ていただきたい作品なので、 まずは生の舞台を、 そして最終日の配信で、 或いは来年以降、 コロナが落ち着いてから地方公演などもしていければいいですね。

公演は8月23日(日)まで、 東京芸術劇場シアターウエストにて。当日券も若干数用意されているが、事前に公式サイト、 もしくは公式ツイッターでチェックしてほしい。また、千秋楽ではライブ配信も行われる。こちらの配信チケットも、予定枚数終了次第、発売終了となる。

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