TUBEのオリジナル作で
最高売上の『Bravo!』で
“やっぱりこの人たちはすげぇ!”
と素直に脱帽
前向きさを通り越した歌詞も強し!
《壊れかけのMy soul/まるで棘なくしたバラだね/痛みも危険もなくて/たとえ辛くても どんなに遠くてもいつか/この手で開けなきゃ/チャンスの扉》《忘れかけのYour soul/まるで牙なくした獣さ/飢えも渇きもなくて/たとえ傷付いても どんなに強くてもいつか/その手で倒さなきゃ/今の自分を》(M6「壊れかけのMy soul」)。
《眩しい空 見上げれば 瞳の汗も/乾き出すよ Let's try to dream again/傷付いても 泣かないで Open your everything/きっと晴れる その日のために》《戻れない想い出 辿ってみても/むなしいだけ このままじゃ/本当の自由と本音の自分に着替えて/探しに行こう》(M8「Open your everything」)。
《元気出せよ こっち向けよ/イジける毎日 体にもよくないぜ/涙を拭いて/どん底の下はない/這いあがるだけさ 今度はあせらず気楽に/ぼちぼちでいこうぜ》《傷付いても 落ち込んでも/腹がへる 人間/こんなもんさ》《夢見ろよ 何度でも/心も体も ボロボロになって当たり前/人生は そんなもんさ》(M11「そんなもんさ」)。
M8辺りは思わず“傷付いたら泣くよ、普通…”と突っ込みたくなるけれども、M11で《心も体も ボロボロになって当たり前》と追い打ちをかけてくる。こうなると前向きさを通り越して、人によっては無茶振りと感じるかもしれない内容だ。だが、件の親しみやすいメロディーと、とりわけ楽曲におけるぶっとい幹であるところのヴォーカリゼーションであれば、このくらいじゃないとそこに乗らないとも思う。仮に冷めた歌詞が乗ったら歌の熱さを損ないかねないのである。それにしても、ここまで言い切るのは並大抵の覚悟ではないであろう。それこそ“なんちゃって”では済まされるものではない。好き嫌いは別にしても、このこの熱量は大したものだと思う。まさしく “Bravo!”ではある。
TEXT:帆苅智之