石田ニコルが語る、A New Musical『
FACTORY GIRLS~私が描く物語~』 
再び舞台に挑む想いとは!?

2019年9月25日(水)から10月9日(水)まで東京・TBS赤坂ACTシアターにて、10月25日(金)から10月27日(日)まで大阪・梅田芸術劇場メインホールにて、A New Musical『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』(以下『FACTORY GIRLS』)が上演される。

19世紀半ばのアメリカ・ローウェル。劣悪な環境の工場を舞台に、そこで働く女性たちが、自身の尊厳と労働環境の向上を求め、ペンと団結力を武器に闘う姿を描くヒューマンストーリーだ。世界初演となる日本版の脚本・演出は板垣恭一、主演に今年芸歴20周年を迎えた柚希礼音、共演にソニンを迎える。個性豊かな女性キャストが多い本作の中に石田ニコルの存在があった。『RENT』でミミ役を演じて以来のミュージカル出演となる石田は、今何を考えているのだろうか。
ーーまずは『FACTORY GIRLS』の出演について、決まったときのお気持ちから聞かせてください。
緊張しています。久しぶりなので、楽しみな要素と同じくらい、不安な要素も抱えていますね。厳しい世界の中に生きる一人ひとりの気持ちが一つになった時に、どのような化学反応が生まれるのかなって思いながら準備稿を読んでいます。
不安要素は本当にたくさんあって(笑)! でもそういった自分の中のちっちゃい壁をひとつずつ壊していく作業も好きなんです。これができるようになった、またこんな事もできるようになった……そういう事をこの舞台の中でどれだけできるか。また私は他の人と比べたら圧倒的に舞台経験が少ないのですが、その経験の差を埋めることはどうあがいても無理なので、ならば今の私にしかできない「マーシャ」という人物像をちっちゃい壁をのけていきながらどう広げていくかが大事なのかなと考えています。
今の段階なら声や喉を作っていく事が第一の壁だと思いますが、稽古が始まると1日3、4個くらい新しい壁が出来てくるんじゃないかな(笑)。
石田ニコル
ーー声や喉の話が出てきましたが、ミュージカルという事でこの作品の音楽についてどのような印象をお持ちですか?
先日一曲だけデモ録りをしたんですが、ロックテイストな曲調にこの時代の女性の強さが現れているなあって感じでした。すべての曲ができあがって最初から最後まで曲を聴いたらきっとカッコいいんだろうなあ。
歌う前に歌唱指導の先生にお会いしたんですが、その先生は私が考えていた音楽の世界をガッと広げてくださった方。「あなたの声ならもっとここまでいけるよ」って教えてくださったんです。
『FACTORY GIRLS』は声の出し方というより歌い方……例えば、悔しい想いをどれだけ歌の中で出せるか、がとても大事になるし、そして皆の歌声が合わさった時にどのように聞こえるか、が物語のポイントになるんじゃないかなって思います。
私はほかの皆さんのデモ録りの後、一番最後に歌う番だったのですが、皆さんの歌声が重なったものを聴いて本当に感動して! 「あの人はこんな風に歌ったんだ」と知る事が出来て楽しかったです。
ーー前に出演した『RENT』の時と今とでは心境にも変化が出ていますか?
『RENT』の時はボイストレーニングをした事も、また演技のレッスンもした事がない状態で出演が決まったんです。正直私が一番びっくりしていたくらい(笑)。でもその時映画版の『RENT』を見たんですが、本当にミミの事が好きになったんです。それなら、まったく未経験だけどミミ役を演じてみたいと思ったんです。芝居経験も何もない、まっさらな状態だったのが演出家には「いい!」と逆に言われました。
とはいえ、本当に何も知らなかったので、いろいろと大変な想いをたくさんしたのも事実です。人生で一番大きな経験だったなと今でも思うくらい。だからこそ公演が終わった後に「もっと自分はできたんじゃないか」「もっとここが」という考えが止まらなくなってしまって。もしまた自分が舞台に立たせてもらえるチャンスがあるならば、前回の時のようにがむしゃらな力だけで挑むのではなく、自分の中ですべてを整えた状態で、もう一回舞台に挑みたい、その舞台に見合った人になりたいと思ったんです。だからその後しばらく舞台のオファーがあっても「まだ今は……」と避けていたんです。
石田ニコル
ーーでは、何故、今回この仕事を受けたいと思ったんですか?
昨年末くらいにふと「また舞台をやってみたい」と思うようになり、舞台を観劇している時も「私がこの役だったらどう演じたいか」と考えている事が多くなって。そういった心境になっていたタイミングでこの作品のお話をいただいたんです。
この舞台は、私の中でまた大きなチャレンジとなるでしょうし、『RENT』の時より自分の力をどこまで出せるかが勝負。だからこそ、緊張も不安もたくさん抱えているんです。でも、柚希礼音さんをはじめ、先輩方の芝居を間近で観ることで、どれだけ先輩たちに近づく事ができるのか、どれだけ吸収できるのか、というワクワク感もいっぱいなんです。
ーー石田さんが演じるマーシャという女性について、今どんな人物だととらえていますか?
マーシャはモデルをやっている自分と近いなって思うんです。ファッションが好きでおしゃれが好き、自分磨きをしているという点が。また田舎から都会に出てきたところも自分と共通するんです。でも着飾っている表面のその内側にはどんな想いがあるのか、マーシャの表側のキラキラしたその「裏」を見つけて、だからマーシャはキラキラしたがっていたのか、などと稽古を通じて探っていくのが楽しみです。
ーー今回、石田さんと共演するキャストの皆さんも豪華ですよね。ソニンさんは『RENT』で共演していましたが、他の方で接点がある方はいらっしゃいますか?
柚希さんは何度も舞台やコンサートを拝見しています。昨年の『REON JACK3』も観ました! 柚希さんは本当に歌唱力と表現力が凄いです! 男性役でスーツを着て出てきた時はもう「ハァ~ン♪」ってなっちゃいました(笑)。そんな柚希さんと一緒に仕事が出来るなんてものすごく刺激になるんでしょうね。​
石田ニコル
そして清水くるみですが、実は2年ほど同じ寮で一緒に生活していたんです! 今回久しぶりに会うので嬉しいです。くるみは頭がよくて真面目、凄くストイックな子。そして妹キャラなので可愛いんです(笑)。自分の時間を持っているので、一緒に住んでいた時「ねえ、これやろうよ」って声かけても「うん、こっちが終わったらね~」って結構ツンデレで(笑)。いまどうなっているか分からないですし、仕事で関わるのが今回初なので、どんな表情を見せるのかドキドキです。
ーーマーシャは人物相関図を観たところ、ベンジャミン(演:猪塚健太)にハートの矢印が向いているんですね!
そうなんですよ! なんだか片思いをしているみたいなんです。その恋愛要素もこんなにハッキリ書いてあるということはガツガツ行くタイプなのかなあ。私は真逆のタイプなんです。好きな物は一緒でも性格が真逆……マーシャみたいに出来たらいいんですけどね(笑)。
ーー最後になりますが、『FACTORY GIRLS』を通してどのような成果を得たいと思っていますか?
舞台が終わった後に自分がどう成長しているのか、どういう気持ちになっているか、今からそれが楽しみですし、きっとプラスの感情が溢れているんだろうなって思います。
まだ何も色がついてない世界初演のこの舞台、私たちがやった事がその役の色になると思うので、この舞台を観た誰かが「次は私がこの舞台に出たい、この舞台を作りたい」と思ってくれるといいなと思います。
ーー……ちなみにオフの日はどんな過ごし方をしていますか?
一切、家から出ないで、ゲームをしています!ヘッドセット付けてTVに向かって……この前はワシントンDCを救っていたり、農場を経営してビルダーとして働いていたり……平たく言うと「ディビジョン」というオンラインゲームや「きみのまち ポルティア」というシミュレーションRPGゲームをしているんです(笑)。友達とゲーム内で待ち合わせしているので、インドアだけど世界中の人と遊んでます。お掃除やお洗濯を全部終わらせて、ゲームの中に集合して思う存分遊んで癒しているんです。まあ時には熱くなりすぎて逆に疲れてしまう時もあるんですけどね(笑)。​
石田ニコル
■ヘアメイク 宮本由梨(Lila)
■スタイリスト 道券芳恵
取材・文=こむらさき 撮影=岩間辰徳

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