【ライブレポート】the peggies ×
ラブリーサマーちゃん、「学生当時を
考えると、なかなかすごい場面」

the peggiesが8月27日、下北沢シェルターにてライブイベント<“THE REAL THINGS”〜Born in the ME.GA.MAKIKO〜>を開催した。同公演は、石渡マキコ(B)の24歳の誕生日に開催されたもので、ゆかりの深いライブハウス“下北沢シェルター”主催によるもの。対バンを務めたラブリーサマーちゃんは、the peggiesの3人と中学および高校の同級生だったという、濃度の高いステージとなった。
まずは“ラブサマちゃん”ことラブリーサマーちゃんがステージに登場。この日はギター2本、ベース、ドラムといったサポートメンバーを率いての5人編成となる。湿り気ある90年代オルタナティブ風のバンドサウンドに導かれて新曲「心ない人」でステージの幕が開いた。王道フレーズを最新型に昇華させたギターリフが印象的な「PART-TIME ROBOT」、新曲「どうしたいの?」ではけだるくもキュートな歌唱に魅了される。フロアから起こる自発的なハンドクラップに「こういうの、いいよね」と、ラブサマちゃんも上機嫌だ。
「ここが夏フェスだ。ここで跳べ!」とイソップ寓話の成句のオマージュ(ここがロドスだ、ここで跳べ)で煽った「FLY FLY FLY」は、清涼感いっぱいの4つ打ちダンスチューン。切ない乙女心がキュンとくる「ファミリア」、キラキラの眩しさが包む「海を見に行こう」へ。

「高校時代に仲良しになった」という石渡マキコとの出会いエピソードを語ったMCに続き、ミドルテンポのロッカバラードによる新曲「アトレーユ」、メランコリックなタイトル未定曲、湿り気のある色気と情念がにじむ「あなたは煙草 わたしはシャボン」が披露された。ウィスパーボイスやファルセットを織り交ぜた声が雰囲気たっぷり。そしてステージはラストスパートへ。アッパーでグルーヴィな「青い瞬きの途中で」から、最後の曲となった「僕らなら」では、ハウリングするギターサウンドがドラマチックなイントロを奏で、炸裂するバンドサウンドに乗せたラブサマちゃんの身をよじるような全身全霊の歌唱が、クライマックスを描き切って幕を閉じた。
the peggiesのオープニングナンバーはサマーソング「サマラブ超特急」。北澤ゆうほ(Vo)が「みんなで最高の時間を作っていきましょう!」と叫び、北澤と石渡のフロントマン2人がステージの最前まで躍り出てフロアを煽った。ソリッドでスピーディなビートチューン「そうだ、僕らは」ではコール&レスポンス、「マイクロフォン」のひねくれポップなユニゾンリフが会場に極上の空気を作り上げた。

高校1年の時に右も左もわからずに立ったのがシェルターの舞台だという。そして石渡はこの夜、昨年の誕生日にラブサマちゃんがプレゼントしてくれたネックレスをつけていた。時の流れを共に歩み続ける仲間たちと思い出の場所。北澤はMCで「アットホームに温かく激しくいきましょう!」と語り、「ボーイミーツガール」へ。ロマンチック、胸キュン、勇敢な冒険心がつまったエバーグリーンな傑作ナンバーだ。さらに大貫(Dr)の4つ打ちが体を揺らす「MOTTO」へと一気に畳み掛ける。
「ラブサマちゃんは学校で有名な変人だった」──石渡マキコ

というエピソードを披露してステージは中盤に。「人との繋がりの儚さ、大切さ」を描いたと北澤が語った「スタンドバイミー」。女性3人のハーモニーがまぶしい「ネバーランド」、激しい情念がほとばしる「はちみつ」が披露される。情感と一体の3人のバンドサウンド、ギリギリなところで歌う北澤のボーカルは、この夜も遺憾なく発揮。福岡や三重など全国から駆け付けたファンがシェルターのフロアを揺らした。

胸キュンナンバー「君のせい」をハンドクラップで観客が盛り上げて、ステージは最終盤へ。「the peggiesと、愛の旅に出る旅に出る準備はできていますか!?」という北澤の言葉から始まった「LOVE TRIP」。ラストナンバーの「明日」の冒頭では会場全体の大合唱。「また絶対に会おうぜ!」と北澤。最後は北澤とフロアの声のみで再び大合唱が沸き起こって本編が終了した。
アンコールはラブリーサマーちゃんをステージに迎え入れて、「なつめきサマーEP」収録曲「ちゅるりらサマフィッシュ 〜ラブリーサマーちゃんREMIX〜」を共演。「学生当時を考えると、なかなかすごい場面」と北澤が語り、夏の終わりを駆け抜けるナンバーでイベントが幕を閉じた。

撮影◎西槇太一

■<SHELTER presents.“THE REAL THINGS”〜Born in the ME.GA.MAKIKO〜>8月27日@下北沢シェルターSETLIST

【ラブリーサマーちゃん】
01.心ない人
02.PART-TIME ROBOT
03.どうしたいの?
04.FLY FLY FLY
05.ファミリア
06.海を見に行こう
07.アトレーユ
08.タイトル未定
09.あなたは煙草 わたしはシャボン
10.青い瞬きの途中で
11.僕らなら
【the peggies】
01.サマラブ超特急
02.そうだ、僕らは
03.マイクロフォン
04.ボーイミーツガール
05.MOTTO
06.スタンドバイミー
07.ネバーランド
08.はちみつ
09.君のせい
10.LOVE TRIP
11.明日
encore
en1.ちゅるりらサマフィッシュ 〜ラブリーサマーちゃんREMIX〜


■ワンマンツアー<the peggies tour 2019 -YELLOW->

10月18日(金) 北浦和 KYARA
10月21日(月) 横浜 BAYSIS
10月24日(木) 高松 DIME
10月25日(金) 福岡 DRUM Be-1
10月27日(日) 熊本 B.9 V2
10月29日(火) 広島 CAVE-BE
10月30日(水) 神戸 VARIT.
11月03日(日) 仙台 LIVE HOUSE enn 2nd
11月24日(日) 松本 ALECX
11月27日(水) 名古屋 JAMMIN'
11月28日(木) 大阪 BananaHall
12月01日(日) 渋谷 TSUTAYA O-EAST
12月14日(土) 札幌 SPiCE
http://thepeggies.jp/live/archive/?46041

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