冬の名曲「Winter,again」GLAYが描く雪景色とは

冬の名曲「Winter,again」GLAYが描く雪景色とは

冬の名曲「Winter,again」GLAYが描く
雪景色とは

ノスタルジーと愛郷

Winter,again 歌詞 「GLAY
https://utaten.com/lyric/ja00007503
北国の厳しい冬を描いた情景に、自らの古い記憶を重ね合わせるような言葉選びが素晴らしい。
今までこの「歴史の深い手」というのは、彼らの父や母、祖父母を象徴するキーワードだと思っていた。しかし今回、それ以上の意味も込められているのではと気がつく。
北海道と言えば、先人達の開拓により発展した土地だ。北の大地を発展させた彼らの功績は大きい。
「強く生きてる者」は、自分と共に幼き日々を過ごした人々だけでなく、それ以前に自身の故郷を築き上げた者達、そして現在までにその土地に根付いたすべての人々を示しているのではないか。
幼き日の思い出を懐かしむと共に、故郷への大きな愛を感じさせるフレーズに思えるのだ。
人々の心に残る伝説のサビ
Winter,again 歌詞 「GLAY」
https://utaten.com/lyric/ja00007503
決して難しい言葉ではないのに、メロディに重ねたそれは人の心に突き刺さり震わせる。非常にドラマチックなフレーズである。
自分が幼少期を過ごした場所は、それは綺麗な景色を持っている。しかし、それを伝えたい相手は今傍にいない。逢いたいという思いだけが募り、その寂しさを消すことはできない。
有名な『津軽海峡冬景色』のように、雪と言えばもの悲しさの代名詞として使われがちなもの。しかし、この楽曲の雪景色はそんな寒々しさだけではない。むしろ、この恋心を更に情熱的なものに感じさせる。

Winter,again 歌詞 「GLAY」
https://utaten.com/lyric/ja00007503
彼らはいつかその雪景色を二人並んで見つめるのだろうか。そうして二人で作る思い出はすべて、雪原の足跡のように二人の心に残る。
もし同じような意味合いの歌を沖縄出身のアーティストが作るとしたら、このような雪景色の表現はもちろん無かっただろう。
彼らには素晴らしい自然の中で培った感性があるように、GLAYには「雪」が育んだ心がある。生まれ育った街の美しさを最も印象深く伝えるために「雪」は必要不可欠だったのだ。
そんな冷たい「雪」に対比するように描かれた熱情的な恋。これはきっと北国で育ち、冬の厳しさと美しさを両方知る彼らだからこそ生み出し、表現できた楽曲なのだろう。
【特集】GLAYが歴史を塗り替えた日 伝説の20万人ライブを振り返る
https://utaten.com/specialArticle/index/4226
TEXT 島田たま子

アーティスト

UtaTen

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