「小さな赤い灯」を守り続ける。スピッツが灯す『スカーレット』

「小さな赤い灯」を守り続ける。スピッツが灯す『スカーレット』

「小さな赤い灯」を守り続ける。スピ
ッツが灯す『スカーレット』

歌い継がれる名曲ラブソング「スカーレット」

1988年に結成された4人組ロックバンド『スピッツ』。
『空も飛べるはず』や『チェリー』、『楓』など数々の名曲を発表し、現在でも絶大な人気を誇る彼らの15枚目のシングル『スカーレット』の歌詞の解釈について考察していきます。
1997年に発売し、オリコンランキングでは『チェリー』、『渚』と続き、第1位を獲得しました。
『スカーレット』は、翌年に発売されたアルバム『フェイクファー』にも収録されています。
小泉今日子と小林薫主演のドラマ『メロディ』の主題歌に起用され、時を経て2012年にもCMソングとして起用されるなど、度々話題となったスピッツの名曲の1つです。
歌詞では「君」との甘い恋模様を描いており、主人公の「僕」が少し弱気な気持ちを抱えつつも、愛する気持ちというぶれない気持ちを歌っています。
寒がりな2人を暖める灯の色

タイトル『スカーレット』とは、色の名前で、JISの色彩規格では「あざやかな黄みの赤」とされています。
では、『スカーレット』という色の名前と、歌詞の内容がどのように関連しているのでしょうか。
スカーレット 歌詞 「スピッツ」
https://utaten.com/lyric/ja00002956
サビで繰り返される『小さな赤い灯』が、タイトル『スカーレット』の由来であると予想されます。
「君」と「僕」の愛情の「熱」のこそが『赤い灯』であり、逆にその「赤い灯」がどんなに小さくなろうとも灯し続けていくことこそが2人の愛情のために必要なことなのだということなのではないでしょうか。
僕のありのままを伝えたい

スカーレット 歌詞 「スピッツ」
https://utaten.com/lyric/ja00002956
恋している時には、不安は付きものです。
ずっと愛しているからこそ自分が本当に伝えたい言葉を受け止めてくれるかどうか不安になる時があるのではないでしょうか。
信じあってはいるものの「ありのまま」を伝えたり、見せたりするのは怖いものでしょう。
それでも愛する「君」だからこそ『崩れ落ちそうな言葉』を伝えたい。
そしてそんな言葉を伝えた後も、変わらずに微笑んでほしい、という愛情ゆえの願いがこの歌詞には込められているのではないかと考えることができます。
小さくても消えないように

スカーレット 歌詞 「スピッツ」
https://utaten.com/lyric/ja00002956
恋する2人の日々に伴う「喜び」や「悲しみ」の感情は、愛情を深めていきます。
しかし時には、その感情がマイナスな方向に向かっていってしまう時もあるでしょう。
そんな不安定な、『寒がり』な2人だからこそ、心を暖めてくれる『スカーレット』色の「灯」が必要であり、その灯が消えないように守り続けていくという覚悟が、この楽曲の歌詞の意味なのではないでしょうか。
TEXT 桶木英明
▼こちらの記事も合わせて読みたい関連記事
【特集】幸せは全部スピッツの歌の中にある!珠玉のBESTソング3選
https://utaten.com/specialArticle/index/3583
【関ジャム】スピッツ特集!プロも恐れるスピッツの才能!
https://utaten.com/specialArticle/index/4271

UtaTen

歌詞検索・音楽情報メディアUtaTen

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着