寺島拓篤インタビュー『ASSEMBLE』で
はシンプルに音楽と向き合えた

TV『ウルトラマンタイガ』やTVアニメ『転生したらスライムだった件』といった作品とのコラボ、また多くのフェス出演などを経て“強さ”を手に入れた2019年の寺島拓篤。そこから2020年、その強さの集合体ともいえるニュー・アルバム『ASSEMBLE』は、彼持ち前の歌詞世界や歌唱といったパフォーマンスが過去最大の強度を誇る傑作となった。ダンスにロックに、さらにはラジオとさまざまなフェーズを行き来しながら高らかに歌う、過去最強の寺島拓篤に話を聞いた。
『ASSEMBLE』ジャケット
2020年は自分との戦いであり自分の楽曲との戦い
――3年ぶりとなるニュー・アルバム『ASSEMBLE』がリリースとなりますが、前作『REBOOT』以降、特に昨年はTV『ウルトラマンタイガ』の出演やオープニングテーマ「Buddy, steady, go!」のリリースもあり、また多くのフェス出演がありましたね。
昨年は僕のことをあまり知らない方たちの前でパフォーマンスする機会にすごく恵まれまして。おかげで商品としての“声優・寺島拓篤”というものをたくさんの人に知ってもらえたので、その市場がちょっと広がったのかなあとか。今後もその可能性を提示できるような環境に行けたということがすごくありがたかったですね。僕自身としても、音楽でみなさんとひとつになる時間が作れたっていうことはすごく自信に繋がりました。
――“Animelo Summer Live”や“ANIMAX MUSIX”、また“TSUBURAYA CONVENTION”といったステージは、やはり普段とは違った光景でしたか?
違いましたね。アウェーとまではいかないですけど、自分のホームグラウンドではない場所で、あの光景が作れたということは本当にビックリで。それはやっぱり僕自身の力ではなくてタイアップという“作品が持っている力”のおかげで。僕は声優としても作品のパーツでありたいと思っていますし、主題歌を歌う人間であっても、作品がなければ主題歌というものは存在しないわけで。だから作品第一であることを意識してしっかり作っていったことが、去年の結果に結びついたんだとしたら嬉しいです。
――作品第一という寺島さんの活動が実を結んだのが昨年だったと。
あと、アニサマだったかな? 知人が僕のステージを観て、「男性アーティストであんなにUO折られるってなかなか珍しいんじゃない?」って言ってくれて、それには「ほっほ~」と思いまして(笑)。それもシンプルにうれしかったですね。
――そうした昨年の活動を経ての今年、『ASSEMBLE』となりますが、本作を作るにあたって考えていたことはありますか?
前作の『REBOOT』が自分のアーティスト活動5周年というのもあったんですけど、今回はそういう特別感みたいなのはあんまりなかったんです。「このタイミングだからこれをやろう」とかそういうことではなくて。それよりも楽曲一個一個が持っている“強さ”というものが今回は鍵になっていて。
――“強さ”ですか。
今回はタイアップ3曲と、あとは初めてアニメとかをモチーフにしないで自分自身の心情で書いた「ID」という、既発の4曲が収録される。で、この曲たちと並び立つって相当パワーのある曲じゃないと難しいなあと思ったんです。それもあって全体的に“強さ”ということを意識して作った一枚でした。そういう意味ではシンプルに音楽と向き合えたのかなと。
――個の強さの集合であるアルバムになったと。
もう音楽同士の力比べみたいになったのかなと思いますね。
――たしかにおっしゃる通り、本作収録のシングルはタイアップ的に、そして楽曲が持つアプローチとして非常にパワフルですよね。
そうなんですよ、めちゃくちゃ強いんですよね。作品の人気もあって、僕が音楽活動をしているってことを知らなかった方が一緒に楽しんでくれたり、アニメファンではなく特撮ファンの方とも一緒に盛り上がれたというのはありがたいですよね。
撮影:荒川潤
――そうした機会が昨年はあったということでしたが、そこで寺島さんの筋力も自然とついていったんでしょうね。
そうだと思います。自信という名の筋力がついたのかなと。僕自身、もともとが自信があまりないタイプの人間でして。音楽活動に関してもタイアップをやるという想定がそもそもなかったんです。なのでTV『ウルトラマンタイガ』やTVアニメ『転生したらスライムだった件』という作品の主題歌も、自分が果たしてその看板たる主題歌アーティストとしていいものを作って歌えるんだろうか?という不安もあったんですけど、そこは作品への愛情で乗り切ろうと。
――そうしたシングル群がある意味屈強な柱としてアルバムという家を支えている感はありますよね。
4本柱ですね。
――そんな柱があるだけに、そのほかの新録曲たちも同様に強く、振り幅のある楽曲が揃いました。リード曲となる「UNBREAKABLE」もダンサブルなアプローチで、しっかりと強さを誇示しているなと。
やったー!(笑)。
――そんな『ASSEMBLE』ですが、ちなみにこのアルバムタイトルに決めた理由は?
『ASSEMBLE』というタイトル案は、スタッフからでた言葉だったんですよね。僕のアルバムは英語の一単語を大文字でっていう作りに毎回していて、今回も響きとしてインパクトがある言葉がいいよねと考えていたときに、スタッフが見ていた映画の登場人物の台詞を参考にしました。
――スタッフさんも映画を観終わっていちばん興奮している状況でのアイディアだったわけですね(笑)。
そうです(笑)。理由は後づけになっちゃうんですけど、今回強い楽曲たちが集結(Assemble)してしまった。それに加えて新曲たちも強いものを集めようと。で、そのあとのライブツアーも久しぶりとなるのでファンのみんなも集める、といういろんなものが“ASSEMBLE”したものがこのアルバムなんだなって思って。そうやって意味の通ることになったのも運命的なものなのかなと思って『ASSEMBLE』に決めました。
――そうした強烈な要素の集合体であると。「UNBREAKABLE」も、タイトルの語気からして強いですよね。
そうですね。
――そうしたワードチョイスにもひとつの自信が溢れているのかなと。
たしかに繋がってるのかもしれないですね。
撮影:荒川潤
――改めてこのダンサブルな楽曲において寺島さんがめざしたものはなんでしたか?
「Buddy, steady, go!」に収録されていた「MONSTER」を、昨年末の“おれパラ”で披露したときに振り付けを入れて、その手応えがすごくよかったんです。僕自身その熱が高まっているのもあり、「ここしばらくMusic Clipでダンスを踊っていなかったよね」というのもあって、そういう発想でアルバムでダンス曲をやってみようと。リード曲ということもあって、早めに作業に取り掛かってコンペで選ぶというところからしっかりやらせてもらいました。なので、「UNBREAKABLE」は比較的スムーズな制作進行でした。
――ある意味で本作の出発点となる楽曲だと思うのですが、これまですべての曲の歌詞を書いてきた寺島さんからして、作詞という面での心境の変化はありましたか?
心境の変化、みたいなものは気づかないところではあるんだと思うんです。やっぱり昨年の活動が活発だったこともあって、自分のなかで変化というものが生まれているんですけど、僕自身あまり注意深くなく生きている感じなので(笑)。でも、これだけ強い楽曲を自分の中から選び取るセンスがあったっていうのが、何かあったんでしょうね。
――そうした昨年からの一連の流れが、このリリックの強さに現れているのかなと。
流れはあったと思います。今まで通り、作詞は自分の好きな作品やキャラクターをモチーフにして作っているというところは変わらなくて、「UNBREAKABLE」も僕のなかで熱くなっていたキャラクターをモチーフに書きました。その人物がいわゆる「負けない強さ」じゃなくて「負けても立ち上がる強さ」「しぶとさ」みたいな強さを持った人物だったんですよ。そこを中心にして歌詞を書いてみようと思ったんですけど、「強さ」というものをどう捉えるかがこの歌詞の最初の取っ掛かりだったんですよね。先行シングルの、まさに先行して強さを発揮している奴らに負けないようにするにはどうしたらいいんだろう……ってことは、「食らいつくしぶとさ」なんだろうなと思って。
――“強さ”を意識しただけに、ワードチョイスも感情を叩きつけるようなストレートさというか。
そうですね!ワードチョイスはかなりストレートでわかりやすく、単語でもドン!って入ってくるような言葉選びにはしています。そのぶん逆にAメロとかの「ギリギリギリでも」とか、「音」が印象的な部分に関してはデモから仮で入っていた歌詞の使い方も参考にしながら、グルーヴ感なども曲を作った徳田さんがイメージされているであろう完成形を想像しながら作りましたね。
――そこに熱くもあるんだけどクールさも漂わせるリリックだなと。
そうなんです、そこのギャップみたいなものも出したくて、実は歌い方も細めに歌ってる箇所が多かったりするんです。なんていうか「切れそうな危うさ」というか、もうちょっとでポキンと折れてしまいそうなんだけど、そこを踏ん張る強さ。その「ギリギリのラインを攻めた」みたいなのが空気感で出せればいいなあって思っていました。歌詞が強いぶん、熱いんだけどどこかヒンヤリしている、研ぎ澄まされた感じが歌い方で引き立てられたらなと考えていました。
――そうした「UNBREAKABLE」から「Buddy, steady, go!」に続くというのもアルバムとして振り幅があっていいなと。
そうなんですよね。
撮影:荒川潤
――そこからZAQさんが提供した「カクシンボ」へと繋がっていく。このコラボもまた刺激的でしたね。
面白かったです。ZAQさんはすごく才能溢れる方なのに肩肘を張っていない、自然体の人でした。レコーディングも立ち会ってくださったんですけど、すごく楽しそうにしてくださってたのでよかったなと。ZAQさん自身、男性アーティストへの作詞の提供はあったんですけど、作曲は初めてだったみたいで。楽曲の発注としては、はっきり言ってしまうと「ボカロっぽい曲をやりたい」って話で発注を出してたんです。それと、もともとライブを想定していたので、みんなとひとつになれるクラップを使った楽曲にしたいとも話していたんですね。ボカロの楽曲を聴いていて、その可能性の広さにすごく魅力を感じていたので。
――たしかにボーカロイドの楽曲は、近年特に新しいアプローチが見られていて、今もなおフレッシュなジャンルですよね。
「自由に作っていいんだ、音楽って」っていうのを改めて教えてくれるような。ここにきて「寺島拓篤の音楽」というものが、ようやく自信を持ってお届けできるようになってきたなかで、自由度も完成度も高いZAQさんと一緒にやれたら「きっといいものが出来るだろうな!」と思って、お願いしたんですよね。
――そうした明確なビジョンがあるなかで、寺島さんの歌詞もボカロ的というか、言葉選びもわざと軽く扱うようで。
おっしゃる通りだと思います。四字熟語とか、日本語の固いものをわざわざ分解してみたりとか、そういう言葉遊びの自由さを意識しました。普段だったらあまり使わない感じの言葉も軽くノせてみたらノリがよかったから使った、みたいな。ZAQさんのサウンドを重視して乗っけていったような感じですね。僕の中ではボカロの楽曲の歌詞って、裏と表のギャップが共存していするようなものが多い印象で、「カクシンボ」でもそういうことができたらいいなと思って。そこで僕の大好きな、「秘密を抱えたまま人間関係が進んでいく」という内容のとある作品をモチーフにすれば歌詞にできそうだなって思って、「隠れる」遊びが「カクレンボ」なんで「隠す」遊びは「カクシンボ」っていうタイトルにしてみようかなと。
――そしてそこから景色がガラッと変わって「ハートチューニング」へ。冒頭の入り方からしてラジオ的なイメージの、ストレートにポップな楽曲ですね。
そうなんですよ。ストレートというのがまさにその通りで。「ラジオ」を題材にしようと思ったのも、ちょうど今TOKYO FMで3月までオンエアされていた僕のラジオ番組の立ち上げの打ち合わせをしているときに作っていたからなんです。打ち合わせで「ラジオのオープニングやエンディングってどうします?」ってなったときに、「じゃあ今もう作ろう!」ということで作ってみたんですよね(笑)。
――ラジオをダイレクトにイメージして作った楽曲なわけですね。
今までは僕の好きな漫画とかアニメとかのモチーフで歌詞を作っていたんですけど、「だったら自分の好きなものだからラジオもありだよね」というところで、ちょっと踏み込んで見ました。で、実は僕にとってすごく重要な「ラジオ」と重なる人物が……鈴村健一さんなんです。
――実在する鈴村さんをイメージしたと。
お互いTOKYO FMが大好きで、そのなかで鈴さんがパーソナリティになって、僕も番組やらせていただけることになったし、「これはもうTOKYO FMへのお返しの歌だな」と。僕のTOKYO FM の好きな雰囲気を、鈴村さんが書く歌詞のイメージで書いたんですよね。
――たしかに歌詞を見てみると鈴村さんっぽさ、ラジオっぽさというのが感じられますし、フィクションから発想を得てきた寺島さん歌詞としてはフレッシュだなと。
そうなんですよ。だからこれって僕のセオリーじゃない部分なんですよね。僕の歌詞っていつもセンテンスをちょっと短めに書くことが多いんですけど、今回はセリフのような「」の部分とかのように、ラジオ番組を聞いていてよく流れるような喋りを歌詞にそのまま無理くり詰め込んでみようと。そしたら「意外とイケたな!」っていう(笑)。そこに変に小難しく「ここの韻を踏んで」とか「こういうノリだからこの言葉を使って」というよりも、「伝えたいことがあるよ」という鈴さんの素敵な部分をあくまで僕なりに歌詞にしてみました。
――鈴村さんという媒介がありますけど、一方で寺島さんのラジオ観というものが見えますね。
そうですね。シームレスにずっと続いているという感じが一本の番組みたいですよね。僕自身もラジオを収録で録るときに、できるだけノー編集でいけるようにとか意識していて。あと平日のFM番組ってずっと生放送で、縦の繋がりで各番組が終わりと始まりで交流しながら進んでいくっていうのもとっても素敵な空気感だなあって思っていて。そういう「一本でまとまって」という感じで番組を聞いた感覚になれるような歌詞の組み方ができたらいいなあと思って。だからオープニングからエンディングの提供クレジットで終わるという。
撮影:荒川潤
――そこから「interlude IV」を挟んで「Nameless Story」「ID」とシングル曲が続いたあとに「光の在処」へと続きます。
「光の在処」は僕のなかでは”裏リード曲”、もうひとつのリード曲だと思っています。僕のライブは必ずバンドがいてくれるので、バンドでやるときにいちばん収まりが綺麗になるだろうなって曲ですよね。
――シングル曲に負けない強さを持つサウンドで、そこでの寺島さんのボーカルがこれまでにない熱さを持っていますね。
今回それチャレンジだったんですよね。いわゆる”エモい”歌い方。これってすごく概念的なので何がどう、っていうのはうまく言えないんですけど、「エモさが伝わる歌い方ってどうやったらできるんだろう?」というのを自分なりに模索しながらやってみたんですよね。まあとにかくキー高いんで(笑)、あまり無理なく歌うためにはどうしたらいいんだろうって考えながらいったら自然とああなりました。それで僕の考えるエモさも出て、「あっ、こういう歌い方もありなんだ」って自分の歌い方の幅がひとつ広がった曲でした。だからこれをライブでしっかり歌えたら、またひとつ武器になるなあって思っているし、今まで憧れていた歌い方でもあったんですよね。
――そしてCMJKが手がけた「深海より」へと続きます。
ここにきて異彩を放つ感じの。これは難しかったですね……。作詞が本当に難しくて。CMJKさんからは結構早い段階で曲をいただいてたんですよ。でもこの歌詞をどう書いたらいいかわからなくてどんどん後回しになっていたんですよね。結局いちばん最後に録りました。
――そこで最終的に浮かんだのが、“深海”というモチーフが浮かんだという。
最初にデモを聴いたときから深海のイメージっていうのはずっとあったんですけど、サウンドの独特の浮遊感というか、それも“空中”じゃなくて“水中”の感じがしたんですよ。ちょっと重いというか。そこから海っぽい歌詞で何を描くか、というなかから浮かんだキャラクターがいて、最終的にその人物のことを書こうと。そこにもっと現実ともリンクするようなイメージ作りをして、サウンドは都会的な部分もあったので、“都会”と“夜の海”みたいなところを繋げて、“そこに立ち尽くす人”というのをイメージしたんですよね。誰しも都会に疲れて海に行くと、ちょっと危ない気持ちになりかねなかったりするじゃないですか。その”人間が持っている危うさ”みたいなギリギリ感が、あの静かな海の中にあるのかなと。
――そして「メグルモノ」を経て最後に「僕らの奇跡」でもって、この『ASSEMBLE』は非常に穏やかな締め括りとなりました。
そうですね。多分この曲がなかったらすごく疲れて終わるアルバムだったと思います(笑)。だから入れたわけではないんですけどね。もともと前作『REBOOT』のときに、ライブでのバンマスでもある加藤大祐さんにロックなビッグバラードみたいな曲を書いていただいたので、今回はまた別アプローチのエンディング曲みたいなものを作りたかったんです。それでいつも書いてもらっている工藤 嶺くんにお願いしたら、こんなにあったかい曲が返ってきて。彼の才能に改めて驚かされた楽曲でもありますね。
――また歌詞も曲に合わせてシンプルなつくりですね。
そうなんですよ。シンプルなんだけど、シンプルがゆえに忘れてしまいがちな日常の大切さみたいなことを描きたかったんです。ひとつひとつの奇跡の“ASSEMBLE”で成り立っているこの生活というか。もしあのときあのアニメを見ていなかったら、もしあのときこの人と友達になっていなかったら……。でもそういう一個一個の奇跡の積み重ねがあったからこそのこの日常なんだよなって。だからその日常を大事にしようというのを、とある僕の大好きなゲーム作品をモチーフに書いてみようと思ったんですよね。
――寺島さんのこれまでの作風でもある、フィクションのキャラクターから着想を得て作った楽曲たちの集合が『ASSEMBLE』であり、その最後に“日常”というシンプルな結論になるのは非常に面白いですね。
あーっ、たしかに!通して聴くとそうかもしれないですね。最後にこれが来るって凄く大きな意味があるのかもしれない。ちなみにこの曲、最初のタイトルは「奇跡の歌」だったんですよ。さすがにデカすぎる!と思って(笑)、僕とみなさんとの出会いという奇跡歌った歌詞にしました。
撮影:荒川潤
――そうした奇跡で締めくくられたアルバム『ASSEMBLE』ですが、本作を伴うツアーが5月からスタートします。この強力なアルバムをステージでどう再現するか、というところですが……。
アルバム完成直後なので、今はまだ、楽曲たちの強さに負けるんじゃないかという不安がありますね。「これ歌えんのかな?」っていう。でも大前提としては、ひさしぶりのライブということで、全国にいらっしゃるみなさんにこちらから会いに行くという楽しみとかワクワクがありますね。そこでみなさんに胸を張って「ライブ楽しかったでしょ?」って言えるように、果たしてできるのかというところですね。
――そんなご自身としても過去最大の規模となるツアーもあり、9月には“おれサマー”の開催も控えていますね。『ASSEMBLE』を皮切りとした2020年をどう過ごしていきたいですか?
はい、今年は戦いの年になると思います。
――戦いの2020年!
自分との戦いですし、自分の楽曲との戦いですし。「2020年っていろいろあったけど、寺島のライブ楽しかったな」ってまず思ってもらえるような、そこの勝負をできたらいいなあって思います。
――アルバムを出して、そのアルバムとの戦いが待っているわけですね。これでひとつ『ASSEMBLE』してエンドゲームしたと思ったら……。
そう、続いている。全然エンドゲームじゃなかった、なんなら「ファー・フロム・ホーム」だったという(笑)。次のフェーズでみんなまた『ASSEMBLE』するんだろうかというところを楽しみにしたいと思います。

取材・文:澄川龍一 撮影:荒川潤

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