THE BAWDIES 新曲初披露ツアー完走
につき、4公演目のZepp DiverCity公
演をネタバレ全開でレポート

2019年に入り、結成15周年・メジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤー本番を迎えたTHE BAWDIES。5月29日には、1月17日に行った自身三度目&平成最後の記念すべき日本武道館公演のLIVE Blu-ray / DVD / CD『Thank you for our Rock and Roll Tour 2004-2019 FINAL at 日本武道館』をリリースしたが、早くも次のステップへ走り出しているTHE BAWDIESは、6月6日の仙台を皮切りに『NEW STEPS, NEW GROOVES TOUR 2019』と題した全10公演のツアーをスタートさせた。“まだレコーディング前の新曲たちを披露していこう”というこのツアーが、本日7月7の大阪・なんばHatch公演をもって全行程が無事終了した。新旧問わないお馴染みの曲たちに混じって繰り出されたのは、美しいメロディを奏でる曲から力強いロックンロールまで、まさしく“NEW STEPS”を感じさせる振り幅の広い楽曲たち。ツアー完走につき、ネタバレ全開で、本ツアー4本目となった6月22日のZepp DiverCity TOKYO公演のオフィシャルレポートを公開!

THE BAWDIES 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)
初披露の新曲を引っさげて全国を行脚するTHE BAWDIESのツアー『NEW STEPS, NEW GROOVES TOUR 2019』。初日の6月6日・仙台を皮切りに、小樽、旭川と巡ってきたバンドは、6月22日土曜日、Zepp DiverCity Tokyoにて東京公演を行った。
おなじみのSEに続いてステージに登場したROY(Vo/B)、TAXMAN(G/Vo)、JIM(G/Cho)、MARCY(Dr/Cho)の4人。ブラックスーツにゴールドのタイを身に着けた彼らの姿に歓声があがり、1曲目「LET’ S GO BACK」から、ハイテンションなロックンロール・ショウが展開していく。東京でのワンマンライブは1月の日本武道館以来とあって、集まった観客も貪欲だ。「A NEW DAY IS COMIN’ 」では盛大な手拍子を、「SING YOUR SONG」では全員でハコが揺れるほどのジャンプとシンガロングを。大好物のロックンロールを貪り合うように熱い空気が醸成されていく。最初からステージを動き回ってギターを弾き倒しているJIMはすでに汗だくだ。
THE BAWDIES 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)
「わっはっは、楽しいね!」とROYも笑顔。ニューアルバムのツアーとは一味違う、どこかリラックスした雰囲気が心地よい。結成15周年、デビュー10周年という長いキャリアからまんべんなくピックされたセットリストも、長年のファンには懐かしく、新しいファンには新鮮なものとして映ったはずだ。TAXMANのブルージーなギターから展開したミディアム・チューン「LEMONADE」、MARCYのパワフルなビートとJIMのハードなリフが耳をつんざいた「FEELIN’ FREE」、天井のミラーボールが回るなか演奏された「SHAKE YOUR HIPS」、ROYの“大切な曲”という言葉とともに鳴らされた「HAPPY RAYS」……“ロックンロール”という大きな言葉の中で自由自在に遊び尽くしてきたTHE BAWDIESの軌跡が、振れ幅の大きな音楽となって表現される。
THE BAWDIES 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)
そこで改めて感じるのは、やっぱりTHE BAWDIESはいちばん新しいのがいい、という事実だ。もちろん過去にもいい曲いっぱいあるし、たとえば今回のライブ、本編のラストは「B.P.B」「IT’ S TOO LATE」「JUST BE COOL」を畳み掛けるという必殺技コンボみたいなフィニッシュだったし、「HOT DOG」前の寸劇(武道館でのコッペパン姫こと舟山卓子とROY演じる総田聖司の胸キュン物語に新展開が……!)はもはやそれだけスピンアウトさせてドラマ化してほしいくらいの出来だし、10年かけてTHE BAWDIESはそういう“安心感”を醸し出すバンドになった、という見方ももちろんできる。できるのだが、その安心感とは正反対の場所で、彼らはロックンロールに新たな命を吹き込み、そのボーダーを突破し続けているバンドでもある。上に挙げた「HAPPY RAYS」や「FEELIN’ FREE」、あるいは「THE EDGE」のような楽曲は、そんな彼らの姿勢をよく表しているし、それらの楽曲がちゃんとライブの味付けの中心として利いているからこそ、“お約束”も全力でできるし、MCでどっかんどっかん笑いを取ることもできるのだ。
THE BAWDIES 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)
そうした意味でも、この日演奏された3つの新曲はすばらしかった。ロマンティックなギターサウンドとコーラスが美しい「I’ M YOUR HOME(仮)」、THE WHOかTHE KINKSか、というようなブリティッシュ・ロックンロールが匂い立つその名も「SHE’ S MY ROCK’ N’ ROLL(仮)」、そしてこちらもタイトルの時点ですでに最高だが実際にはそのタイトルのイメージを気持ちよく裏切ってくれるダンサブルな“BLUES GOD(仮)”……ルーツにしっかり軸足を置きながらも、しっかり現代的にブラッシュアップされた最新のTHE BAWDIESナンバーたち。アニヴァーサリーを超えて進んでいくバンドの思いがそこに込められているのをひしひしと感じた。
THE BAWDIES 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)
ところで、この日のMCの主役はMARCYだった。ライブの序盤で“7年ぶりにライブをやった旭川ではMARCYがクールなイメージのままで、フロアから黄色い声が飛んで悔しかった”という話に始まり、ライブ前の円陣でMARCYが全然気合い入らない声掛けをするという話、それをライブ中にツッコんだらドラムスティックをくるくる回されて魔法にかけられた話、かいつまんで書くとそういうことが話されたのだが、その流れでアンコールではMARCYがひとりステージに登場。“15周年迎えまして。ありがとうございます。THE BAWDIESのロックンロールを全国で演奏できてうれしいし、すごく楽しんでおります”という挨拶で喝采を浴びた。続いてTAXMANによる缶ビール開栓の儀式を経て(床にこぼれたビールをなぜかフロントマンのROYが拭かされるという一幕も)、“全部出しきってください!”と「ROCK ME BABY」へ。続く「TWISTIN’ ANNIE」ではコール&レスポンスもパーフェクトに決まり、ライブは大団円を迎えた。
THE BAWDIES 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)
最後はご存知“大将”ことTAXMANによる“ワッショイ”で締め。普通にやろうとしたらマネージャーから“新しいのでやらないのか”と横やりが入り、“いくぞー!”のところに“バカヤロー!”のコールが加わった新バージョンに。ちなみにこれ、元ネタは新日本プロレスの小島聡選手の決め台詞である。果たしてフロアにいた人のどのぐらいに伝わったか……。そのほかにも、コッペパン姫の寸劇ではアニメ『マーマレード・ボーイ』の主題歌である「笑顔に会いたい」が使われていたり、ROYが最後に“レインボーブリッジ封鎖できません!”と叫んだり、ネタに世代感丸出し。そのへんもまた同級生で結成されたTHE BAWDIESらしいので、最後に付記しておきます。
文=小川 智宏 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)
THE BAWDIES 撮影=橋本 塁(SOUND SHOOTER)

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