『ひきフェス』まふまふが同志であり
“最強の14人”と共にメットライフド
ームで魅せたもの
2019.6.23 メットライフドーム
ただ、ワンマンとは違ってフェスとわざわざ銘打たれていただけあって、なんとこの日の出演者はまふまふを筆頭にそらる、天月-あまつき-、佐香智久(少年T)、うらたぬき、志麻、となりの坂田。、センラ、あらき、un:c、nqrse、luz、Eve、Souに、シークレットのめいちゃんを含めた計15名が出演。
XYZ
なお、これだけ盛りだくさんであったこのフェスにあって、真打ち登場的な存在感を放ちながら本編後半の重要なパートを飾ってくれたのは、そらるとまふまふの2人。まずはそらるが単独で「銀の宣誓」と「ユーリカ」をその繊細かつ表情豊かな声で歌いあげ、その後まふまふがギタリストとして加勢した「アイフェイクミー」をはさんだあと、After the Rainとしても2曲を展開。
さらに、そこから今度はまふまふが和の風情が漂う「曼珠沙華」と「忍びのすゝめ」で秀逸なボーカリゼイションをひとりで聴かせると、それに続いてnqrseとの「GHOST」、天月-あまつき-との「かまってちょーだい」でコラボすると、作曲者として楽曲提供をしている浦島坂田船の「花吹雪」にこれまたギターで参加するという、なかなか貴重な場面も付け加えられた次第だ。
多芸な演者としてはもちろんのこと、このフェスの発起人としても尽力を重ねてきたまふまふは、この夜アンコールにて全出演者を再びステージへと呼び込んだうえで、このように語りだしたのだが、これに続いた各メンバーを紹介した言葉たちもかなり重要なものであったと思われるため、ここではそれを敢えてほぼ全て書き起こしておきたい。
「歌い手っていうのは、邦楽ロックの世界と隔たりがあったんです。高い壁があったんです。それを今まさにブチ壊してくれているEveくん」
「唯一、社会人をしながらそこで得たノウハウを活かして、この歌い手界隈をより良くしてくれているセンラくん」
「皆は知らないかもしれないけど、生放送の先駆者として生放送の文化を盛り上げていったのは、さかたん(となりの坂田。)ですよ」
「今では歌だけじゃなく、ゲーム配信の世界で活躍したり、パーソナリティをつとめることで、歌い手の仕事が幅広くなったのは志麻くんのおかげです」
「歌い手にとっては何年かかってもなかなか手の届かなかった世界、近くにあるのに踏み込むのが難しかった声優への道を切り開いてくれたのは、うらた(うらたぬき)くんです」
「歌い手としての枠だけじゃなく、動画配信サイト・ニコニコ動画そのもののトップを10年間走り続けてきているのは、そらるさんです」
「舞台役者から、アニメのシンガーまで。もうとどまることなく活動を続けている、僕にとって永遠のライバルは天月-あまつき-くんです」
「初めて歌い手がメジャーシーンに行って、アニメのオープ二ングをやって、という文化を作りあげたのは(佐香)智久くんです」
「言うまでもないけど、界隈の音楽にラップという要素を取り入れて、化学反応を起こして可能性を拡げたのはnqrseくんです」
「僕は本当に思うんだけど、彼は日本で一番歌が上手いんじゃないかな。歌い手は歌がヘタだ、という常識を覆してくれたのはあらきさんです」
「今では歌や演技だけじゃない。イラストレーターとしての仕事もしている。絵まで描いて歌も歌えるのは、un:cさんです」
「今回は、シークレットゲストとして来てくれました。今まさに若手として、ルーキーとして、歌い手の世界をこれから牽引していってくれるめいちゃんです」
「ヴィジュアル系との掛け橋として、ずっと積極的に活動を続けながら、XYZという大コンテンツを作りあげたオーガーナイザーはluzくんです」
「ここにいる14人は、この界隈をもっと大きく拡げること、もっと開拓すること、もっと先へ行くこと。それを常に志しながら、この界隈の為に活動している人たちです。つまり、“僕が考えた最強の14人”です!……ここらで一言、言わせていただきます。革命は成った! まだまだいけるよな!! 世界征服するぞ!!!」
文=杉江由紀 撮影=加藤千絵[ CAPS ]/ 小松陽祐[ ODD JOB ] / 新澤和久 / 堀卓朗[ ELENORE ]
SPICE
SPICE(スパイス)は、音楽、クラシック、舞台、アニメ・ゲーム、イベント・レジャー、映画、アートのニュースやレポート、インタビューやコラム、動画などHOTなコンテンツをお届けするエンターテイメント特化型情報メディアです。