Angelo キリト(Vo)バースデーライ
ブで見せた愛情表現

Angeloが2月24日にLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で開催した『Angelo LIVE at LINE CUBE「A CONNECTED FIELD」』のオフィシャルレポートが到着した。

キリト(Vo)の誕生日当日である2月24日、『Angelo LIVE at LINE CUBE「A CONNECTED FIELD」』がLINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)で開催された。近年恒例となっているこのバースデーライブは今回で9年目を迎え、年に一度の記念日を祝うべく、今年も満員のオーディエンスが集結した。
TAKEO(Dr)、KOHTA(B)、ギル(G)、Karyu(G)と順にメンバーが登場した後、一際大きな歓声がキリトを迎え入れると、最新アルバム『FAUST』収録の「STOP THE TIME , YOU ARE BEAUTIFUL」でこの特別な夜は幕を開けた。後のMCでキリトから「懐かしい場所に帰って来たね」とあった通り、旧渋谷公会堂ではこれまで幾度とライブを行ってきたAngeloだが、昨年10月に生まれ変わった同会場での公演はこの日が初。キリトは3階席まで観客で埋め尽くされた場内を確かめるように見渡したかと思えば、「頭振れー!」と「A MONOLOGUE BY MEPHISTO」で早くもフロアにヘドバンの嵐を巻き起こした。序盤戦は『FAUST』の楽曲たちが並んだわけだが、その中に「NEW CENTURY BIRTH VOICE」を挟むという選曲は、生誕祭ならではのものだったと思えてならない。
中盤戦では、白銀の世界を思わす光が場内を包む中、バラードナンバー「光の記憶」をまっすぐに届ければ、「CRUELWORLD」「ACTIVATE RESONATE」を通して、私たちが生きるこの世界のリアルを伝える。さらに「色々溜まっていると思うから、お互いぶつけ合いましょう」というキリトの言葉から「MADMAN MAKE QUANTUM VARIATION」を皮切りに後半戦へと突入すると、弦楽器隊も前方へと繰り出し、フロアはより一層熱を帯びていくのだった。
アンコールでは、真っ赤に染まったステージでエモーショナルかつドラマチックな「Umbilical cord」が披露され、ベースのリフレインが印象的な「BUTTERFLY EFFECT」を経て、七色の光が場内を照らし出す中「声聴かせて」(キリト)と、「報いの虹」へ。一人ひとりに語りかけるように歌い、〈君がいるのなら 恐れなど感じない/迷いはしない〉とフロアを指差すキリトの姿が印象的だった。
ここで各メンバーからの言葉が届けられた。TAKEOから「歳を重ねるごとにパワーが漲ってくるキリトが羨ましくもあり、大好きです!」という告白があれば、KOHTAは「何度やっても楽しく、嬉しいものです」と。そしてギルは「Angeloの歴史をしっかりこの会場に刻んでいこうぜ」と告げ、Karyuは「今日は記念日なので、1年で一番記憶に残る日にしませんか」と投げ掛けたのだった。
キリトはバースデーライブに対して「半分以上は恥ずかしいんですが」と前置きしつつ、「気付けば48歳。前だけを見て突き進んできましたが、長い人生、色々なことがあって。未だに周りの人から過去のことを言われたりしますが、俺にとって大事なのは今ですから。過去はどうでもいい。今、そしてこれから創る未来だけが大切です。それをよく理解してくれているのは、大切な君たちです。そして引っ張っていくのはキリト。これからも年甲斐もなく、邪魔するものは蹴散らしていく」という頼もしい宣言が。そして「Script error」「PROGRAM」「Daybreakers」を連投したラストブロック。キリトが客席へ降りるという場面もありながら、熱狂と多幸感に包まれたこのステージは幕となったのだった。
キリトは「いい夜だった。キリトご満悦だよ。この夜を忘れない」と言うと、TAKEOは「もっともっと最高な景色を見ていこうな!」、ギルは「今年も思いっきり暴れていこうぜ!」、KOHTAは「最高の記念日、最高の盛り上がりでした!」、Karyuは「最高の景色です。俺も忘れませんよ。これを音源にぶつけますので、楽しみに待っていてください!」と述べ、終演と見せかけて「これで終わりませんよ! きっちり祝いますよ! 僕の大好きなお兄です」とKOHTAが音頭をとり、オーディエンスと共に「Happy Birthday」の大合唱とバースデーケーキでキリトの誕生日を祝福した。
「新しい48、49、50歳の姿を見せるから、これからも応援よろしくお願いします。好き放題やっていきますが、大切なものを守りながら、皆が笑顔でいられるように頑張るから、付いてきてください…とは言わない。付いて来い! 今日ここに来たお前たちに選択肢はない!」というキリトらしい愛情表現に対してオーディエンスが特大の歓声で応えると、「よし、わかった。連れて行ってやる」と笑顔を見せつつも、「でも、メンバーがいないと…」と呟いた場面は、今現在のキリト、そしてAngeloの関係性を象徴するものだったと感じる。
この日、キリトが拳を固く握り締める場面、満足気に頷く姿がいつにも増して多く見られたように思う。それは、Angeloというバンドの確かな強さと、より多くの愛情が注がれた特別な時間がもたらした結果だろう。今後のAngeloの動きとしては5月1日より全12公演に渡る全国ツアー、さらに6~7月にホールツアーの開催が決定している。それらのステージにおいても、愛に満ちた最高の景色が観られることを願って止まない。
文=金多賀歩美

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