【連載】Vol.077「Mike's Boogie St
ation=音楽にいつも感謝!=」

鮎川誠 三宅伸治 友部正人 KOTEZ MOJO CLUB 3KINGS シーナ&ロケッツ トロンゾ・キャノン ノラ・ジーン 菊田俊介 ブルース・カンパニー クリスタル・トーマス BLOODEST SAXPHONE 吾妻光良 7月はブルース月刊だった!!
さすがに青森や新潟はさぼってしまったけど、そのスピン・オフ・ライヴはきちっとフォロー。7月は10本近くLIVEを楽しんだ。勿論僕が得意とするブルースやロックが中心だけど、DRUM TAOのパフォーマンスを初体験、とても新鮮な世界を味わった。

そんな中から今回は3本のレビュー抜粋。まずは7月7日下北沢音楽祭の一環としてGARDENで
の“シーナ&ロケッツ 3KINGS MOJO CLUB with KOTEZ”LIVEだ。6月末に赤坂のバーでKOTEZ & YANCYのギグで盛り上がらせて貰った(ステージに乱入してドクター・ジョンの想い出を喋らせて頂いた)。その時KOTEZからSKMFのことを聞き直ぐに三宅伸治選手に連絡してリハからお邪魔することにした。ウン十年の付き合いになる鮎川誠さんとストーンズ話しもしたかったし…。
下北沢のゴキゲンなライヴ・ハウスGARDENでまずMOJO CLUB with KOTEZでスタート。MOJO CLUBはご存じ三宅伸治が1980年代中期に出発させた3人組。何度かのお休み時期はあったけど、このところ機会ある毎に積極的にライヴ活動している。
この夜はブルース・ハープの第一人者KOTEZがジョインという構成。1曲目はイントロで“Mojo Boogie”で入りそこから90年『社会復帰』からのエキサイティングなブギ「パラダイス」へ。KOTEZのハープが早くもステージをよりブルージーに染める。伸治のGTRがブルースな世界を突き進む。そして「NIGHT TIME」、89年に発表しているR&Bナンバーだ。
3曲目前でメンバー紹介。まずはKOTEZ。そしてBS谷崎浩章、DS杉山章二丸。ところで90年といえばローリング・ストーンズ初来日、スポンサーのポカリスエットを想い出すけど、その一方でその頃「君が降りてきた夏」も同飲料水のCMとして多くのファンに親しまれた、懐かしい。そして4曲目は再び『社会復帰』から。ここに3KINGSの友部正人がアコギを携えて加わる。まず彼のリードでMOJO作品中一番ロマンティックな(友部説)「ゆうーつ」。三宅も続いてリード。KOTEZのハープがサザン・フィーリングを加味する。
そして今度は3KINGS鮎川誠の登場。MOJO CLUBの87年デビュー曲「Backしよう」だ。60年代中期のブリテッシュ・ビートを噴出したサウンドは鮎川にはぴったりとも言え更にストーンズ・ファンも大拍手なのだ。
そして最後の2曲はデビュー間もない頃のナンバーから。「ガマン」はアップ・テンポのジャッピン・ナンバー。三宅のGTRが耀く。同じく88年の「シュー」、これまたアップ・テンポでオーディアンスを攻めまくるロックンロール。
後半客席に降りて弾きまくる三宅だがバディ・ガイを彷彿とさせた。三宅伸治の音楽魂を魅せつけたステージだった。

第二部はここ数年ビッグ・プロジェクトして多くのファンに注目されている3KINGSの登場だ。ロックの王者/鮎川誠、フォークの王者/友部正人、ブギの王者/三宅伸治。まさに夢のコラボである。個性溢れる実力者が揃えばこんなにも凄いオトの世界が展開されるのだ。
今年3月リリースのセカンド・アルバム、レイテスト作品集『王様のノイズ』だがそのトップ・ソングが1曲目だ。「3KING ブギ」、このサウンドを聴くだけで僕はもうたまらんのだ。鮎川&三宅のGTRに友部のハープが心地よく絡む。ステージはしばらく“ノイズ”からのナンバーが続く。「サクランボ」では友部がLV&アコギ、彼の持つ雄大な音楽性を感じさせるミディアム・スローのゆったりとした作品。中盤から鮎川がLV、彼の若々しいヴォーカルと、そして三宅のスライド・ギターにも注目だ。そのままブルージーなサウンドで「ブルースといっしょ」。鮎川がシャウトする。
▲提供:ロケットダクション

4曲目「彼女」は友部・作詞&三宅・作曲。スロー・タッチな60年代後半のメンフィス・ソウルを彷彿させるドラマティックな作品。僕の大好きソング!「こだわり」では友部がアコギ&ハープ担当。ミディアム・アップな軽快なサウンド展開。3人の個性を満喫出来る作品としてこの曲も好きだ。6曲目は「ガソリンタンク」、三宅が鮎川のために書き下ろした曲。まさにロックの王様へのアップ・ビートなエキサイティングな作品だ。鮎川のシャウト&激しいGTRプレイをフィーチャー!もう1曲“ノイズ”から「愛の賞味期限」。友部がLVをとるいかにも彼らしいフォーク・タッチなナンバー。
8曲目からは2年前の夏の京都・磔磔でのライヴを収めたアルバム『3KINGS SING THE BLUES』でも楽しめるナンバーが続く。「一本道」は友部の作詞作曲で72年に発表。歌詞に僕の生まれ故郷の阿佐ヶ谷が登場、ここのところが妙に嬉しくなってしまう。因みに友部と僕は同年生まれの双子座(笑)。友部だけでなく三宅と鮎川もLVを担当する。次曲はその友部の72年のデビュー曲「大阪へやってきた」。彼のハープで始まる小刻みなアップ・テンポ・ナンバー。フォーク王様を見事に立証する。70年代初頭のフォーク・シーンを想い出す。これでも当時僕はこっそりベルウッドを聴いていたのだ。友部は60年代中期ボブ・ディランの「Like A Rollin’ Stone」に出会い音楽の世界へ進む。
▲提供:ロケットダクション

今度はその「Like A ~」。日本語ヴァージョンで披露。鮎川はきっとキース・リチャーズを意識して演奏していたことだろう…。
3KINGSの最後は「夕日は昇る」。鮎川にも想い出のナンバーだ。89年の友部の作品。サザン・ロック・フィーリングを漂わせる。ファンにはお馴染み、会場が一つになって♪今度 君にいつ会える♪の大合唱。音楽の素晴らしをここでも立証してくれた3KINGS!なのだ!!

そして最後のパートはシーナ&ロケッツ!
オープニンは勿論エキサイティングに「BATMAN THEME」。なぜ鮎川がこのナンバーが大好きなのか、66年に洋楽をリアル・タイムで聴いていたらすぐ分っちゃう(笑)。同時期フジテレビでも同名TVドラマが放映されたのだった。このナンバー収録の79年セカンド・アルバム『真空パック』は名作だ。2曲目の「I’M FLASH “Consolation Prize”」(ホラ吹きイナマズ)は柴山俊之の作詞で作曲は鮎川。97年アルバム『ROKKET SIZE』収録。エキサイティングなロックな世界をぐいぐいと引っ張るシナロケ・ライヴはいつ楽しんでも壮快だ。奈良敏博(BS)と川島一秀(DS)も鮎川と一丸となって突っ走る。その結束は深い絆で結びついている。79年ファースト・アルバム『#1』も忘れられない。ここに収録「ビールス カプセル」がよりアップ・ビートな展開となってオーディアンスを引っ張る。そんな雰囲気の中で4曲目は84年シングル「スイート・インスピレーション」。ここでタンバリンを手にしたルーシー・ミラー(鮎川の三女)の登場だ。
軽快なメロディーはよくモータウン・サウンドと評されているけど、僕にとってはディキーシー・カップスだったりして…。「ハッピー・ハウス」は88年のアルバム・タイトル・ソング。このアップでロック&ポップな懐かしさをも漂わせるシナロケ・サウンドをルーシーは実にしっかりと継承している。ルーシーを小さい頃か知ってるジイジは嬉しくて涙が出そうになった!!!6曲目は曲前鮎川MCにあったように阿久悠・作詞のロンドン・レコーディング・ナンバー「ロックな好きなベイビー抱いて(Rock On Baby)」。作曲は鮎川で84年にシングル・リリースされた。ヴォーカルがとってもエモーショナルになったルーシーの姿がオーディアンスの注視をより集める。このナンバーはアルバム『Rock On Baby』に収録されているが同アルバムからもう1曲、「ストリートシンガー」。これも阿久・作詞&鮎川・作曲。ボ・ディドリー~ローリング・ストーンズによってその後の世代へ伝えられているサウンド遺産“ジャングル・ビート”ナンバーだ。
8曲目は『真空パック』から「オマエガホシイ(ワン・モア・タイム)」。昨年リリースされた最新シングル・レコード「LEMON TEA」のB面にもなっている。鮎川のGTRがダイナミックにフィーチャーされているタイトなロックンロールだ。ライヴに相応しい楽曲。
▲最新シングル・レコード「レモンティー/オマエガホシイ」ファースト・エディション 提供:ロケットダクション

そしてシナロケ・ライヴといえば柴山&鮎川・共作「たいくつな世界」もお馴染みの作品。鮎川GTRが走る走る、そこに気骨溢れる柴山のロックな歌詞が浮き上がる。10曲目は再び『真空パック』から「レイジ―・クレージー・ブルース」。ルーシーのセクシーなヴォーカルに思わずハッとさせられる。そのまま「レモンティー」へ突入。サンハウス75年デビュー・アルバム『有頂天』収録、シングル「ロックンロールの真最中」B面としても登場。前述したようにシーナ&ロケッツの最新シングル・レコード・ナンバーだ。イントロからルーシーとオーディアンスのコール&レスポンスで会場はよりホットでエキサイティングな雰囲気に包まれる。
▲最新シングル・レコード「レモンティー/オマエガホシイ」セカンド・エディション 提供:ロケットダクション

そしてラスト・ナンバーは『♯1』から「I Love You」。柴山・作詞&鮎川・作曲。イントロでちょっとこけたけどいかにもROCKらしい、そして鮎川の飾らない温かい人間性を感じさせながらオーディアンスはこのシーンを穏やかな気持ちで“楽しんでしまう”。ここでのLVは勿論鮎川だ。ルーシーも見事にコーラスを務める(努める)。
勿論アンコール!!!シナロケ、そしてこの日の出演者の友部、三宅、KOTEZもステージに雄姿をみせる。もうこうなったらこの曲でしょう。79年シングル、『真空パック』収録、シーナの書籍や福岡発TVドラマのタイトルにもなった「YOU MAY DREAM」だ。このアーリー・シックスティーズの傑作を鮎川をリスペクトする共演者たちがコーラス、素晴らしいステージ・シーンに感動である。この曲にはミーラー・ボールが見事にマッチング、後半のサウンド展開はストーンズっぽいと感じてしまう…。と思っていたら、アンコール2曲目、ファイナルは「(I Can’t Get No )Satisfaction」。ストーンズ65年の大ヒット。シナロケ、3KINGSでもお馴染み。まさに最後を飾るに相応しいロック・スタンダード。会場がこれでもかという雰囲気で“汗びっしょり”!!!何度も企画プロデュース&MCした“STONES NITE”でのシーナとマコチャンのこのナンバーをシャウトする場面が脳裏に…。久しぶりにストーンズ・ナイトやりましょう、THE SHOJIMARUからはもう売り込みが来ているよ(笑)。
*Pic. by Kenji Oda

☆☆☆

これがシカゴの今のBLUESなのだ!トロンゾ・キャノン&ノラ・ジーン
7月17日Motion Blue YOKOHAMAで“Toronzo Cannon & Nora Jean with Shun Kikuta & Blues Company”LIVE
を楽しんだ。久しぶりの横浜ということもあって少し早めに中華街に足を向け、もうウン十年前から機会ある毎に出向くお粥の名店“謝甜記”でしっかり2ハイ、満腹になる。以前、毎週土日に山下町の某スポットでレギュラーMCをしている時は月に6回以上も通っていた。数年前“菊田俊介×エディ藩 Yokohama LIVE”を企画した時、Shunを“謝甜記”に案内したんだけどその日は生憎と休みだったことを想い出した…。お粥話しになると止まらなくなりそうなのでそろそろ本題に行こう。

1年ぶりのMotion Blue YOKOHAMA。昨年はシカゴで何度も一緒して数年前にはMCもしたJ.W.ウィリアムスと再会。今年の“Japan Blues Festival AOMORI”スピン・オフ・ライヴは初来日のトロンゾ・キャノン&ノラ・ジーン。開演前にShunの紹介でセイ・ハローした。二人ともとても温かい雰囲気の好人物。さぁいよいよBLUES TIME!白ワインをガンガン飲みながらステージを楽しむことにしよう!!

まずは菊田俊介&Blues Companyの登場。Shun(GTR&VO)率いるBC。BSは片野篤、KBDはRie “LEE” Katahira、そしてDSがマーティン・ブレーシー(DS)。オープニングは「Me And My Guitar」。Shunの99年アルバムのタイトル・チューン。開演を飾るに相応しい華やかでエキサイティングなナンバー、ShunのGTR&VOをたっぷりと聴かせながらオーディアンスをホットにしていく。
▲CD『Me And My Guitar』 from Mike’s Collection

そしてミシシッピ生まれ、シカゴ育ちのノラ・ジーンの登場だ。ココ・テイラーを伝承する存在として知られる彼女らしくココの定番“Hoochie Coochie Man”女性版「I’m A Woman」でいきなりオーディアンスを圧倒する。ココの78年アルバム『The Earthshaker』であ馴染み。
イントロのShunとの掛け合い続きノラのパワフルなヴォーカルが凄い。彼女に対し世界中のブルース・フェスティバルからオファーが来るということだがこの1曲聴いただけで納得。マディ・ウォーターズ54年の作品「Hoochie Coochie Man」にインスパイアされボ・ディドリーは55年に「I’m A Man」を発表。同年に今度はマディがそのヴァージョンを「Manish Boy」としてヒットさせた。
そして2003年ノラのアルバム『Sings The Blues』から「Howlin’ For My Baby」。ご存知ハウリン・ウルフの名曲だ。絶好調ノラがガンガン吠える、シカゴ・ブルースの醍醐味を堪能。ここでは白ワインがススム。間奏でのShunのGTRとLEEのKBDにも酔いしれる。そこをしっかりサポートする片野&マーティンのリズム隊にも拍手だ。♪Howlin’ for my darlin♪、もうイッチャイます、です。
▲CD『Sings The Blues』 from Mike’s Collection

ノラ3曲目は「Things Done Changed」。2004年リリースのアルバム『Going Back To Mississippi』からのナンバー。メッセージ性をふまえたストロングな作品である。彼女の実に説得力に満ちたブルースに心打たれる。
▲CD『Going Back To Mississippi』 from Mike’s Collection

そして「I Cried Like A Baby」。ナッピー・ブラウンの59年ヒットでBillboard誌R&Bチャート22位を記録した。その作品をココ・テイラーが85年のアルバム『Queen Of The Blues』で取り上げ、ジーンは勿論そのヴァージョンを下敷きにしている。LEEのキーボードがここでもグルーヴ感溢れる展開でノラと客席をうならせる。
ノラ・ジーンは最後もココ・テイラーで閉める「Find A Fool, Bump Her Head」。75年のアルバム『I Got What It Takes』に収録。原題を“When You Find A Fool Bump His Head”というデニス・ラサールの作品で71年にビル・コディでR&Bチャート48位を記録した。ココ・ヴァージョンをしっかりシャウトするノラは、アップ・テンポな実にストレートなシカゴ・ブルースとして楽しませてくれたのだ。もう閉店しちゃったけど何度も何度も通ったウィンディ・シティ/サウス・サイドのArtis’s Loungeにいる気分…。

そして第二部。まずは菊田俊介&Blues Companyの演奏。LEEのKBDとVOをフィーチャーしての軽快なローリング・ナンバー「Rockin’ The House」。2014年リリースのアルバム『Union Meetin’』でトップを飾っていた素晴らしい作品。
▲CD『Union Meetin’』 from Mike’s Collection

そしいていよいよメイン・アクトのトロンゾ・キャノンの登場だ。シカゴ生まれの51歳、サウスポー・ギタリストでジミ・ヘンドリックス・シャツで颯爽とステージに現れた。ギターを始めたのは20歳を超えてからだけど、その卓越したテクニックにShunも太鼓判を押す。トロンゾは2000年代に入って頭角を現しシカゴ・ブルース・フェスティバルに15回以上出演。デルマークなどで3枚のアルバムを発表。そして16年にはブルース・イグロア主宰のシカゴに本拠地を構えるアリゲーター・レコードから『The Chicago Way』をリリース。わが国でもP-VINEから発売されその名を知られるようになった。トロンゾ・キャノンはシカゴ注目のブルースマンとして高く評価されている。
“奥の深い現代のシカゴ・ブルース。鋭く響くギター、強く訴えかけるその歌いぶりは素晴らしい”(Chicago Tribune紙)

“キャノンはシカゴ・ブルースの最前線を突っ走る。激しいけれど、丁寧にサウンドをコントロールして思いやりのある曲/歌になるように、幅広い現代風のアレンジを手掛けている”(MOJO/UK音楽誌)。

本ステージは自作作品を収めた『The Chicago Way』をフィーチャー。まずは「Fine Seasoned Woman」でスタート。シカゴ・ブルースの今を感じさせる。トロンゾ2曲目は50歳以上の男性のためにというMCが入って…「Midlife Crisis」。アップ・テンポの人生哀歌? 
▲CD『The Chicago Way』 提供:P-VINE

3曲目も『The Chicago Way』からで「When Will You Tell Him About Me?」。自分の彼女が隠れて浮気していると歌った、これまた哀歌。スローなしっとりとしたブルーなサウンド展開。GTRがそんなムードを高めるかのようにぐっと泣いてくる。
そして次の2曲はShunと二人でシッティング・スタイル披露。まずは「She Loves Me Too Much」。ゆったりとした流れの中に“恋のタイヘンさ”を歌うブルース。この日常的ストーリーがブルースなのだ。男は体力を養おう!
続いての曲は健康保険について歌った「Insurance」。アメリカには我が国のように国民健康保険がない。さすがブルース界のシンガー=ソングライターだ。ジミヘンばりに歯でGTRを弾くところも見せた。
BCがステージに戻りトロンゾのラストはアルバム『The Chicago Way』から「Walk It Off」。これはやりすぎた男の哀しい歌、これがブルース、そしてシカゴ・ウェイ。彼は女性に苦労しているのかな、今度そのあたりもインタビューしたくなった(笑)。ブルースのブルースたる魅力に溢れた作品。実に和やかなステージングで会場を沸かせたのだった。♪ARIGATO BLUES!♪
勿論アンコール、トロンゾ・キャノン&ノラ・ジーンがShun&Blues Companyと再びファンの前へ姿を現す。
曲は今年もお約束通り「Sweet Home Chicago」。ノラ、トロンゾがシャウト。ShunとトロンゾのGTRバトル、LEE、片野、マーティンの熱演。“HEY HEY BLUES IS ALRIGHT!”。ブルース・パーティーは最高潮。お疲れ菊田俊介!シカゴのブルース・クラブKingston MinesでShunをMCした古の想い出に浸りながらBLUES GINZA陶守正寛さんと帰途についた。

トロンゾ・キャノンは9月にアリゲーター・レコードからの2作目となるアルバムを発表する。『The Preacher, The Politician Or The Pimp』アメリカで9月20日リリース。
▲提供:Alligator Records

☆☆☆☆☆

サザン・フィーリング溢れたブルースを熱唱クリスタル・トーマス ブラサキ演奏も実にファンキーで素晴らしかった そして吾妻光良モチロン極上のギター
&シャウト
年末になると昔ほどではないけど結構“エイギョーMC”で立て込む。そんな理由で昨年12月クリスタル・トーマスのライヴには参戦できなかった。多くのブルース・ファンからお叱り頂いた。半年後“BLUES & SOUL RECORDS”no.148でクリスタルのニュー・アルバム発表&来日公演を正式に知りスケジュールを調整し7
月31日をキープした。

ということで同日夜渋谷クラブ・クワトロで開催された【ブルース&ソウル・レコーズ創刊25周年記念ライヴ・イベント ブラッデスト・サキソフォンfeat.クリスタル・トーマス ゲスト:吾妻光良】を堪能し
た。

ライヴのオープニングはこの道20年以上、甲田伸太郎(T.SAX)を中心にインターナショナルに活動するブラッデスト・サキソフォン。オープニングという表現は失礼である。この日はジャンプ・ブルース・バンド、ブラサキLIVEにクリスタルや吾妻がジョインするのだ。パーソネルは、甲田ヤングコーン伸太郎(T.SAX)を中心にユキマサ(B.SAX)、Shuji(GTR)、masa服部(BS)、そして大澤キミノリ(DS)。
1曲目は「Blues From Louisiana」、雄大なスケールのバラード。昨年末リリースのアルバム『IN TEXS』
収録。
▲CD『IN TEXS』 提供:スペースエイジ

ブラキほかアメリカの多くのミュージシャンにも多大なる影響を及ぼしているイリノイ・ジャケーの作品。続いてはぐっとテンポ・アップしてのブギ・ソング「Flying Home」。14年のアルバム『ROLLER COASTER BOOGIE』から。1930年代末のジャンプ・ブルースで作曲はベニー・グッドマントとライオネル・ハンプトン。そして「Moon Shine」が登場、エキゾチックな作品で早くも場内はムンムンとした雰囲気で盛り上が
る。
そしていよいよクリスタル・トーマスの登場である。ルイジアナ州マンスフィールド生まれの42歳。音楽に囲まれて育ち、小学生の時にトロンボーンを演奏するようになり高校時代にはマーチング・バンドに所属した。大学では音楽理論を専攻、その一方でやはりマーチング・バンドの一員として活動した。卒業後にプロのミュージシャンとしての道を歩み始め、短期間だったがR&B史に大きな足跡を残し我が国でも多くのファンに愛されたジョニー・テイラーのバンドのトロンボーン奏者として活躍した。3年前にアルバムを発表、歌手としても積極的な動きをみせるようになった。2枚のCDリリース後、ブラサキのアルバムにジョインした。昨年秋リリースの『I JUSY WANT TO MAKE LOVE TO YOU/BLOODEST SAXPHONE feat. TEXAS BLUES LADIES』である。一躍彼女の存在がブルース・フリークの間で
話題となったのだ。
そのアルバムからのナンバー「You Don’t Move Me No More」からクリスタルは歌い始める。アップ・テンポで実にリズミックな展開。ビッグ・ママ・ソーントンで知られる。いきなり彼女の生の“声”に圧倒されて
しまう。
そして続いては「One Good Man」。『I JUSY WANT TO MAKE LOVE TO YOU』に収録され、そして彼女の素晴らしき最新アルバム『Don’t Worry About The Blues』で改
めて登場したスロー・ブルース。

ジャニス・ジョップリン作品としてお馴染みだ。ブラサキとのコンビネーションも絶妙でダイナミックに歌い上げるクリスタルの張り切りようが伝わってくる。
『I JUSY WANT TO MAKE LOVE TO YOU』から「Just Like A Fish」ジュニア・パーカーの作品。ミディアム・アップなブルース、会場内は手拍子で盛り上がる。
クリスタル4曲目は「The Blues Ain’t Nothing But Some Pain」。『Don’t Worry About The Blues』(アルバム・レコーディングにはラッキー・ピータースンとチャック・レイ二ー参加)からのムーディーなナンバー。女性オルガン奏者として知られるシャーリー・スコットの半世紀以上前のこの作品、どなたのセレクシ
ョンなのだろう。素晴らしい選曲だ。
そして「Your Eyes」。『I JUSY WANT TO MAKE LOVE TO YOU』収録、7インチ・シングル・レコードとしてもリリースされた。R&Bフリーク山下達郎の作品として知られる。クリスタルがポップだけどディープな味わ
いを上手く噴出させながら歌う。
▲7インチ・シングル・レコード「ユア・アイズ」 提供:スペースエイジ

そしてサプライズ。彼女はジョニー・テイラー・バンドのトロンボーン奏者として活躍したことは前述したが、ここでその見事なTBの演奏を2曲披露。ブラサキ・アルバム『IN TEXAS』から「Cockroach Blues」、しっとり感を出しきっての演出に会場からは大きな
拍手。
もう1曲はブラサキの14年アルバム『リズム・アンド・ブルース』から「Go Power!」、こちらはアップ・ビートな小刻みな1950年代R&Bなのだ。ブラサキの
一員としてのプレイをしっかりと観せてくれたのだ。
そしてスタンダードとしてサッチモことルイ・アームストロングほか多くの人々に歌われ演奏されているディキシー・ソング「When The Saints Go Marching In」を軽く歌ったところでクリスタルは吾妻光良を紹介。クリスタルはいったんステージを降り、同曲後半で吾妻とブラサキの演奏が始まる。早くも吾妻のギターが
全開!友人の演奏を楽しませて貰おう。
ニューオーリンズの音楽を語るうえで忘れることのできない一人がエディー・ボー。彼の「Dinky Doo」(61年作品)を吾妻は披露。彼流のエキサイティングなNOサウンドがガンガンとオーディアンスに迫って来る。勿論後半はお得意の日本語ヴァージョンなのだ。
今度はペパーミント・ハリスで51年にBillboard誌R&Bチャートで1位になった「I Got Loaded」。吾妻はアール・ボスティックでこの曲を好きになったと曲前MC。ブラサキも大好きなサウンドだ、間奏ではGTRをフィーチャー。それにしても吾妻のヴォーカルは相変わらずカッコヨイ、グルーヴ感溢れるシャウト。こ
こでも最後は日本語♪今夜も絶好調!♪。
ここでクリスタル・トーマス再登場。アルバム『Don’t Worry About The Blues』でラッキーとデュオしていた「Let’s Go Get Stoned」をこの日はクリスタル&
吾妻の夢の共演になった。
レイ・チャールズ66年の大ヒット、僕は中央大学附属高校1年の時FEN(現AFN)でよく聴いた。『Don’t Worry About The Blues』のライナーで中附後輩の高地明さんがチャック・ジャクソン&マキシン・ブラウンのデュオ盤もあると記している。この日はレイの魅力をしっかりと伝えながらぐっとブルージーなサウンド展開、実にハイなステージとなった。エンディングでより大きな感動!クリスタル&吾妻デュオぶりは見事、ぜひ二人のレコーディング、勿論ブラサキも
一緒にという編成で実現して欲しい。お願い、日暮泰文さん!
ここで吾妻退場。次のパートは『Don’t Worry About The Blues』からのナンバーがメドレーで登場する。
▲CD『Don’t Worry About The Blues』 提供:スペースエイジ

まずは「No Cure For The Blues」。ボビー“ブルー”ブランドでお馴染みデューク・レコードから68年にリリースされたザ・ランプ・シスターズのナンバーとのこと(ライナーより)。ダイナミックに歌うクリスタルに改めて酔いしれる…。「I Don’t Worry Myself」はニューオーリンズのジョニー・アダムス73年作品。ファンクなクリスタルのヴォーカルがブラサキの演
奏と完全合体。シビレルぜ!
アルバート・キングで70年にBilboard誌R&Bチャート50位を記録した「Can’t You See What You’re Doing To Me」が続く。流れるような展開の中でこ
またファンクなテイストをたっぷりと味わう。クリスタルのLP『It’s The Blues Funk』もリリースされている。そのLP1曲目がこのナンバーだ
▲LP『It’s The Blues Funk』 提供:スペースエイジ

そんなファンクなムードは「Take Yo’ Parise」へと続く。ファットボーイ・スリム(ノーマン・クック 英国のDJ/ミュージシャン)が90年代末にサンプリングしたカミール・ヤーブローの作品。ファットボーイ・スリムのシングルは99年にUK/ミュージック・ウィーク誌シングル・チャートで1位となっている。クリスタルはシンプルな構成の中でシャウト・パートを加えるなどして仕上げている。再びクリスタル・トーマスはトロンボーンを披露、「Long Vacation」。『リズム・アンド・ブルース』収録のスウィング感溢れる
ナンバー。
もう1曲彼女のトロンボーン、『IN TEXAS』から「Pork Chop Chick」。エキサイティングなフィナーレにマッチしたジャンプ・ナンバー。掛声♪Pork Chop Chick♪をクリスタルも一緒になって♪Pork Chop Chick♪!

勿論アンコールだ!ブラサキ、吾妻光良、そしてクリスタル・トーマスが大喝采の中ステージへ。曲はクリスタルとブラサキが共演した『I JUST WANT TO MAKE
LOVE TO YOU』のタイトル・チューン。
▲CD LP『It’s The Blues Funk』 提供:スペースエイジ

1954年のマディ・ウォーターズの大ヒットとして知られローリング・ストーンズがカバーしていることもよく知られる(RS邦題「恋をしようよ」)。シカゴ・ブルースのスタンダードを粋なアレンジで聴かせる。クリスタルに加えヤングコーンのテナーがブロウ、そ
して吾妻GTRもモダンなタッチで泣きが入る。
そして最後の最後はブラサキの「Lil Darling」、カウント・ベーシー楽団でお馴染みなバラッド。感動的な雰囲気の中で【ブルース&ソウル・レコーズ創刊25周年記念ライヴ・イベント ブラッデスト・サキソフォンfeat.クリスタル・トーマス ゲスト:吾妻光良】は幕を閉じたのだった。多くのブルース・フリークに会ってセイ・ハロー、最後に連記させていただく。日暮泰文、高地明、濱田廣也、井村猛、鷲巣功、妹尾ミエ、原田和典、陶守正寛、鈴木敏也…(敬称略させて
頂く)。

☆☆☆

【ライヴinfo】
◇菊田俊介 Presents INTERNATIONAL BLUES SUMMIIT VOL.2
僕が菊田俊介とシカゴで初めて会ったのはもう四半世紀前。20年以上ブルース・タウンで活動してきたShunは現在その拠点を東京を中心とするアジアに移した。日本の誇るブルース・ギタリスト菊田は今でも世界中を走り回りながら活動、アメリカや欧州だけでなく台湾、中国、インド、フィリピン、シンガポール、インドネシアなどアジア諸国で多くの素晴らしいミュージシャンと彼は出会った。そんな彼らを日本から世界へ発信するツールとしてこの“インターナショナル・ブルース・サミット”を立ち上げた。今年6月に第一回が開催、フランスや台湾が参加した。
そしてこの9月には早くも2回目が開催される。今回はインドネシア(2組)と台湾がジョインするのだ。ブルースの素晴らしさ、音楽の感動がこのアジアからどういった形でエクスプロージョンし世界に発信していくか、しっかり体感しよう。

*2019年9月5日 IBS DAY1
開場:18:30
開演:19:30
出演:菊田俊介&FUNKY TRIO
片野篤(BS) 関慶和(DR)
BANDUNG BLUES PROJECT*インドネシア
ゲスト:Sandhy Sondoro*インドネシア
会場:BLUE MOOD
https://blue-mood.jp/events/0905kikutapresent%e3%80%8cinternationalues-summiitvol2%e3%80%8d
*2019年9月6日 IBS DAY2
開場:18:30
開演:19:30
出演:菊田俊介(GTR)、片野篤(BS)
Da Fu(DR)*台湾
BANDUNG BLUES PROJECT*インドネシア
ゲスト:Sandhy Sondoro*インドネシア
会場:BLUE MOOD
https://blue-mood.jp/events/0906kikutapresent%e3%80%8cinternationalblues-summiitvol2%e3%80%8d

*2019年9月7日 IBS DAY3 音楽魂スペシャル
開場:18:30
開演:19:00
出演:菊田俊介(GTR)Da Fu(DS)*台湾
明井幸次郎(BS)
BANDUNG BLUES PROJECT*インドネシア
ゲスト:金尾よしろう
Sandhy Sondoro*インドネシア
会場:横須賀Younger Than Yesterday
http://www.yty-jp.com/cgi-bin/sche6.cgi/sche6.cgi?year=2019&mon=9

☆☆☆

【イベントinfo】
永野 and Mike プリィゼントゥ
 
PUNK!全ての音楽はPUNKだ! Vol.1

お笑い芸人・永野とストーンズ・フリークMikeがななんと、どこでマッチングしたのか?コラボなのだ!毎回ゲストを迎えての世界初のミュージック・トーキング・マッチが始まる。
第一回目のゲストは二人がよ~く知る日本を代表するロッカー・鮎川誠!!シーナ&ロケッツを率いて全力投球の鮎川さんは永野の番組に出演、そしてMikeとはストーンズ・パルとしてウン十年の付き合い…。当日は全くの進行表なし、まさにトーク・セッション、何の話しが飛び出すか!?そしてレアものも登場??
“PUNK!全ての音楽はPUNKだ! Vol.1”にジョイン、アメージング・ワールドを楽しんでくれ…。

ゲスト:鮎川 誠
http://www.rokkets.com/indexjp.html
ナビゲーター:永野
https://ameblo.jp/cawaiinecochan/  
https://grapecom.jp/talent_writer/nagano/
ナビゲーター:Mike Koshitani
https://www.barks.jp/keywords/mikes_boogie_station.html

☆日時:2019年9月26日(木曜)  
Open  18:00 
Start 19:00
☆テーブルチャージ:¥2000(前売り)\2500(当日)
(+要ワンオーダー)
 お食事もございます
☆会場:ROCK CAFE LOFT
http://www.loft-prj.co.jp/rockcafe/
新宿区歌舞伎町1-28-5 
TEL:03-6233-9606

◇予約は下記でお願いします
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/rockcafe/124583

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MBSプレゼンツ【MIKE’S GARAGE VOL.12】

ザ・タイガース ザ・テンプターズのバックでダンスした!1960年代後半GSシーンを赤裸々に語る“夢見る魔女 マジョリー”。遂にMIKE’S GARAGEに生出演なのだ!

ザ・タイガース、ザ・テンプターズ、そしてザ・スパイダースはじめ数多くのグループ・サウンドと共演した“夢見る魔女 マジョリー”ことMAMIが遠い昔、そう“the other”“MUGEN”“GET”の仲間だったMikeと今だから話せる当時のシークレットをフィーチャーしあの熱き時代の「ジャパニーズ・ミュージック・シーン」を検証する。まさにこれは“事件”です!!!

後半には『沢田研二 大研究』著者・國府田公子も乱入!元ジュリー追っかけでもあったMAMIとトーク・バトル、その結末は如何に…。ウルトラ・レアモノorサプライズ・ゲストにも期待しよう。

ゲスト;MAMI (a.k.a. 夢見る魔女 マジョリー)
テレビ神奈川『名曲アワー』NAVIGATOR
https://youtu.be/uKPzB5AyuNA
ゲスト:國府田 公子 『沢田研二 大研究』著者
http://julies.world.coocan.jp/
ナビゲーター:Mike Koshitani
https://www.barks.jp/keywords/mikes_boogie_station.html

☆日時:2019年9月14日(土曜)
Open  13:30 
Start 14:00
☆テーブルチャージ¥1500(+要ワンオーダー)
 お食事もございます
☆会場:ROCK CAFE LOFT
http://www.loft-prj.co.jp/rockcafe/
新宿区歌舞伎町1-28-5 
TEL:03-6233-9606
(西武新宿駅から徒歩1~2分)
◇予約は下記でお願いします
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/rockcafe/124495

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