田﨑あさひ

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【田﨑あさひインタビュー 2】24歳は
自分の中で大きな節目「初めて友達で
結婚するという子が出たときにすごく
ズシンときて…」

二人組音楽ユニット・Bitter & Sweet田﨑あさひさんが、24歳の誕生日である11月20日にバースデーライブ『第一回 田﨑あさひ ひとり紅白歌合戦』を開催する。インタビュー第2回では、田﨑さんが考える“24歳像”を中心に語ってくれた。

バースデーライブの詳細を語ったインタビューPart.1
--20日で24歳になる田﨑さん。前回のインタビューでは、23歳から24歳というのは自分の中で大きな節目、と語ってくれましたが、その理由は?
「自分がその立場に置かれているからそう感じるのかもしれませんが、24歳って、見ていて確実に大人という年なのかなと」
--もう少女っぽさは完全になくなると?
「『社会の波にもまれて頑張っています』というイメージです」
--23歳だとまだ新入社員のフレッシュ感はあるけど、24歳はそれがなくなって、一人前として扱われる……。
「そうです、そうです」
--昨年地元・長崎の友達が上京してきたり、その友達を通じて交流が広がり、一般の人の友達が増えたという話がありましたが、この一年は?
「意外と友達と会う機会が少なくなりました。3月にメジャー第2弾シングルをリリースさせてもらって以来、たくさんライブをさせてもらったりしていたので」
--じゃあ、23歳の1年間は昨年ほど付き合う友達の幅が広がったわけではなく……。
「北海道に1週間行っていたり九州にも行ったり、全国各地をライブで回らせてもらっているので、(Bitter & Sweetの長谷川)萌美ちゃんやマネージャーさんといる時間が長かったです」
--逆に?
「そう、結成当初の頃のような感じです。ライブの打ち合わせが多かったり」
--昨年は付き合う友達の幅が広がった分、書く詞や曲に反映されることもあったと語っていましたが……。
「その分本を読む機会が増えて、そこからインスピレーションを得て書くことがが増えました」
--詞を書き始めたころの方法に戻った感じですね?
「そうですね。作り方としてはまた最初の頃に戻ったのかもしれません。本の中の登場人物を通して、そういう考え方もあるんだと発見できたり、自分が発想するものと全然違う世界を表現できることもあります」
--今回のバースデーライブでは、自作曲の披露もあるんですよね。
「カバー曲だけでなく自作曲も歌っていきたいなと。私も“紅組”のひとりとして参戦したいと思います」
--自作曲だけで臨んだ昨年のバースデーライブのとき、好評だったら今後も自作曲だけのライブもやっていきたいという話もありました。
「自作曲だけのライブというのは、自分の大きなテーマの一つなのですが、このバースデーライブについていえば、毎年いろんな試みをしていきたいと思っています。昨年のバースデーライブが終わってから、来年何をしたいなというのはちょっと考えていて。もしかしたら今年のライブが終わったら、来年これをしたいという構想が湧いてくるかもしれません」
--バースデーライブについては年中アイデアを考えている感じですね(笑)。
「そうですね。なんか、いろんな方のライブを見させてもらっている中で、『あ、こういうやり方があるんだ』とか、刺激を受けたときには特にアイデアが浮かびます」
--それにしても1年前から考えるというのはすごい。
「二人で一つのライブを考えるのに2ヶ月かかっていたものを、一人で作るとなると、より慎重になっちゃうのでそれくらい前からになります」
--ちなみに今のBitter & Sweetのライブってセットリストや構成などは自分たちで考えているんですか?
「はい。もうここ数年そんな形ですね」
--改めて、24歳になるにあたっての思いについて話戻すと……。
「最近は焦りを感じていた時期があって、なんの焦りか自分でもわからないんですけど、友達から話を聞いたりするだけでも、もっと頑張らなければいけないという歳なのかなと実感します。新入社員だと周りの先輩が支えてくれたり、というのもあるのかもしれないけれど、24歳になればだんだん環境にも慣れて、自分の意見も主張していかなければならない歳なので、守られているだけではない、自分から発することによって、責任の重さを実感する歳なのかなと思っています」
--3年くらい前にも「焦り」の話がありましたが、それって「なかなかリリースができない」「メジャーデビューができない」「思うように知名度が上がらない」といった、仕事の面で具体的に見えていることが多かったと思いますが、でも今は?
「漠然としていますよね」
--アーティストとして、そして女性としての生き方みたいな?
「友達に彼氏ができたとか、最近うまくいかないとか、別れたという話を聞くこともあるし、『今度結婚するんだ』という話も聞いて、周りは私が全然知らない世界を知っている気がします。ただ、そのことで刺激がもらえることもあって。そのときに書きたいなと思って書いた曲は何年か前の曲と比べると全然違って、前は背伸びを随分していたかもしれないけど、等身大になってくるのかなと」
--24歳って周りで結婚する人が出てきたりだとか、恋愛で大きな展開が生まれたり……という年代なのかも?
「ちょうど付き合って2年目くらいのカップルとか。これからどうなるんだろうという……。周りが結婚というものについて具体的に視野に入って、今年私の友達で初めて結婚するという子が出たときに、すごくズシンときて。そのズシンというのは焦りという意味ではなくて、今までその子とお話ししてきてどんな子かというのも知っているし、嬉しさもあるし、『ああ、もうそういう年になったんだな』と、私自身が受け止める重さでしたね」
--自分自身が今結婚を意識しているということではなく?
「はい、全然なく……」
--周りの同年代の女性の生き方に対して、自分はまだ違うところにいるな、と。
「改めて実感させられる年でしたね。そういえば、長崎で同じ学校だった子と久しぶりに東京で会ったんですけど、その子は今年長崎から上京してきて、ずっと仕事を頑張ってきた子なんですけど、そういう人と会うと私もすごく嬉しくなります」
--自分は周りの働く女性と比べると、まだまだと思えることもあるかもしれませんが、ライブの構成を考えたり、自分の意見を出したり、という話は、同年代の友達からみたら、すごい!と思えることなんでしょうね。
「そうなのかな。自分の意見を言えたり、自分の仕事に誇りを持っている方というのはすごく輝いているなというのは、この歳になって改めて実感しています」
--田﨑さんも、自分の仕事の中で意見は言うし、自分の仕事にプライドを持っていると思うんですけど、もう一段ステップアップして、「私は歌手やってます」と高らかに言えるような自信ができればいいのかも。
「そうですね。そういうのを言えたら。何年か前に、『職業はなんですか?』と聞かれたときに、『歌手です』と答えられない自分がいて。歌は歌っているかもしれないけど、そこまで知名度はないので、自分が言っていいのかなという思いがあったんです。でも昨年の終わりくらいかな、ファンの方たちからも『言ったもん勝ちだよ』と励まされて、自分自身おずおずとしていたら、自分の気持ちも縮こまっちゃうなと思って、最初は言うのに勇気がいったんですけど、『自分は歌手なんだ』と口に出そうと思うようになりました。やはり“言霊”って大きいなと。自分自身にとって励みにもなるし、だったらもっと言っていかなければ、自分から発信していかなければなと、思いました」
--気持ちの部分って大きいですからね。
「はい。今もちょっと自信をもって言えないときもあるんですけど、でも職業欄を記入することがあれば、『歌手』と記入しています。堂々と言えるくらい頑張っていきたいなと思います。自分が胸を張っていないと、応援してくださる側もどうしていいのかわからなくなるので、私が迷ってたらいけないなと思います」
--今後の目標については?
「定まってる目標は自作曲のリリースです。それはCDであれ、配信であれ、どんな形でもいいから、広くみなさんに聴いていただきたいと思っています。今までは私が書きたい曲、作りたい曲というのを形にしていたんですけど、Bitter & Sweetが歌う曲、Bitter & Sweetに合う曲ということになるのかな、それを特に意識して。今作っているのは、二人で歌うことで合う曲や歌っていて心地いい曲ということを意識しています」
--受け入れられやすい曲というのも意識しながら?
「そうですね。キャッチーな曲で。ちょっとひねっているような曲もたまには作りたいなと思ったりするんですけど、わかりやすさを意識して、実体験でもそうじゃなくても、わかりやすく、二人に合う曲、『二人に』というのが大事なポイントなので」
--以前は曲を書いているときにはまり込んで、なかなか書けずに苦しんだ思いもしたと言っていましたが、最近では?
「ぴったりの言葉が浮かばなくてもとりあえず書く、どうしても浮かばないときは無理に書こうとしない、というのが最近の傾向です。今まではしっくりくる言葉が出てくるまで、その先には進まないというやり方だったんですけど」
--その場合ははまり込みやすそう。
「本当に、下手したらはまり込んで1ヶ月くらい過ぎてしまうこともありました。最近はタイトルだけ決まったらいったん置いておいて、また書きたいことがいろいろ浮かんできたときに手をつけたり。実は昨日一曲書き上げたんですけど、それは6月にタイトルだけ決めていた曲で、昨日急に思い立って書き上げました。言葉にならなくても今思うことは書き留めて。それをあとで改めて整理すればいいやと。とりあえず、思いついたときに書くということを心掛けています」
--ときには、後から冷静になって読んでみると、『あれ、なんでこんなこと考えてたんだろう』と思うこともあるのかも。
「あります、あります。『なんでこんなこと考えてたんだろう。これ本当に私が書いた言葉?』ってということが(笑)」
--さて来年で上京してはや9年目になります。故郷を離れて随分長くなりましたが、これからもずっと東京で活動していくことになりそう?
「そうですね、ずっと東京かな。自分にとって活動しやすい場所です!」
田﨑さんのバースデーライブ『第一回 田﨑あさひ ひとり紅白歌合戦』は11月20日(水)、東京・KIWA TENNOZにて開催。18時30分開場、19時開演。
〈プロフィール〉
田﨑あさひ●1995年11月20日生まれ、長崎県出身。2012年『第2回FOREST AWARD NEW FACEオーディション』でグランプリを受賞したことをきっかけに2013年にソロデビュー。
2013年に長谷川萌美と二人でBitter & Sweetを結成し、2014年にインディーズデビュー。2017年5月に『幸せになりたい。/写真には残らないシュート』でメジャーデビュー。今年3月には、メジャー2ndシングル『遠いところへ行くのでしょう/ラブストーリーは始まらない』をリリースした。

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