KANA-BOON『RUSH BALL 2019』クイッ
クレポート ーー地元でバンドの魅力
全開、タフさも見せつけ2日目が幕開
け

『RUSH BALL 2019』KANA-BOON

2日目のトップを飾るのは、堺市出身、泉大津フェニックスを知り尽くすバンド・KANA-BOON！　ゾクゾクを高めるドラムから「1.2. step to you」でいっきにヒートアップして「ないものねだり」へとつなげ、頭の中をぐるぐる回るリフレインや体を動かさずにはいられない16ビート、「RUSH✕8」のコール＆レスポンスで観客をビッグスマイルに！　谷口（Vo.G）からも「会いたかったぜ！」の言葉が飛び出す。

KANA-BOON

そしてキャッチーで少しの甘さもある「なんでもねだり」では、ソリッドなギターからベース＆ドラムを重ねて気分を上々にし、彼らの音楽の人懐っこさも感じさせる「AAAAAhn」のコールでハートをくすぐる。そしてそんな人懐っこさはMCでも……。「こいちゃん（小泉・D）がまた太ってしまいまして（笑）。−３kgを目標にしてるんです。こいちゃんのために熱くなってくれますか？」（谷口）と、ここからまた爆走開始。代表曲「シルエット」のさわやかさから次は「フルドライブ」のダイナミズムへ。

KANA-BOON

谷口の畳み掛けるボーカル、向き合いハモって競い合う２本のギター、キリキリする「フルドライブ」の繰り返し、そして谷口の「いけ〜！」で大開放！　曲後のざわめきも収まらない。するとここで一旦MCのクールダウン。「いろいろありますが（笑）、しっかりバンドを続けていこうと思います。ライブの楽しさを知ってしまうとなかなか抜け出せませんね。みんなもライブに来続けてほしいし、また会えるといいなと思います」と実に頼もしい告白。

KANA-BOON

そしてその思いを裏付けるように「バトンロード」が力強く鳴り出す。その詞はいつも以上にグサグサと刺さり、また一つ、たくましくカッコよくなったバンドの姿を象徴するようだ。そして「（帰ったら）一人になるでしょ。そういう時に俺ら（の音楽）がそばにいたいなと思います。最後にそんな曲を……」と、最新シングルの「まっさら」をプレイ。曲の疾走感はずっと頭上を覆っていた雲を吹き飛ばしてピーカン晴れを呼び、白熱の35分はあっと言う間に終わりの時を迎えた。

KANA-BOON

取材・文＝服田昌子　撮影＝森好弘

『RUSH BALL 2019』オフィシャルレポート一覧はこちら