カーネーションとバレーボウイズが世
代を超え、La.mamaで邂逅!
世代を超え、渋谷La.mamaで。
実際、20代半ばのバレーボウイズと、この道35年のカーネーションの組み合わせは極めて稀でしょう。
限りなく永遠の青春。バレーボウイズが
見せる普遍的「日本の夏」
偶然なのか、このタイトルはマイケル・ウィンターボトムの映画「ひかりのまち」(邦題)を想起させます。バレーボウイズは随所に映画への愛を感じるんですよ。MVもかなり作りこまれているし、実際にインディー映画の劇伴(『下鴨ボーイズドントクライ』)も制作したことがあります。深読みの可能性は大いにありますけれども、細部に遊び心が宿っているように見えますね。作詞・作曲は主にネギ(Gt./Vo.)が担当しておりますが、彼の描写は絵画的でも写真的でもなく動画的な印象があります。たとえば先ほど挙げた「渚をドライブ」なんかは、連続した画が見えるんですよ。「見慣れないセットアップ 着飾ったあなたは 格好つけちゃいるけど ギクシャクと音がする」。…何となくワンシーンを思い浮かべませんか? 思春期の背伸び感を上手いこと言い当てられているので、恥ずかしさで胃の下あたりがムズムズします。相米慎二監督(『台風クラブ』など)なんかが得意そうな描写ですね。
まぁ、そもそもバレーボウイズと映画の関連で言えば、「タイトルコール」という思い切り映画やテレビを連想させるタイトルの曲もあるんですけども。
そしてやっぱり彼らは夏が似合うと感じます。「卒業」しかり「アイドル」しかり、夏を舞台にしていない曲もたくさんあるのですが、個人的には夏こそが彼らのシーズンだと思うのです。学校のプール、午前4時には明るくなる空、田舎の山々、無根拠な謎の無敵感…。そういうものを連想させます。特にライブでは無敵感がほとばしる。学生服を着ていた頃の世界観って狭いけれど、自信だけはあったような気がするんですね。明日のサッカーの試合にも勝てるだろうと高をくくっていたし、半年後に始まる受験のことなんて頭の片隅にしかありませんでした(片隅にすら無かったかもしれません)。あの頃は「今」しかなかったわけです。バレーボウイズのライブを観ていると、「あの夏の自分」を思い出すようでドキドキします。新曲の「雨が上がったら」(7月31日リリース)もそんな感じでした。
カーネーションとバレーボウイズが世代を超え、La.mamaで邂逅!はミーティア(MEETIA)で公開された投稿です。
ミーティア
「Music meets City Culture.」を合言葉に、街(シティ)で起こるあんなことやこんなことを切り取るWEBマガジン。シティカルチャーの住人であるミーティア編集部が「そこに音楽があるならば」な目線でオリジナル記事を毎日発信中。さらに「音楽」をテーマに個性豊かな漫画家による作品も連載中。