【大城美友 インタビュー】
自分を曝け出す大切さに気付いた
大城美友だからこそ歌える
カバー曲を選んだ
さて、今作には永井真理子さんの「ミラクルガール」のカバーが収録されていますね。
これはお母さんが大好きな曲で、お母さんがカラオケで歌っているのを聴いて私も好きになりました。大城美友だからこそカバーできる曲だと思ったし、自分のキャラクターに合っているからこそ、“どうか力を貸してください!”という気持ちを込めて歌いました。
すごく難しかったのではないですか?
そうなんです。でも、カバーするからにはちゃんと自分の色にしたかったので、あえて原曲を聴き込むようなことはしませんでした。しっかりと曲のコンセプトと歌詞、メロディーの力を私に吸収して、歌に表現したんです。
声の力が強いからこそカバーも楽しいのでは?
すごく楽しいです! 最近は自分の歌い方をやっと見つけ出した感覚があるので、どの曲をカバーする時も、“私がやったら面白いんじゃないか”という気持ちで歌っているんです。これからもいろんなタイプの曲をカバーしていきたいですね。
そして、「不器用なエンジェル」は岸谷 香さんのプロデュースという。
実は、お母さんがプリンセス プリンセスの大ファンだったこともあり、よく香さんの歌を聴いていたんです。実際にお会いしてみたら華奢で驚きました。というのも、映像の中で歌う香さんは、本当にパワフルで大きく見えていたんです。
その憧れの岸谷さんと一緒にやってみていかがでしたか?
一生忘れられない、良い経験になりました。実は、「不器用なエンジェル」はすごく難しい曲なので、前日までかなり練習を重ねたんですね。そしたら喉を痛めてしまって、レコーディングも本調子じゃなかったんです。そんな私を見て、特製のミントティーやマヌカハニーの飴をくださって。それが効いたおかげでレコーディングができるようになりました。どんな時でも対処法を知っているのは、“やっぱりプロはすごい!”と思いましたね。
曲の作り方も勉強になったのではないでしょうか?
もちろん。私の音域を分かった上で曲を作っていただいたこともあり、より可能性を引き出してくださいました。さらに、私はどうしてもネガティブなラブソングしか書けないので、香さんがポジティブになるように導いてくれたんです。出来上がった曲は今までにないくらいポジティブなラブソングになっていて驚きました。
矢野真紀さんと共作をした「オレンジバタフライ」は前作にも収録されていますが、今回のアルバムでもすごく大きな存在感を持っていますね。
そうなんです。ライヴでもこの曲をラストに歌うと、一気にこの曲が空気を持って行っちゃうんですよ。デビュー曲にもなるので、この曲はずっと私に寄り添ってくれる曲だと再確認しました。
お話を聞いただけでも、ものすごくボリュームのある、すごくいいアルバムになりましたね。
はい。これからも、このアルバムに負けないような作品を作っていきたいと思っています。ただ、アウトプットをすると、すぐに燃え尽きてしまうタイプなので(笑)、これからインプットをたくさんして、次作に備えたいと思っています。
取材:吉田可奈