chelmicoはなぜ愛される?“ゆるさ”
の先にある5年目の飛躍
chelmicoがchelmicoである理由。チャー
トシーンに迫る“ゆるさ”のアイデンテ
ィティ
2020年1月17日にリリースしたシングル「Easy Breezy」がTVアニメ「映像研には 手を出すな!」OPテーマに起用され注目を浴びると、2月28日リリースのデジタルシングル「Limit」は、フィットネスジム『JOYFIT』とのコラボソングに抜擢された。2020年最初のブレイクアーティストになるとの呼び声も高い彼女たち。その魅力はいったいどこにあるのか。今年リリースの2つのシングルから、chelmicoの魅力を紐解いていく。
そろりと始まった、アーティスト・che
lmicoのアクティビティ
2015年5月、2人はリリックと作曲を担当した「ラビリンス’97」をリリース。楽曲提供を受けていたこれまでとは違う形で、アーティストとしての一歩を踏み出した。しかし、こうして生まれた同楽曲が、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍するchelmicoの現在の魅力を表現したものであるかと言われれば、自信を持って「YES」とは答えられない。もちろん同楽曲もアーバンでクールなスタイリッシュさが目を引くナンバーではある。けれども、いまの“chelmicoらしさ”とは、少し毛色の違う曲であるような気がしてならないのだ。
2020年の飛躍を支える普遍的なchelmic
o“らしさ”とは
つなぎやジャージ、パジャマなどを身にまといながら、リラックスした等身大の自分たちを表現する2人。リリックに込められるのは、ある種、あきらめにも近い感覚から生まれるポジティブなメッセージだ。2人は過去のインタビューで「無理をしないことが大事」と語っている。こうしたスタイルこそが、活躍著しい彼女たちの“らしさ”となっているのではないだろうか。
さらに去る2月28日には、テレビ朝日系音楽番組「ミュージックステーション」に同曲で初出演。本番のパフォーマンスはもちろん、放送外のエピソードトークまで含めて、“らしさ”に溢れた内容だった。実はchelmicoの2人はライブが苦手だったのだそう。こうした意識も「自分たちが楽しめばいい」という自然体な心構えへの転換で乗り切ってきたという。ビジネスパートナーではなく本当の友だち同士が音楽をやっているという空気感は、公私ともに仲の良い彼女たちだからこそ織りなせる代物だ。ステージ上の2人の間からは、特別な音が流れてくる。生放送での歌唱からそう感じた視聴者も多かったに違いない。
#Mステカメラ chelmicoさんが初登場
今夜のテーマは
『メンバーのはじめて会った時の印象』
ふたりが出会った時のはじめての印象教えてくれました今夜はMVが話題の『Easy Breezy』を披露
chelmicoの初登場をお見逃しなく#Mステ pic.twitter.com/OfNYrdzx0w— music station (@Mst_com) February 28, 2020
そして、こちらは2月28日リリースのデジタルシングル「Limit」のMV。やはりここでも際立つのは、2人の独特のゆるさである。同楽曲は、フィットネスジム『JOYFIT』とのコラボソングに起用された。ストイックさが必要とされるトレーニングと彼女たちのゆるいスタイル。正反対のもののようにも思える2つがコラボした異色のナンバーだ。
JOYFITによると、
運動は大事とか、継続は力なり、とか。わかってるけど、 何かアガらない。そもそも若者だってひまじゃない。 たった一度のこの人生、 行きたい場所も会いたい人も食べたいものもたくさんある。 フィットネスは本来 カラダを、自分を、自由にすること だから。もっとゆるくて自由でマイペースな ジムとの付き合い方もあっていい。
MVの中の2人をファッションアイコンとして見るのであれば、最近の彼女たちとは違ったテイストのようにも感じられる。セットアップスーツのようなフォーマルな衣装でパフォーマンスする姿は、ここまで話してきたchelmicoの“らしさ”とは一線を画するものだ。しかし、MV全体を見ると、やはりそこには独特のゆるさが見え隠れする。タイアップでこういった曲をリリースできることが、彼女たちのスタイルが市民権を得ている裏付けと考えられるのではないだろうか。本来、1曲の中で最もキャッチーとされるサビをタイアップ曲に用意しないアーティスト。それがchelmicoなのだ。
chelmico
公式Twitter
Rachel個人Twitter
Mamiko個人Twitter
chelmicoはなぜ愛される?“ゆるさ”の先にある5年目の飛躍はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。