パナソニック汐留美術館のルオー・ギ
ャラリーで、特別展示『ルオーとジャ
コメ 〜複製されるイメージ〜』
パナソニック汐留美術館の常設展示室であるルオー・ギャラリーて、特別展示『ルオーとジャコメ 〜複製されるイメージ〜』が、2019年7月6日(土)〜12月15日(日)まで、2期に分けて開催される。
この特別展示では、パナソニック汐留美術館が所蔵するジョルジュ・ルオー(1871-1958)の油彩画や版画に加え、パリのルオー財団から特別に協力を得て、刷師ダニエル・ジャコメ(1894-1966)のアトリエによるルオー作品の複製画を、関連するオリジナル作品とともに紹介。
会期(2)出品作品:《守護の天使》 、 ジョルジュ・ルオー《守護の天使》(1945)に基づく複製画、 ジョルジュ・ルオー財団、パリ Photo : Alain Beulé
ルオーは、大胆な構図に色彩豊かな絵具が何層にも重ねられた、厚いマティエールが特徴的な作風で知られている。そのようなルオーの作品を複製画によって忠実に再現したのが、著名な刷師ダニエル・ジャコメだ。ジャコメの複製技法は、「コロタイプ法(phototypie)」と、「ステンシル法(pochoir)」を融合させた独自の技術によるもので、「ダニエル・ジャコメの技法」として知られている。ジャコメのアトリエによって複製された作品の質の高さは、ルオー自身や、ルオー作品に魅了された多くの人たちの期待に応えた。それらは、たとえ複製画であっても、オリジナル作品の魅力を十分に伝え得る作品として、ルオー自身及びその遺族にも認められていたものと考えられている。
本特別展示では、このジャコメの独自の技法によって複製されたルオー作品を、ルオーのオリジナル油彩画や水彩画と併せて鑑賞できる。会期(1)では、さまざまな「顔」に注目した作品を、会期(2)では、「聖なる風景画」を題材にした作品を、それぞれ約16点ずつ展示する。
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