新章の幕開けを高らかに告げる、いき
ものがかり最新作『WE DO』
いきものがかりとしての喜びを再発見す
るために必要だった“放牧”
「この2年間、3人それぞれに多くの気づきと出会いに恵まれました。そしてなにより、これまでとこれからについて、3人だけで言葉を交わす時間をたくさんとることができました。 もっとこの3人でいきものがかりを楽しみたい。 そして、その楽しさを僕ら以外の、たくさんのひとたちにも面白がってもらいたい。 ちょっとお調子者が過ぎるかもしれませんが、今は素直に、そんな風に思っています。」 (「集牧宣言」より引用)
ボーカルの吉岡聖恵は、2018年10月に自身のボーカリストとしての可能性に挑戦したカバーアルバム『うたいろ』をリリース。山下はテレビ神奈川『ミュートマ2』内でレギュラーコーナー「山下穂尊です。」を担当したり、ウォーカープラス紙上での連載をまとめたエッセイ集『いつでも心は放牧中』を出版したりと、音楽活動だけにとどまらず多方面で活躍。そして、リーダーの水野は関ジャニ∞や大原櫻子から和田アキ子、石川さゆりまで、幅広い歌手/グループに楽曲を提供し、“放牧”期間中に作った曲は約60曲にも及んだという。
大きく音楽性の幅を広げた『WE DO』
冒頭の「WE DO」では勇壮なホーン隊を全編に配置し、ビッグバンド的なサウンドを展開。「STAR LIGHT JOURNEY」は、フィル・スペクターから大瀧詠一までを髣髴させるウォールオブサウンド風味。その他にも、言葉と音の両面で簡潔で親密な表現を追求したバラード「あなたは」、三拍子のワルツ「太陽」、オリエンタルなディスコナンバー「しゃりらりあ」と、曲調は多岐にわたる。メンバー全員がバランス良くソングライティングを手掛けたことで、3人の描くトライアングルが一回り大きく、力強くなった印象だ。
いきものがかり自身を重ね合わせたスト
ーリーとメッセージ
この楽曲を皮切りにした“集牧”後の一連の配信シングルは、これまで通りタイアップ先との同調性が意識されつつも、いきものがかり自身の状況や思いも重ね合わせた仕上がりへと変化している。“集牧”後の第一弾シングルとなった「WE DO」では、自信に満ちた再スタートが明快に綴られており、高いテンションそのままにニューアルバムのタイトル&オープニングを飾ることになった。
また、「歌いはじめよう ぼくらの声は だれかを愛するためにあるんだ」「語りはじめよう ぼくらのことを わかりあうために つながるために」と歌われる「SING!」は、いきものがかりで歌うことの喜びを再発見した吉岡の真っ直ぐなボーカルと相まって、自らを反映することに肯定的な意義を見出した決意宣言のようにも聴こえる。あくまで“曲”を伝えるため、より多くの人に届けるために、グループとしての存在感を主張してこなかった彼らは、再出発を経て自らに課した縛りを解き放ち、もっと自由な可能性を追求し始めたのだ。
20年の時に思いを馳せて、変化を恐れず
に新章へ
いきものがかりがいない間にも、J-POPのシーンは刻一刻と変わり続けてきた。ずっとJ-POPという言葉にこだわってきた彼らが、“集牧”後のリリース形態として、CDではなく配信限定という形を選んだという事実にも、音楽シーンの変化は表れているだろう。ただ、いきものがかりの3人は「普遍性」の大義名分のもとに自身のポジションを守るのではなく、変わり続け、挑戦し続けることでJ-POPの“今”を更新しようとしている。ニューアルバム『WE DO』は、そんな彼らの決意が詰まった、新章の幕開けを高らかに告げる作品なのである。
<リリース情報>
「WE DO」
2019.12.25 release
通常盤[CD]
ESCL-5315 ¥3,000+税
初回生産限定盤[2CD]
ESCL-5313~4 ¥4,200+税
■いきものがかり公式サイト:
http://ikimonogakari.com/
新章の幕開けを高らかに告げる、いきものがかり最新作『WE DO』はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
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ミーティア
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