STEREO DIVE FOUNDATION

STEREO DIVE FOUNDATION

【STEREO DIVE FOUNDATION
インタビュー】
待望の1stアルバムが示す
“想定外”から生まれる無限の可能性

楽曲提供やアニメ・ゲーム作品のBGMなど、作曲家としても活躍するR・O・Nによるサウンドメイキングプロジェクト、STEREO DIVE FOUNDATION(通称SDF)がついに1stアルバム『STEREO DIVE』をリリース! ファンの期待に応えまくるダンサブル&アグレッシブな作品の制作秘話から、2013年の始動以降に辿ってきた意外な道のりまでをR・O・Nが語る。

今の年齢になって“愛”という単語を
使えるようになった気がする

始動から7年を経て待望の1stアルバムが完成した今、感慨もひとしおなのでは?

そこは難しいところで。11月くらいから、あんまり記憶がないんですよ。気付いたら今日って感じで。

ええ! つまり、それくらいこもりきりで制作に没頭していたということですよね。

だから今日、久々ですよ、外に出たの。車に乗ったのも、ひと月以上振りじゃないかな。

それはだいぶ不健康な生活を…。

そうそう。しかも、スタジオが地下で、窓もなかったんですよ。“これは健康に悪いぞ!”ということで、朝は日光浴をしてました。ちょっと陽の下で、コーヒーを飲みながらボーッと(笑)。

かなり過酷な制作状況だったようですね。

何かに追われるように、必死に作っていた感じはありましたね。最初に“リード曲だけ先に欲しい”と言われて作ってみたら、“いや、もっと激しい曲がいいんじゃないか”という話になって、新たに「PULSE」を作ったり。

確かに「PULSE」はダンサブルかつアグレッシブで、文句なしにカッコ良い曲ですが、最初に作ったリード曲はもっと静かな曲だったんですか?

そうです。ちょっとお洒落な感じにしたいと思ったんですけど、既発のシングルを振り返ると激しいものが多いので、やっぱりそういうものを聴きたい方も多いのではないかという意見が多くてですね。まぁ、新曲が8曲…インスト抜いても7曲あれば、結局激しい曲も作るでしょうし、“じゃあ、先にやろう!”と。

そこにシングル4曲を加えて12曲という曲数は、つまり最初から決まっていたということですね。

はい。その曲数に合わせて、前から作りたかったものだったり、スタッフから提案のあった曲調だったりを作っていった感じですね。それもあって、今回はちょっと面白い作り方をしたんですよ。今までは1曲作って“はい、次!”っていう手法だったんですけど、ある程度の骨組みを作って、それぞれの曲が決まったら、まず全部に歌詞を書いていって。それを並べて全体像が見えた段階で先に歌を入れちゃって、それから各曲のアレンジをするっていう。だから、リード以外は同時進行するような作り方をしてました。

なぜそういう作り方を?

このほうが全体のバランスが見れるんですよ。1曲ずつ作っていると途中で“もうちょっとこういう曲も欲しかったな”って後悔しても巻き戻せないんで、そういうことがなるべくないようにと。これ、わりとBGM制作の時にやる作り方なんです。曲のバリエーション的に過不足ないように、全体を見ながら同時進行で書いていくっていうのは。

“激しいアルバムにしたい”とかっていう特定のコンセプトがあったわけではなく、むしろ、バランスの取れた作品にしたい気持ちが強かったんですね。そのおかげかタイアップのシングル曲も上手く馴染んで、“全曲ポップで全曲マニアック”といった印象がありました。

それはありがたいですね。どの曲も何かに使える感じにできた気はしていて…例えばこの曲をエンディングに使いたい”と言われたら対応できるように作ったところはあります。ただ、短期間で何曲も歌詞を書いたんで、似たような言葉遣いとか話が多くなったところもありますね。“笑う”っていう描写が3カ所くらい出てきてて、ちょっと笑いに飢えていたのかなぁ…と思ったり。

そもそも同じ人間が作っている以上、完全に違うことばかりを書くのは不可能ですよ。

タイアップとか提供曲だとテーマだったり、資料だったり、外から提示されるものがあるので、また違った感じの歌詞になったりするんですけどね。ただ、今の年齢になって“愛”っていう単語を使えるようになったっていうのは思ったかな。まぁ、ストレートに“愛してる”とは言わないですけどね。“愛することができるだろうか”的な感じ。

エレクトロな色の強い「Don’t let me down」も解釈によってはラブソングともとらえられますよね。

うん、実際これはそうでしょうね。

直接的な表現はまったくありませんが、そういった抽象的で聴き手の想像を刺激する物言いも、SDFの魅力なのではないかと今回のアルバムを聴いて感じました。

聴き手から見た時に、その人の立場で当てはまる余地を残した内容っていうのが好きなんですよ。だから、具体的な地名を出すとしても、例えば“逗子の公園”より“六本木の交差点”のほうが当てはまる率が高いだろうとか(笑)。

そういう意味で言うと、比較的イメージしやすい物語を歌っていて、リスナーが自分に当てはめられそうなものは「Coda」と「Linde」ですよね。ダンサブルなラインナップの中で、どちらもメロディーが際立つ曲ですし。

「Linde」に関してはところどころ自分の経験で、あとは創作ですね。僕は子供の頃にドイツに住んでいて、“Linde”というのも“リンデンバウム(=西洋菩提樹)”のことなんですけど、歌詞の中の波が出てくるのはオランダなんですよ。確かオランダから来たんですよね、リンデンバウムって。「Coda」のストーリーも誰にでもありそうなことじゃないですか。卒業とか、引っ越しとか。これは“みんなで合唱できるような曲が欲しい”っていうリクエストがあって作った曲になります。逆に、自分が作りたくて作ったのが「Blackout」。やっぱり暗くて激しいのが好きなんですよ。昔から“辛くて苦しい時はKOЯNを聴け!”みたいな暮らしをしてきたんで(笑)。

ダークで、壮大で、ロックで、なおかつ踊れる曲というのが、個人的には最高です。

いいですよね。ただ、恐らく一般受けは見込めない! だから、アルバムに入れるのは許されるけど、表立ってアニメのタイアップとかには厳しいんじゃないかな。

いずれにせよ4つ打ちだったり踊れる曲が多いのは、ファンには嬉しいです。

“バランスを見た”とか言ってるわりに4つ打ち多いんですよね(笑)。たぶん、このSDFというプロジェクトに求められているのは、そういうものなんだろうなと。
STEREO DIVE FOUNDATION
アルバム『STEREO DIVE』

OKMusic編集部

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