ベテラン勢から大人数ユニットまで、
バラエティに富んだアクトの競演が幕
張を燃え上がらせた!『ランティス祭
り2019』DAY2詳細レポート

個性あふれる多彩なアーティスト達を擁して、アニメソング界でその存在感を見せつける音楽レーベル・ランティス。1999年に設立した同レーベルが、2009年の設立10周年以来5年ごとに開催している大型ライブイベント『ランティス祭り』が、この令和元年に20周年を迎えるということで華々しく開催された。6月21日(金)~23日(日)に幕張メッセ9~11ホールで開催されたこのイベントから、ベテラン勢や人気声優陣、そしてゲーム&アニメから生まれた大人数ユニットなどバラエティに富んだ面子が勢ぞろいした二日目の様子をレポートする。
存在感満点のメンバーが揃ったライブ序盤戦
開演時間が近づき、大型スクリーンには所属アーティストが総登場するランティス祭りのイメージソング「Starting STYLE!!2019」のPVが流れ、続いて激しいビートと真っ赤なライティングと共に、本日の出演陣紹介映像が流れると、満場のファンも赤いコンサートライトを輝かせてそれに応え、真っ赤に染まった会場内のボルテージは一気に高まっていく。
ステージを照らすライティングが青に変わり、オープニングアクトのfhánaが登場。激しいビートと共に『ウィッチクラフトワークス』OP主題歌「divine intervention」がスタートすると、ファンもコンサートライトを青に切り換えて会場がオープニングから一転して深く明るい青で満たされた。そして曲調が一転して、じっくり聴かせるナンバーとなる『天体のメソッド』EDテーマ「星屑のインターリュード」を歌い上げると、ボーカルのtowanaが「15周年のランティス祭りでデビューした時は右も左もわからないまま、緊張感と高揚感を味わった」と思い出と共に20周年のステージに立てた喜びを語った。
そして「みんな自由に楽しんで下さい!」という言葉と共に、『小林さんちのメイドラゴン』OP主題歌「青空のラプソディ」がスタート。客席がドラゴンを意識したような緑と黄色のコンサートライトに染まる中、ステージと客席が一体になって盛り上がりながら「ランティス祭り2019」の幕は上がった。
青く染まるステージにスポットライトがあたり、そこに照らし出されたのは2002年からランティスと共に歩んできたMinami。運命に抗い戦う様を歌った『レガリア The Three Sacred Stars』エンディングテーマ「Patria」を力強いボーカルで歌い上げ、17年間お世話になっていつも支えてくれるランティスのスタッフと応援してくれるファンへの感謝を語った。
続く2曲目は「たくさんあって迷ったけど、いちばん最初の曲で」という言葉と共に、自身の原点でもある『君が望む永遠』主題歌「Rumbling hearts」が始まると、会場を震わせるような歓声が。そしてサビではファンと共に声を合わせて歌うなどして、彼女がランティスと共に歩んだ歴史を感じさせるステージとなった。
3番手はTVアニメ『響け!ユーフォニアム』の黄前久美子役・黒沢ともよ、加藤葉月役・朝井彩加、川島緑輝役・豊田萌絵、高坂麗奈役・安済知佳によるユニット「北宇治カルテット」。劇中同様に北宇治高校の制服をそれぞれの着こなしで身につけ、エンディングテーマ「トゥッティ!」を、ステージ全体を使い切りながらのパフォーマンスと共に熱唱。そして自己紹介と合わせて現在公開中の映画『誓いのフィナーレ』や、製作が決定した新作シリーズ「三年生編」をアピールした。
ネット配信からデビューしたニューフェイス・たぴみるが4番手に登場。白とライトグリーンのコスチュームに身を包んで『ハイスクールD✕D HERO』エンディングテーマ「モテないくせに(`;ω;´)」を元気に歌い上げた。
MCでは幕張メッセのライブはこれが二度目で、最初は緊張してMCが飛んだことなどを明かして「優しく見守ってほしい」と笑いを誘う。そして「アニメは好きかー!? 音楽は好きかー!? ランティスは好きかー!?」と客席とのエールの交換からの、エゴサーチ好きだから感想ツイートよろしくと配信出身らしいアピールで締めくくった。
歴代アイカツの面々が日替わりで登場
今回の『ランティス祭り2019』では、各日ごとに歴代「アイカツ!」シリーズの面々が登場するという、同シリーズのファンには嬉しいプログラムが組まれていた。DAY2に登場するのは、現在放映中の『アイカツフレンズ!』の面々だ。
1曲目には友希あいね役・松永あかね&湊みお役・木戸衣吹の「ピュアパレット」と、蝶乃舞花役美山加恋&日向エマ役・二ノ宮ゆいの「ハニーキャット」の4人が登場し、『アイカツフレンズ! 』2ndシーズン主題歌「ひとりじゃない!」を、劇中そのままの元気なパフォーマンスで熱唱。客席もそれぞれの推しアイドルのイメージカラーのコンサートライトを振りかざし、会場を極彩色に染め上げて声援を送る。
曲が終わると、ステージには白百合さくや役・陶山恵実里&白百合かぐや役・桑原由気の「リフレクトムーン」、神城カレン役・田所あずさ&明日香ミライ役・大橋彩香の「ラブミーティア」、天翔ひびき役・日笠陽子、アリシア・シャーロット役・大西沙織、春風わかば役・逢来りんが登場し、計11人の「BEST FRIENDS!」が勢ぞろい。
「熱いフェスということで、皆さんと一緒に踊りたいと思います!」ということで、曲の前に会場全体での振り付けレッスンがスタート。隣同士の観客で体を曲げてハートマークを作る振り付けの練習では、メンバーから「男同士だとキツイな!」「みんなフレンズだから!」とのやりとりも飛び出して会場が笑いに包まれる一幕も。
そうしてスタートした2曲目は、作品を象徴する劇中歌「アイカツフレンズ!」。ステージ全体に11人が広がり、さらにトリオやコンビでのアクションも織り交ぜた華やかなパフォーマンスが展開。そこに先ほど練習した振り付けで観客達も加わり、アニメと同様の幸せな空気に満ちたステージとなった。
以前の名義となるUR@Nの時も含めると、すべてのランティス祭りに参加しているアーティストの一人であるAiRIが、『TARI TARI』オープニングテーマ「Dreamer」で登場。
湘南や江ノ島などの海辺が舞台だったアニメに合わせて、ファンも海をイメージした青いコンサートライトで応援してくれたことに、MCで感動と感謝の言葉を贈るAiRI。そして次のアーティストをファンと共に呼び込んだ。
「今なら怒られないと思うので、みんなで『めぐちゃん!』で!」
満場のめぐちゃんコールと共に現れたのは声優の緒方恵美。白のロングコート&黒のロングスカーフで凛とした雰囲気を漂わせながらも「どうも、めぐちゃんです」とコールに応えて場内には大歓声が。それを受けながらAiRIとバトンタッチをして、彼女のソロステージが始まった。
客席に背を向ける緒方恵美の姿に場内の空気に緊張感がみなぎる中、彼女の唇から『新世紀エヴァンゲリオン』主題歌「残酷な天使のテーゼ」の歌い出しが紡ぎ出されると一気に大歓声が湧き上がった。今回披露された楽曲たちは、2007年、2017年に、それぞれリリースされたアニソンカバーアルバム『アニメグ。』『アニメグ。25th』に収録されたアニソンカバー楽曲であり、一曲目が終わると、今度は真っ赤な薔薇を一輪取り出してマイクに添えて、『幽遊白書』エンディングテーマ「太陽がまた輝くとき」に突入。1曲目は当然碇シンジ、二曲目は蔵馬と、緒方恵美の演じた人気キャラクター達に絡めた選曲だ。そしてラストはセーラーウラヌス/天王はるかの登場する『美少女戦士セーラームーン』から、劇場版『セーラームーンR』主題歌「Moon Revenge」で、緒方恵美の軌跡を辿るメドレーは幕を閉じた。
「私は数少ないランティス創業当時からのメンバーです……今「あー」と言った人はいにしえのオタクですからね(笑)。みんなと20周年を祝えて嬉しいです」と、MCでは笑いを交えながらランティスとのこれまでの思い出を語った。そしてステージのラストを飾るのは、近年の音楽スタイルとして緒方恵美がこだわる、誰かの背中を押す力になる歌「エール・ロック」スタイルの一曲「僕を放て」。迫力のアルトボイスから紡ぎ出される、聴く人に訴えかけてくるようなロックンロールに会場も湧き上がり、最後の「君を解き放て!」という緒方恵美からのメッセージでステージは熱狂の内に幕を閉じた。
ステージは暗転し、大型スクリーンに映し出されたのは次のステージを務めるパンクロックユニット・milktub。ランティス祭りでは毎回ユニークなかぶり物でライブを繰り広げているので、今回はどうするかという企画会議の様子が映し出されたが、やる気マンマンのmilktubの二人と比べてスタッフは適当に聞き流すだけ。そんな中で「俺達にはBIGさが足りない」という結論が出たところで、ステージがスポットライトに照らしだされると何やら黒い台座に鎮座したボーカル・bambooの姿が。
そして『有頂天家族』第1期主題歌「有頂天人生」がスタートすると共に台座がぐんぐんと伸びてタワーのように! 遙か高みから客席を見下ろしながらの熱唱を終えると、スマホを取り出して記念撮影を始めたり、客席からのアンコールに「一人じゃ動けねーんだよ!」と悪態をついて笑いを誘うなか、そのまま照明が落ちて休憩時間に入ってしまうというオチがついて、イベント序盤戦は終了となった。
人気声優陣が続々登場! スペシャルコラボも飛び出したライブ中盤戦
激しいビートで休憩明けのまったりした空気に再び熱を入れたのが、ランティス同様に今年で結成20周年を迎えるnano.RIPE。ボーカル・きみコの「海浜幕張に帰ってきましたよー!」の叫びと共に、TVアニメ『花咲くいろは』OP主題歌「面影ワープ」からライブはスタート。
途中で演奏を止めてファンと共にアカペラで唄うなどのパフォーマンスも交えて盛り上げていった。20年前にバンドを結成し、ランティスでのデビューはちょうど10周年となることなどへの感慨を語ってから、2曲目のTVアニメ『citrus』OP主題歌「アザレア」へ。反発しながらも惹かれあう少女達を描いた同作の雰囲気にリンクした、気持ちを叩きつけるようなエモーショナルな歌詞とビートで、ライブのリスタートを見事に盛り上げた。
2009年にランティスからアーティストデビューした声優・伊藤かな恵は、そのデビュー曲である『大正野球娘』エンディングテーマ「ユメ・ミル・ココロ」を披露。彼女の好きな色であり、野球場のフィールドの芝を思い起こさせる緑のコンサートライトで場内は染め上げられ、歌い終わるなりのMCで「はー、緊張した!」とコメント。集まってくれた観客の多さに感動しながら、2014年の初出演以来二回目となるランティス祭りへの思いやデビュー10周年を記念したベストアルバムが発売されることなどを語り、次に控える新谷良子を呼び込んでバトンタッチした。
伊藤かな恵の「良子ちゃーん!」の呼び込みに応えてステージに登場した新谷良子を、客席は彼女の好きな色・ピンクのコンサートライトで出迎える。ランティス祭りへの参加は今回で3回目となり「祭りを盛り上げることができて嬉しいです!」のコメントと共に、5枚目のアルバムの表題曲であるオリジナルナンバー「MARCHING MONSTER」を熱唱。ノリの良いナンバーを客席とのコール&レスポンスなども交えて唄いきった。
続いて登場したのは小野賢章。歌うのは自身が主人公・黒子テツヤを演じた『黒子のバスケ』3期第2クール帝光編OP主題歌「ZERO」。アニメのみならず舞台版でも黒子テツヤを演じるなど「20代の時間すべてを黒子に捧げた」と語るほど思い入れの深い作品だけあって、ライブでも気合いの入った唄いっぷりで会場を盛り上げる。
曲の後のMCでは、エリアごとに「盛り上がってるかーい!」と煽ったり、楽屋でのエピソードとして、KISHOW(GRANRODEO)から“谷山紀章さんはいい人”と言うように言われたと笑いを誘いながら、会場全体で「紀章さんはいい人!」コールを決めるなどして、会場の一体感を盛り上げていく。そして自身がCDデビュー間もない時期に参加した前回のランティス祭りが、初めて人前で歌ったステージだったことを感慨深く振り返り「またここに戻ってこられるようがんばります」と締めくくって、次の森久保祥太郎へと繋いでいった。
小野賢章の呼び込みに応えてステージに森久保祥太郎が登場し、そのまま1曲目となる『牙狼〈GARO〉-炎の刻印-』EDテーマ「FOCUS」を迫力満点のボーカルで熱唱。歌い終えた後のMCでは自身が雨男である話で笑いを誘いながら(実際この時の海浜幕張は叩きつけるような豪雨に見舞われていた)、ランティスが20周年を迎えられたのはスタッフやアーティスト、多くのファンとの繋がりがあったからと語り改めておめでとうございますとお祝いとファンへの感謝の言葉を贈った。
そして先ほど小野賢章がネタにした「紀章さんはいい人!」コールを挟みながら、先ほど語った「繋がり」を象徴する歌として自身の8thシングル「CHAIN REACTION」を熱唱。曲の途中でコールを煽ったり、最後は熱い雄叫びの連発でファンと繋がりながらステージを締めくくった。
中盤戦のシメを飾ったのは、ここでしか聴けないコラボナンバーメドレー4連発。トップバッターで登場した新谷良子は『ひだまりスケッチ』主題歌「スケッチスイッチ」を披露。自身も沙英役で出演して他のキャスト共にボーカルで参加している曲だが、ソロで歌うのはこれが初めてということで同作のファンには嬉しいサプライズとなった。
2曲目は自身のステージに先んじて登場した畑亜貴eufoniusによる、『あずまんが大王』主題歌「空耳ケーキ」。Oranges&Lemonsのふんわりとした曲調が特徴的なこのナンバーと、幻想的なボーカルが魅力の二人のデュエットがベストマッチ。熱く盛り上がっていた会場の空気がふんわりと和らぎ、ファンもしばしその空気感に良いながら聴き入っていた。
3曲目はたぴみるによる『みつどもえ』主題歌「みっつ数えて大集合!」。オリジナルは畑亜貴&前山田健一による個性的な楽曲を高垣彩陽明坂聡美戸松遥が主人公の三姉妹のノリそのままにパワフルに歌うハイテンションなナンバーだが、たぴみるも彼女らしいポップなノリで歌い上げて会場を明るく盛り上げた。
そしてラストはmilktubのbambooとAiRIによる『日常』主題歌「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」。淡い恋心をアッパーなテンションで歌いきる独特のナンバーを、芸達者でハイテンションなボーカルに定評のあるbambooと、そんな彼のノリを熟知するAiRIがデュエットで熱唱。ファンもその熱い波に乗るように盛り上がり、中盤戦を最高のテンションで締めくくった。
後半戦ではじっくり聴かせる個性派アーティスト陣の競演が!
後半戦のトップバッターは、様々なアニメ作品や声優への楽曲提供や、ボーカリストとのコラボで主題歌などを担当するVoid_Chords(高橋諒)。この日は女性ボーカリスト・MARUと送り出した『プリンセス・プリンシパル』主題歌「The Other Side of the Wall」を披露。迫力満点のビートとボーカル、そしてオール英語歌詞が醸し出す独特の雰囲気に会場も一気に熱量が高まり、ファンも劇中のキーアイテム「ケイバーライト」をイメージした緑のコンサートライトで場内を染め上げて熱唱に応えた。
曲を終えてバンド紹介を終えた高橋諒から、サプライズとして『ACCA13区監察課』のために生まれたユニット「ONE III NOTES」の再結成を発表。送る曲は現時点では唯一のナンバーである『ACCA13区監察課』主題歌「Shadow and Truth」で、パワフルなPONのボーカルとFoggy-Dの流れるようなラップ、それに高橋諒のエッジの効いたメロディが加わって醸し出される独特の世界観に、客席も魅了されたかのように盛り上がっていった。
続いての登場はボーカルから楽曲提供まで幅広い活躍を見せる音楽ユニット・eufonius。その代表作ともいえる『true tears』主題歌「リフレクティア」のメロディが流れ出すと、客席が大きな歓声に包まれて作品観をイメージした青のコンサートライトで染まっていった。染みいるように響き渡るボーカルにみんなが聴き入り、終盤ではriyaのに促されて「リフレクティア!」の一節をファンも共に歌って、幸せな落ち着きに満ちた時間を味わっていた。
『ラブライブ!』シリーズをはじめ、様々な人気アニメソングの作詞などで活躍中の畑亜貴が、シンガーソングライターとしてステージに登場。白いドレスをまとった畑が漆黒のドレスをまとったダンサー達と共にステージに現れ、『ビッグオーダー』エンディングテーマ「毀レ世カイ終ワレ」を披露。ステージ上に描き出されたゴシック調に彩られた独特の世界観に、会場のファンも目と耳を奪われたように歌を聴き入っていた。
曲後のMCでは「青春の輝きが1ミリもない私でごめんなさい」と一転してくだけた調子となり今回の出演が決まって「私ってシンガーソングライターだったんだ」と思い出したなどと笑いを誘った。
赤いロングコートをまとった小野大輔がステージに登場すると歓声が沸き上がったが、ステージ中央で客席を見つめたまままったく動かない。その様子に会場が静まりかえると、ロボットダンスのようなパフォーマンスからオリジナルのダンスナンバー「ROSA ~Blue Ocean~」へと突入。タイトル通りに会場が海になったかのようなブルーのライティング&コンサートライトの中で研ぎ澄まされた歌とダンスのパフォーマンスを見せつけた。
MCでは男女別に客にコールを求め、男性からのコールの多さを嬉しげに語り、暑いからとコートを脱ごうとするとバンドのギタリストが即興で『8時だよ全員集合!』のカトちゃんストリップのテーマを合わせてきて、小野大輔もそれに乗っかったアドリブで場内を笑いで包み込む。
そしてランティス20周年に絡めて、観客と音楽で繋がれることが幸せと語り、繋がる大切さを歌った『学園ベビーシッターズ』OP主題歌「Endless happy world」を披露。激しい1曲目とは異なるじっくりと聴かせる曲を情感たっぷりに歌い上げた。
アニメやゲームなど様々なジャンルで人気を博すコンテンツ『アイドルマスター』シリーズ。その一角を担う、男性アイドルメインの『アイドルマスター SideM』の面々がランティス祭りに初登場。
今回は選抜メンバーとして、天ヶ瀬冬馬役・寺島拓篤、天道輝役・仲村宗悟、ピエール役・堀江瞬、華村翔真役・バレッタ裕、秋山隼人役・千葉翔也、神谷幸広役・狩野翔、橘志狼役・古畑恵介、山下次郎役・中島ヨシキ、大河タケル役・寺島惇太、古論クリス役・駒田航の計10名が登場し、ステージ全体に広がって1曲目の「MEET THE WORLD!」を披露。男女問わず大歓声で盛り上がり、コンサートライトもそれぞれの推しのカラーを光らせて場内は極彩色に染め上げられた。
それぞれの自己紹介を経た後、みんなで盛り上がれるようにと振り付けの定番ポーズとなる指で「M」を作って横向きに掲げる「SideM」を練習。そしてTVアニメ『アイドルマスター SideM』OP主題歌「Reason!!」、「DRIVE A LIVE」の2曲を客席と一緒に盛り上がりながら熱唱した。
後半戦のトリを飾るのは、ランティスでのアーディスト活動11年目を迎えるベテラン・鈴村健一
「ちょっと早いけど、この会場を夏にしちゃいましょう!」
そんなかけ声と共に始まった一曲目は、最新ナンバーとなるサマーソング「My Life Summer Life」。真夏の太陽のようなオレンジのライティングと海のような青のコンサートライトのコントラストで、会場はまさに夏の海と化した。軽快なサンバのリズムに鈴村もファンもハイテンションに盛り上がってMCタイムに。
森久保祥太郎の時にはどしゃ降りだった雨がこの時には上がっていたので、それにひっかけ鈴村が晴れ男であるというトークから始まったMCでは、先ほどのアイドルマスター SideMがやった指でMを作る振り付けを真似て両手で鈴村の「S」を作ろうとしたり、「どんなナンバーにも合わせてくれるみんな最高!」と客席の絶妙のリアクションに喜ぶなどのご機嫌ぶり。
そして次のナンバーでは一緒に歌おうとレクチャーした後に、10周年記念ベストアルバム収録のナンバー「Go my rail」へ突入。停滞感を跳び越えてそのさらなる未来へ突き進もうという、今回のイベントに相応しいテーマのナンバーをファンと共に唄いながら、イベントのクライマックスへと向かう最後のシメを盛り上がりと共に飾ってみせた。
未来を担うフレッシュパワーと20年の歴史を背負ったベテラン達が締めくくるグランドフィナーレ
数時間に及んだ一大ライブイベントもいよいよラストスパート。そのクライマックスへと向かうステージにスポットライトが当たると、そこにはお揃いの衣装に身を包んだ計16名のアイドル達の姿が。先ほどの『SideM』と同様に『アイドルマスター』シリーズの一角を担う最新作『アイドルマスター シャイニーカラーズ』の面々だ。
櫻木真乃役・関根瞳、風野灯織役・近藤玲奈、八宮めぐる役・峯田茉優の「イルミネーションスターズ」、月岡恋鐘役・礒部花凜、田中摩美々役・菅沼千紗、白瀬咲耶役・八巻アンナ、三峰結華役・成海瑠奈、幽谷霧子役・結名美月の「アンティーカ」、小宮果穂役・河野ひより、園田智代子役・白石晴香、西城樹里役・永井真里子、杜野凛世役・丸岡和佳奈、有栖川夏葉役・涼本あきほの「放課後クライマックスガールズ」、大崎甘奈役・黒木ほの香、大崎甜花役・前川涼子、桑山千雪役・芝崎典子の「アルストロメリア」のゲーム中に登場する4ユニットが登場し、「Ambitious Eve」「Spread the Wings!!」の2曲を披露。大人数ならではの見応えのあるパフォーマンスで、ランティス祭り初登場ながらもその魅力を観客に存分にアピールした。
続いては2017年にアーティストデビューをし、近年は『KING OF PRISM』シリーズの香賀美タイガ役などで注目を集める畠中祐が登場。ファーストアルバムリード曲の「Fighting for...」を、二名のダンサーを従えての見事なダンスパフォーマンスと共に唄いきった。
曲後のMCでは、数時間経ってもテンションの落ちない観客達に感動しながらも、この後のベテラン勢登場を見据えて「このままじゃ先輩たちに負けてしまうんじゃないかな?」と、みんなに気合いを入れるためのコール&レスポンスを決めて、クライマックスに向けての橋渡しをやり遂げた。
先ほどは『アイドルマスターSideM』の一員として登場した寺島拓篤が、今度はソロで再登場。1曲目の『転生したらスライムだった件』OP主題歌第二弾「メグルモノ」では、寺島がステージにひざまずきながらも立ち上がっていくパフォーマンスなども盛り込んで楽曲を熱唱。ファンもコンサートライトをスライムの色であるブルーに輝かせて声援を送った。
MCでは第1回のランティス祭りが初めてのステージデビューだったことを振り返った。そして、8月28日に『ウルトラマンタイガ』OP主題歌「Buddy, steady, go!」をリリースすることを告知。2曲目に入る前にサイリウムはそのまま青にして欲しいことを告げて、今度は『転生したらスライムだった件』OP主題歌第一弾「Nameless Story」を披露すると、ファンも大歓声で応えた。
曲も終えた後も寺島はステージに残り、そこに小野大輔、鈴村健一、森久保祥太郎の三人が登場。この四人が揃うといえば、ランティスレーベルの男性声優たちによる音楽の祭典「Original Entertainment Paradise(おれパラ)」だ。
観客に向けて「おれパラ」について説明したり、昨年の公演を収録したBDボックスの発売や、今年の12月にも公演が決定したことなどを告知して、「おれパラ」で生まれた楽曲「United Flag」を四人それぞれが思い思いのパフォーマンスを交えながら熱く歌い上げる。
曲が終わった後も四人はステージに残り、ラストのセッティング作業が進む中でトークを繰り広げる。
大トリへの期待を盛り上げながら四人はステージを後にした。
会場を極彩色のライティングが行き交いビートが鳴り響き、数時間に及んだイベントのラストへの期待が会場内で高まっていく。そしてスクリーンに「GRANRODEO」の名前が映し出された瞬間に怒号のような歓声が幕張メッセを揺るがせた! その声援と共にKISHOWとe-ZUKAがステージに登場し、『NEEDLESS』前期主題歌「modern strange cowboy」でライブがスタート。激しいギターとボーカルの飛び交うステージに、客席のテンションもどんどん上がっていく。
1曲目を終えてのMCではKISHOWがランティス創立20周年に対して感謝の言葉を贈ると、e-ZUKAは小野賢章と森久保祥太郎のステージでのネタを拾い、観客にコールをさせて遊ぶ一幕も。KISHOWも『SideM』ポーズや『アイカツフレンズ!』の振り付けなどをやって見せて会場を盛り上げる。そして今回のイベントのプロデューサーを新入社員の頃から知っているなど、ランティスとの関わりの深さを感じさせるMCの後に、最新シングルとなる『文豪ストレイドッグス』第3シーズンOP主題歌「セツナの愛」と、『黒子のバスケ』第1クールOP主題歌「Can Do」を一気に披露。さらに黒子のバスケ』第2期OP主題歌「The Other self」に突入。KISHOWの希望へと立ち向かう歌と共に、数時間にわたる全ステージは大団円を迎えた。
すべてのアーティストの演奏が終わり、会場にアンコールを望む手拍子が鳴り響く。それに応えるように、今日登場したアーティスト達が一組ずつ登場し、それぞれにファンへのメッセージを残していく。そしてKISHOWのメッセージと共に、全員によるイベントテーマソング「Starting STYLE!!2019」がスタート。そして最後は「せーので飛ぶよ!」の合図とともにアーティストと観客全員のジャンプを決めて、音楽の饗宴・二日目が幕を閉じた。
最後はアーティスト全員がステージ上で手を繋ぎ「本日はありがとうございました! 明日もこいよ! そして今日を忘れんなよ!」のゲキを込めた挨拶で、新人からベテランまでバラエティに富んだ面子が織りなした20周年の祭り・二日目の熱は、ゴールへと向かう最終日へと引き継がれていった。
取材・文:斉藤直樹

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