1月12日@国立代々木競技場第一体育館

1月12日@国立代々木競技場第一体育館

SUPER BEAVER、
代々木第一体育館にて
東日本では初となる
アリーナ公演を開催!

国立代々木競技場第一体育館に入って会場をぐるりと一望した時、グッと込み上げるものがあった。2020年1月12日、1万2000人が集い、この場所でSUPER BEAVERにとって東日本では初となるアリーナ公演を全員で観る。始まる前から感慨深い気持ちにはなったけれど、壮観という言葉が相応しいその光景を前にしても“SUPER BEAVERは、こんな広い場所でライブをするようになったのだな”とは思わなかった。“SUPER BEAVERは、今まで、これだけの人と本気で向き合ってきたのだな”と、人単位で思った。動員数や規模感では決して測れない、その場その時でしか起こりえない人と人との想い合い。渋谷龍太(Vo)がこの日も何度も繰り返し言葉にしていた“一対一の対峙”を、15年続けてきたからこそ満員で埋めることのできた広大な会場。そこで起きた1×1×1万2000の対峙が織り成す美しい出来事を、決して忘れないように綴ろうと思う。

オレンジの照明に照らされたステージに、上杉研太(Ba)、柳沢亮太(Gu)、藤原"31才"広明(Dr)、渋谷の4人が登場。彼らが放つ一音目、一言目を待ち望む観客たちがぐっと息を飲む。そうして静まり返った会場に、スポットライトを浴びた渋谷が歌った「それでも世界が目を覚ますのなら」の一節が響く。

撮影:日吉"JP"純平/取材:峯岸利恵
国立代々木競技場第一体育館に入って会場をぐるりと一望した時、グッと込み上げるものがあった。2020年1月12日、1万2000人が集い、この場所でSUPER BEAVERにとって東日本では初となるアリーナ公演を全員で観る。始まる前から感慨深い気持ちにはなったけれど、壮観という言葉が相応しいその光景を前にしても“SUPER BEAVERは、こんな広い場所でライブをするようになったのだな”とは思わなかった。“SUPER BEAVERは、今まで、これだけの人と本気で向き合ってきたのだな”と、人単位で思った。動員数や規模感では決して測れない、その場その時でしか起こりえない人と人との想い合い。渋谷龍太(Vo)がこの日も何度も繰り返し言葉にしていた“一対一の対峙”を、15年続けてきたからこそ満員で埋めることのできた広大な会場。そこで起きた1×1×1万2000の対峙が織り成す美しい出来事を、決して忘れないように綴ろうと思う。

オレンジの照明に照らされたステージに、上杉研太(Ba)、柳沢亮太(Gu)、藤原"31才"広明(Dr)、渋谷の4人が登場。彼らが放つ一音目、一言目を待ち望む観客たちがぐっと息を飲む。そうして静まり返った会場に、スポットライトを浴びた渋谷が歌った「それでも世界が目を覚ますのなら」の一節が響く。体育館ということもあってか、ステージのずっと先にある壁や天井に音と声が跳ね返り、贅沢な余韻を生み出した。そうした反響音含め、「閃光」のようなアッパーチューン、ダンスナンバー「irony」、何度も繰り返し聴き続けてきた「秘密」でも、彼らの音楽は変わらずにしっかりと、本当に驚くほど一音一音、一言一言が胸に入り込んでくる。これは、歌い方ひとつにしろ、メロディーに対する言葉の乗せ方にしろ、SUPER BEAVERの音楽が“あなたにきちんと届くこと”が大前提かつ最優先にしてきたからこその伝わり方だ。

そしてそれは、10年前に彼らがメジャーデビューした頃の楽曲「まわる、まわる」でも同じだった。メジャーからインディーズへ舞い戻った当時は、話として聞く以上の苦労があったのだろう。けれど、これだけの人の前で、当時の曲を“今ならあなたに伝えられると思った”と言って歌い鳴らす4人の姿は威風堂々としていて、“SUPER BEAVERが歩んできた道はこれで良かったんだ”と思わずにはいられなかった。というより、それは“これで良かった”と思うに至るまでの並々ならぬ努力を、今まで絶えず彼らがしてきた結果に他ならない。その背景が頭に浮かんだ状態で聴く《悲しい顔をしないで/君は君の/僕は僕の命を/生きて生きて/生き抜いて/その日を迎える》という歌詞は、どうしようもないほど胸にグッときた。《その日》を共に迎えることができて良かったと思わずにいられなかった。

ライブハウスだけでなく、昨年は初のホール公演を敢行した彼らは、その時も“ライブハウスとは違った向き合い方ができる場所での音楽を、あなたに提示できるようになりたい”という想いを打ち明けていた。その経験が彼らの音楽の行き届かせ方をより幅広いものにしたのだということを、観客に着席を促してプレイされた「your song」と「人として」で確信できた。SUPER BEAVERは、何ひとつ取りこぼすことなくここまで歩んできている――その事実を改めて感じたセクションだった。観客であるこちらが思う以上に、この光景を前にした4人は感慨深いものがあっただろう。“SUPER BEAVERをやっていて良かったと思った”と語った柳沢、自身の地元である代々木の地に凱旋的に来ることができて“ちょっと俺、ヤバい”と言葉を漏らした上杉。“まさかこの場所に立てるとは思ってなかった”との驚きを言葉にした藤原に対して、“お前は座ってるけどな”と茶化しながらも“まさか15年も続くとは思っていなかったです。本当にありがとうございます”と感謝の想いを切に伝えた渋谷。4人が音楽を続けてきてくれたこと、歌い続けてくれたこと、言葉では言い尽くせない観客の想いは拍手になって、長らくの間彼らに温かく降り注いだ。

そして、“後半戦スタート! ここからはライブハウスの幕が上がるぜ!”という渋谷の合図をきっかけに、「歓びの明日に」「予感」や「東京流星群」、さらに「嬉しい涙」と続けてプレイ! ギアチェンジしたかのように一層強く沸き上がる歓声、シンガロングの渦、風すらも起こしそうな勢いで起こったハンズアップ――ライブハウスで観る時となんら変わらない熱が、広大な会場の中に生まれていった。場所がどこであろうと、SUPER BEAVERは変わらない。そのことが無性に嬉しかった。そして、“生きていて良かったと思わせてくれたあなたの、「生きていて良かった」になりたいです” “地に足つけて精進して、バチバチにかっこいいバンドマンをこれからもやっていくんで、安心してついてきてください”という決意表明をし、ラストには“あなた”に向けためいっぱいの想いが詰まった「全部」、そして「美しい日」が演奏された。

熱望されたアンコールで届けられた「シアワセ」は、彼らが不安と葛藤に苛まれている頃に生まれた楽曲だ。2018年に行われた日本武道館公演で同曲をプレイする際に、この曲が“メジャー時代に、胸を張って演奏してきた唯一の曲”と紹介されていたことを思い出す。SUPER BEAVERの真面目さと誠実さがなければ、きっとこの曲を全員で、こんなにも素晴らしい響きで鳴らすことはできなかっただろう。「シアワセ」が演奏される前には、スクリーンでの映像を通じて、結成15周年を祝うバンド史上最大規模となる全国ツアーが発表された。そこにはライブハウス、ホール、さらには横浜アリーナでの2デイズの文字もあった。全部背負って、抱えて、落とさずに、縁と愛を持ってきたSUPER BEAVERは、今年も、来年も、この先もずっと、自分たちにとって大事なものを見落とすことなく歩んでいくはず。これから何度も訪れるのであろう、今日のような美しい日を彼らと共に迎えられるように、自分もしっかりと生きて行こうと思えた一夜だった。

撮影:日吉"JP"純平/取材:峯岸利恵

【セットリスト】
1.それでも世界が目を覚ますのなら
2.青い春
3.閃光
4.ラヴソング
5.irony
6.正攻法
7.秘密
8.まわる、まわる
9.your song
10.人として
11.歓びの明日に
12.予感
13.27
14.東京流星群
15.嬉しい涙
16.全部
17.美しい日
<ENCORE>
EN1.シアワセ

【ライブ情報】
『SUPER BEAVER 自主企画 「現場至上主義 supported by TOWER RECORDS」』
3月06日(金) 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
出演:SUPER BEAVER / ATATA / The Birthday

『SUPER BEAVER 15th Anniversary 都会のラクダ TOUR 2020 ~ ラクダの原点、ピーポーパーポー ~』
4月10日(金) 千葉・千葉LOOK ※対バン
4月18日(土) 東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN ※ワンマン
4月19日(日) 東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN ※ワンマン
4月26日(日) 神奈川・神奈川県民ホール ※ワンマン
5月09日(土) 岡山・岡山市民会館 ※ワンマン
5月11日(月) 東京・Zepp Tokyo ※対バン
5月14日(木) 愛媛・松山 WstudioRED ※対バン
5月16日(土) 高知・高知 キャラバンサライ ※対バン
5月22日(金) 京都・ロームシアター京都 ※ワンマン
5月23日(土) 奈良・なら100年会館 ※ワンマン
5月28日(木) 静岡・Live House浜松 窓枠 ※対バン
5月30日(土) 長野・長野市芸術館 ※ワンマン
6月03日(水) 富山・MAIRO ※対バン
6月04日(木) 岐阜・club-G ※対バン
6月12日(金) 佐賀・Live House GEILS ※対バン
6月14日(日) 宮崎・WEATHER KING ※対バン
6月18日(木) 青森・青森Quarter ※対バン
6月19日(金) 秋田・秋田Club SWINDLE ※対バン
6月21日(日) 福島・郡山Hip Shot Japan 8 ※対バン
6月28日(日) 北海道・苫小牧ELLCUBE ※対バン
6月30日(火) 北海道・北見ONION HALL ※対バン
7月02日(木) 北海道・釧路NAVANA STUDIO ※対バン
7月03日(金) 北海道・帯広MEGA STONE ※対バン
7月05日(日) 北海道・Zepp Sapporo ※ワンマン

『SUPER BEAVER 15th Anniversary 続・都会のラクダ TOUR 2020 〜 ラクダの前進、イッポーニーホー 〜』
9月05日(土) 香川・高松festhalle
9月06日(日) 香川・高松festhalle
9月10日(木) 福岡・Zepp Fukuoka
9月11日(金) 福岡・Zepp Fukuoka
9月18日(金) 新潟・新潟LOTS
9月19日(土) 新潟・新潟LOTS
9月26日(土) 広島・BLUE LIVE広島
9月27日(日) 広島・BLUE LIVE広島
10月10日(土) 宮城・仙台ゼビオアリーナ
10月11日(日) 宮城・仙台ゼビオアリーナ
11月02日(月) 大阪・大阪城ホール
12月06日(日) 愛知・名古屋ガイシホール
12月08日(火) 神奈川・横浜アリーナ
12月09日(水) 神奈川・横浜アリーナ

◎ディスクガレージ対象公演チケット情報ページ
http://bit.ly/2u1QWmY
1月12日@国立代々木競技場第一体育館

【ライブ情報】

『SUPER BEAVER 自主企画 「現場至上主義 supported by TOWER RECORDS」』
3月06日(金) 東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
出演:SUPER BEAVER / ATATA / The Birthday

『SUPER BEAVER 15th Anniversary 都会のラクダ TOUR 2020 ~ ラクダの原点、ピーポーパーポー ~』
4月10日(金) 千葉・千葉LOOK ※対バン
4月18日(土) 東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN ※ワンマン
4月19日(日) 東京・TACHIKAWA STAGE GARDEN ※ワンマン
4月26日(日) 神奈川・神奈川県民ホール ※ワンマン
5月09日(土) 岡山・岡山市民会館 ※ワンマン
5月11日(月) 東京・Zepp Tokyo ※対バン
5月14日(木) 愛媛・松山 WstudioRED ※対バン
5月16日(土) 高知・高知 キャラバンサライ ※対バン
5月22日(金) 京都・ロームシアター京都 ※ワンマン
5月23日(土) 奈良・なら100年会館 ※ワンマン
5月28日(木) 静岡・Live House浜松 窓枠 ※対バン
5月30日(土) 長野・長野市芸術館 ※ワンマン
6月03日(水) 富山・MAIRO ※対バン
6月04日(木) 岐阜・club-G ※対バン
6月12日(金) 佐賀・Live House GEILS ※対バン
6月14日(日) 宮崎・WEATHER KING ※対バン
6月18日(木) 青森・青森Quarter ※対バン
6月19日(金) 秋田・秋田Club SWINDLE ※対バン
6月21日(日) 福島・郡山Hip Shot Japan 8 ※対バン
6月28日(日) 北海道・苫小牧ELLCUBE ※対バン
6月30日(火) 北海道・北見ONION HALL ※対バン
7月02日(木) 北海道・釧路NAVANA STUDIO ※対バン
7月03日(金) 北海道・帯広MEGA STONE ※対バン
7月05日(日) 北海道・Zepp Sapporo ※ワンマン

『SUPER BEAVER 15th Anniversary 続・都会のラクダ TOUR 2020 〜 ラクダの前進、イッポーニーホー 〜』
9月05日(土) 香川・高松festhalle
9月06日(日) 香川・高松festhalle
9月10日(木) 福岡・Zepp Fukuoka
9月11日(金) 福岡・Zepp Fukuoka
9月18日(金) 新潟・新潟LOTS
9月19日(土) 新潟・新潟LOTS
9月26日(土) 広島・BLUE LIVE広島
9月27日(日) 広島・BLUE LIVE広島
10月10日(土) 宮城・仙台ゼビオアリーナ
10月11日(日) 宮城・仙台ゼビオアリーナ
11月02日(月) 大阪・大阪城ホール
12月06日(日) 愛知・名古屋ガイシホール
12月08日(火) 神奈川・横浜アリーナ
12月09日(水) 神奈川・横浜アリーナ

◎ディスクガレージ対象公演チケット情報ページ
http://bit.ly/2u1QWmY

OKMusic編集部

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