「怪盗セイント・テール」24年ぶりの
トークショーで明かされた告白シーン
の舞台裏

(c)立川恵/講談社・TMS 東京・EJアニメシアター新宿で開催された「55th ANNIVERSARY トムス・アニメ夏まつり 2019」の一環として、8月2日に「怪盗セイント・テール 原作25周年記念スペシャル上映イベント」が行われた。壇上には、主人公・羽丘芽美(はねおかめいみ)役の櫻井智、飛鳥大貴(アスカJr.)役の岡野浩介、深森聖良(みもりせいら)役の井上喜久子が登場。公式イベントとしては24年ぶりになるトークショーを展開した。
 1995年から全43話が放送された「怪盗セイント・テール」は、立川恵氏が「なかよし」(講談社刊)で連載していた少女漫画のアニメ化。ミッションスクール・聖ポーリア学院に通う芽美が、さまざまなマジックを操る“怪盗セイント・テール”に変身し、ライバルのアスカJr.に追われながらも、親友である見習いシスター・聖良のサポートを受けて、悪人たちから盗品を奪い返し“迷える子羊”たちを救っていく姿を描いた。
 トークショーは岡野の司会で進行。櫻井と井上は「主よ、種も仕掛けもないことをお許しください。ワン、ツー、スリー!」というおなじみのセリフとともに登場し、客席を沸かせた。また、トーク前に上映された第1話「登場! キュートな大泥棒!? あなたのハート盗みます。」では「ワン、ツー、スリー!」の語尾があまり伸ばされていないことについて、櫻井が「毎回口にする決めゼリフですので、現場でよく話し合い、演出もこなれていくにしたがって語尾を伸ばすようになっていきました」と制作当時の舞台裏を明かす一幕も。
(c)立川恵/講談社・TMS 井上が「聖良は説明役になることもあり、長尺のセリフもめずらしくありませんでした。当時は私もまだ新人でしたので、悩みながら聖良と向き合っていました」と往時の胸中を告白すると、櫻井と岡野からは驚きの声が。「喜久子さんは、当時から頼れる先輩だった」という櫻井に、井上が「当時はまだ“17歳”だったからね!」とおなじみのネタで応じ、客席の笑いを誘った。
 同作屈指の名場面として名高い、アスカJr.の芽美への告白シーンについても話題が及んだ。収録時には、アスカJr.の父・飛鳥友貴を演じる大塚明夫や、芽美の父・羽丘源一郎役の井上和彦、井上喜久子らが気を利かせてスタジオのブースから退去し、櫻井と岡野ふたりきりでアフレコが行われたという。
 イベント終盤では、トークの流れで岡野が現在もなお覚えているという、最終回でアスカJr.がセイント・テールを捕まえるシーンのセリフを即興で披露。「観念して、おとなしく捕まれ。……ずっと気づかなくて、ゴメン」とよどみなく演じると、客席から喝さいがあがった。

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