ファンク系ブルースを生み出した
B・B・キングの
『コンプリートリー・ウェル』
ブルースマンからアメリカーナ系
アーティストに
事実、彼が影響を受けたとして挙げているアーティストの中には、ジーン・オートリー(歌うカウボーイと呼ばれた初期のカントリーシンガー)、ジミー・ロジャーズ(ブルースマンではなく、ヨーデルを取り入れた初期のカントリーシンガーのほう)、ジャンゴ・ラインハルト(フランスのジャズギタリスト)、チャーリークリスチャン(テキサス出身のジャズギタリスト。初めてエレキギターを使ったミュージシャンとして知られる)など、カントリーやジャズのアーティストが含まれており、この時代のブルースマンには珍しい雑食性だ。ブルースやR&B系のアーティストでカントリー系の音楽に影響を受けたと公言しているのは、他にはゲイトマウス・ブラウン、レイ・チャールズ、バーバラ・リンぐらいではないだろうか。
ロックやファンクへのアプローチ
このアルバム、出来は悪くないが、A面はブルースだがB面はファンク/ソウル系のブルースなのでまとまりはない。若いシムジクにとって、一枚まるごとファンク/ソウル系のブルースで勝負するのは怖かったのだろうと思われる。ところが、このアルバムがチャートで好成績を収め、予想外のヒットを記録する。