Cellchrome 地元・名古屋でのデビュ
ー2周年記念Zepp公演、彼らがたどり
着いたMy Answer

Cellchrome Debut 2nd Anniversary!「My Answer」 2019年8月21日(水) Zepp Nagoya
8月21日、Cellchromeが自身のホームタウンである名古屋のZepp Nagoyaにて、デビュー2周年を記念したワンマンライブ『Cellchrome Debut 2nd Anniversary!「My Answer」』を開催。ファンと一緒にアニバーサリーを祝ったスペシャルな一夜をレポートする。
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会場には地元テレビ局のカメラも入り、彼らの注目度の高さをうかがわせるなか、ライブの幕開けを告げたのは「Aozolighter」のドラマチックなイントロ。突き抜けるサビで早々に観客をヒートアップさせると、勢いにのってアッパーな3曲を連続させる。跳ねるリズムとMizkiの伸びやかな歌声にたくさんの手が左右に振られ、さらに耳心地も爽快感も抜群の「Shake It On」では“Oh, Oh……”のコールと共にスパーク! また甘酸っぱいメロディ、感情を解き放つような早口のボーカル、そしてパワフルでクリスピーなドラムが織り成す「打ち上げ花火」では、ミラーボールがきらめいてタイトルよろしく見えない花火が頭上に打ち上がる。加えてMCでは、ギターの弦が切れてしまった陽介が“(弦が切れて)緊張も吹っ切れたと思うので(笑)、よろしくお願いします!”と、トラブルも笑いに変える舞台度胸を見せてくれるから頼もしい限りだ。すると今度はキレッキレのギターソロや時に不敵で時にメロディックなベースにデジタルの質感を重ねる「Fly To The Sky」などで別の一面を見せておいてから、「Rage on」で再上昇! Mizkiはステップも軽快に手を広げて声を飛ばし、ニワケンと陽介の見せ場もたっぷり。アンセムチックな“Wow, Wow……”のコーラスにもゾクリとさせられる。
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しかしその高まりは、“生きていたら選択肢があるじゃないですか? 答えを求められると思います。(中略)自分の信念を持ってやっていくっていうのがすごく大事だなと思っています。一人ひとりがMy Answerを見つけられたらいいんじゃないかと……”とMizkiが語る思いを曲に託した、その名も「My Answer」でせつなさへ変換。この最新シングルのロックバラードは確かな歩みを表現するビートにのせ温もりある言葉を綴り、聴く者を引き込む。見れば誰もが動きを止めて真っ直ぐなまなざしをステージへ。そんな集中は次の「Day By Day」でも続き、観客は細かに刻むギターに背中を押され、バウンドするダイナミックなサビにハンズアップ! 気がつけばライブはあっという間に折り返し地点だ。
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と、ここで2周年記念ライブらしいお楽しみが! 地元の音楽番組やアメリカで行われた「Anime NEXT2019」出演時のVTR、メンバーの思い出の地めぐりといった数々の貴重な映像を惜しげもなく公開。さらにアコースティックで2曲をプレイする。まずはMizkiと陽介で、かつて陽介が弾き語りをしていたという「さがしていたモノ」。やさしいギターの音色と2人のハーモニーが胸を締めつけ、会場には温かな拍手が沸き起こる。そこに待ってました!とニワケンとtatsumaがイン。名古屋弁全開で、楽屋でのエピソードからtatsumaの母の話までの爆笑トークを展開する。まさに今日だからこその特別なひと時だ。そしてもう1曲は4人で「Hands Up」。自然と体が動き出すポップチューンは、クラップとシンガロングも発生させ一体感も十分。今日一のにこやかでハッピーな雰囲気となる。
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だが、“(ここからは)知ってる曲のオンパレードなんで!”(Mizki)といよいよラストスパートに突入。「アダムトイブ」では陽介のボーカルや高速のベースでワクワク感を煽って観客を弾ませると、まだまだ!とばかりに上向きな曲を立て続けて怒涛の攻撃モードへ。「120%~BOOM BOOM SUMMER~」ではMizkiが舞台を歩き回り、陽介はラップも披露。疾走感ある「Everything OK!!」ではキャッチーなサビを経て“焦らし”のミュートから“名古屋!”“Yeah!”の爆発で銀テープも舞い上がり、これぞ最高潮といった様相。また高揚感そのままに鳴らされる「Make My Day」では、しゃがんだり腕を振りかぶったりと体全体を使ったMizkiのパフォーマンスに操られるかのごとく、観客はジャンプを繰り返して手に持ったテープがキラキラと輝き、ついにとどめの「Don’ t Let Me Down」に到達! 高鳴る鼓動にも似たギターや力のこもったドラム、“Wow, Wow”のMizki の叫びは曲の力をファンに伝播させ、消えない熱を残して本編は終わりの時を迎えた。
当然、冷めない余韻に“Cellchromeコール”は止まずアンコールへ。4人は上気して再登場すると、“最後はいつものあの曲で!”(Mizki)とデビュー曲「Stand Up Now」をセレクト! Mizki の“One,Two,COMEON”から“Yeah, Yeah”へとつながる痛快なサビは大合唱を伴い、会場にいるすべての人を一つにして何とも華やかなラストシーンを描き上げた。直後、tatsuma がこぼした“本当に最高に最高な1日になりました”の言葉はメンバーだけでなく、ファンの気持ちも言い表していたに違いない。わずか2年で今日ほどの求心力あるアクトを見せつけたCellchrome。今後の彼らの活躍に期待は高まるばかりだ!

取材・文=服田昌子
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