THE ORAL CIGARETTES「Naked」の歌詞から考える!私たちの感情の奥深くあるものとは

THE ORAL CIGARETTES「Naked」の歌詞から考える!私たちの感情の奥深くあるものとは

THE ORAL CIGARETTES「Naked」の歌詞
から考える!私たちの感情の奥深くあ
るものとは

人間のリアルな感情こそが美しい。

THE ORAL CIGARETTES(以下、オーラル)の曲は、人間のリアルな感情や誰しもが抱いたことがある負の感情、人間の奥深いところにあるダークな部分などの表現が多く描かれています。
そのダークさこそが美しいと、多くの人が敬遠しがちなこれらの感情たちをとても大切にしているバンドです。
その中には「人間ってそんな綺麗なものではない。そうでしょ?」と問いかけるような考えさせられるような歌詞が多いのもオーラルの魅力のうちの1つです。
そんなオーラルの5thアルバム『SUCK MY WORLD』の収録されている曲の中から『Naked』を通して、私たち人間の奥深くの闇に隠されている感情について考えていきたいと思います。
『Naked』はボーカルである山中拓也の実体験をそのまま歌詞に書き出したそうです。
なので、リアルな感情がぎゅっと詰め込まれているところも注目してみてください。もしかしたらみなさんも実際に似たような経験があるかもしれませんよ。
その行動は本当は誰のため?
Naked 歌詞 「THE ORAL CIGARETTES」
https://utaten.com/lyric/mi20041412
この部分からは「友達があなたのことが好きだから、正式連絡先教えてほしい!よかったらご飯に行こう!」と誘っている様子がわかります。
深く考えずに歌詞を見ると彼女は、友達の恋路を応援しているようにみえますよね。
しかし、歌詞には「自分の欲望をさらしている」とあります。
友達のために行動しているはずなのに、ここに出てくる「自分の欲望をさらしている」というのは、一体何を意味しているのでしょうか?
そう、この行動は友達のために行動しているように見せかけて、自分も連絡先をゲットしようとしているのでしょう。
自分の欲を叶えるために友達を利用しているのです。
でも、連絡先を知りたいだけなら、わざわざ友達の名前を出す必要も、友達があなたのことが好きだということも伝える必要はないとは思いませんか?
ここに続く歌詞から、より深く人間の感情を探っていきましょう!
すべての行動は「自分のため」だった。
Naked 歌詞 「THE ORAL CIGARETTES」
https://utaten.com/lyric/mi20041412
連絡先を聞かれた本人は、この行動は友達のためではなく、自分のための行動であるということに気付いたのでしょう。
「Naked」は日本語訳で、裸・ありのまま・むき出しのという意味があります。
ここでの「Is it Naked?」は「それはあなたのありのままの感情なの?」と問いかけているようにも思えます。
このように、相手のためといいつつ自分の欲を満たす行動を何度も繰り返しているのを見れば、我慢の限界が来て誰かにバラしたくなるのも無理はありませんよね。
だから、「このことバラしてもいいよね?損傷ないよね?」と確認しているのでしょう。
もしかしたらみなさんも一度はこのような経験があったりしませんか?

Naked 歌詞 「THE ORAL CIGARETTES」
https://utaten.com/lyric/mi20041412
「きっと人間というのは私利私欲のために愛しているんだ、そんなもんなんだ。」と自分が受けとめることで、自分自身が深く傷つくことを避けることが出来るのかもしれません。
どっちにしろ傷つくのならば、はじめから相手に期待しない方が深く傷付くことはないと思います。
だからこそ「結局人間ってそんなもんなんだ…」と絶望をしている半面、どこか納得をして自分を守っているようにもみえますね。
絶望と呆れは一種の自己防衛なのかもしれません。
人間の行動の目的は人のため、相手のためといいつつ、本来は「自分のため」がほとんどなのでしょう。
すべての行動は自分のためであるといってもいいかもしれませんね。
そんな自分の感情を解体してみると…?

さて、自分の欲を満たすために相手を利用している感情を解体すると、その感情からは何が現れるのでしょうか?続く歌詞から読み取っていきましょう。
Naked 歌詞 「THE ORAL CIGARETTES」
https://utaten.com/lyric/mi20041412
相手と仲良くなりたい!ご飯に行きたい!いい関係になりたい!というような行動には、自分を愛してほしい!という感情が隠れているように思えます。
私たちの行動の多くは、自分を愛しているからこその行動であり、自分を愛しているという感情でつくられているのでしょう。
どんな人にも自分を愛する気持ち、つまり自己愛があるのです。
このように私たちの感情を奥深くまで探ってみると、どんな感情の根っこの部分はきっと「自分を愛する気持ち」なのでしょう。
自分の感情の中には、自分を愛する気持ち、つまり、自己愛まみれだと知ったら、もしかしたらあなたもそんな自分が嫌になるのではないでしょうか。
自分の中にある自己愛から、私たち人間は友達を利用したり私利私欲のために誰かを愛していることがあります。
そんな悲しく寂しい現実に「結局人間なんて…」と時には絶望する時もあるかもしれません。
でも、もしかしたらこれらは日常茶飯事であり、誰しもが経験していることなのでしょう。
それが人間の弱さでもあって、また美しさでもある。
そんなオーラルにしか描くことが出来ない人間のリアルな感情やダークな部分が「この経験は私だけではないんだ。」と、どこか心が救われるような気がします。
この『Naked』には「解体してみな君の感情を」というフレーズが何度も出てきて、改めて自分はどんな感情を持っているのかを考えさせられます。
ぜひみなさんも自分の中にはどんな感情が眠っているか解体してみてはいかがでしょうか?

TEXT 萌依

UtaTen

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